TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025047703
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023156345
出願日2023-09-21
発明の名称表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法
出願人日本精機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G09G 5/00 20060101AFI20250326BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】 車両の走行中においてバイアス誤差が変動した場合に、その走行中に画像の表示位置を適切に補正し、搭乗者の違和感を抑制する。
【解決手段】 表示制御装置36は、車両振動情報取得部40と、車両状態判定部38と、バイアス誤差補正値取得部41と、バイアス誤差補正部51と、車両姿勢変動量算出部52と、表示補正部54と、を有し、バイアス誤差補正値出取得部41は、車両1の停車期間に、センサの出力値の第1の移動平均値に基づいて第1のバイアス誤差補正値を設定する第1のバイアス誤差補正値設定部43と、車両1の走行期間において、センサの出力値の第2の移動平均値と、その時点で最新の第2のバイアス誤差補正値との差が所定の閾値を超えた場合に、最新の第2のバイアス誤差補正値を、第2の移動平均値に追従するように変化させて更新する第2のバイアス誤差補正値設定部44と、を有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載され、画像を前記車両に搭乗する搭乗者に視認させる表示装置の画像表示を制御する表示制御装置であって、
前記車両の振動情報を取得する車両振動情報取得部と、
前記車両の走行状態を判定する車両状態判定部と、
前記車両の停車期間及び走行期間の少なくとも一方において、前記取得された振動情報に含まれるバイアス誤差を補正するバイアス誤差補正値を取得するバイアス誤差補正値取得部と、
取得されたバイアス誤差補正値に基づいて前記振動情報を補正するバイアス誤差補正部と、
補正後の振動情報に基づいて前記車両の姿勢の変動量を算出する車両姿勢変動量算出部と、
算出された前記車両の姿勢の変動量に対応するように、前記画像の位置及び大きさの少なくとも一方を変更する表示補正部と、
を有し、
前記バイアス誤差補正値出取得部は、
前記車両の停車期間において、第1の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第1の移動平均値を取得し、前記第1の移動平均値に基づいて第1のバイアス誤差補正値を設定する第1のバイアス誤差補正値設定部と、
前記車両の走行期間において、第2の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第2の移動平均値を取得し、前記第2の移動平均値と、その時点で最新の第2のバイアス誤差補正値との差が所定の閾値を超えた場合に、前記最新の第2のバイアス誤差補正値を、前記第2の移動平均値に追従するように変化させて更新する第2のバイアス誤差補正値設定部と、
を有する、表示制御装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第2のバイアス誤差補正値設定部は、
前記第2の移動平均値と前記最新の第2のバイアス誤差補正値との差が前記所定の閾値を超えない場合は、更新後においても前記最新の第2のバイアス誤差補正値を保持し、
前記第2の移動平均値と前記最新の第2のバイアス誤差補正値との差が前記所定の閾値を超える場合において、
前記第2の移動平均値の方が前記最新の第2のバイアス誤差補正値よりも大きいときは、前記第2の移動平均値から前記所定の閾値を減算することによって更新後の第2のバイアス誤差補正値を算出し、
前記第2の移動平均値の方が前記最新の第2のバイアス誤差補正値よりも小さいときは、前記第2の移動平均値に前記所定の閾値を加算することによって更新後の第2のバイアス誤差補正値を算出する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記第2の移動平均値の算出期間としての第2の移動平均期間は、前記第1の移動平均値の算出期間としての第1の移動平均期間よりも長く設定されている、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記第2の更新タイミングの周期は、前記第1の更新タイミングの周期よりも長く設定されている、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記バイアス誤差補正部は、前記車両の走行期間において取得された前記第2のバイアス誤差補正値を用いて、前記車両の走行期間中に前記振動情報を補正し、
前記車両姿勢変動量算出部は、前記車両の走行期間中に、補正後の振動情報に基づいて前記車両の姿勢の変動量を算出し、
前記表示補正部は、前記車両の走行期間中に、検出された前記車両の姿勢の変動量に対応するように、前記画像の位置及び大きさの少なくとも一方を変更する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記車両の振動情報は、前記車両のピッチング及びローリングの少なくとも一方における角速度又は加速度情報である、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記第2のバイアス誤差補正値設定部は、第2の移動平均値を算出する際に用いられるバッファを有すると共に、
前記車両が停車中の場合、又は、前記車両が走行状態から停車状態に移行した場合、又は、車両の状態に所定基準を超える大きな変化があったことが検出された場合に、前記バッファをクリアする、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の表示制御装置と、
前記表示制御装置によって、画像の表示が制御される表示部と、
を有する表示装置。
【請求項9】
前記表示装置は、
前記表示部に表示される画像の表示光を、前記車両に設けられる被投影部材に投影する光学系をさらに有し、前記搭乗者に虚像を視認させる機能をもつヘッドアップディスプレイ装置である、
請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
車両に搭載される表示装置における表示制御方法であって、
前記車両の停止期間中に、前記車両の振動情報に含まれるバイアス誤差を補正するバイアス誤差補正値を取得するステップと、
前記バイアス誤差補正値に基づいて前記振動情報を補正するステップと、
補正後の振動情報に基づいて前記車両の姿勢の変動量を算出するステップと、
検出された前記車両の姿勢の変動量に対応するように、前記画像の位置及び大きさの少なくとも一方を変更するステップと、
を含み、
前記バイアス誤差補正値を取得するステップでは、前記車両の停車期間において、第1の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第1の移動平均を算出し、前記第1の移動平均値に基づいて第1のバイアス誤差補正値を設定し、
前記車両の走行期間において、第2の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第2の移動平均値を算出し、前記第2の移動平均値と、その時点で最新の第2のバイアス誤差補正値との差が所定の閾値を超えた場合に、前記最新の第2のバイアス誤差補正値を、前記第2の移動平均値に追従するように変化させて更新する、
表示制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示装置、及び表示制御方法等に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
車両の姿勢の変化に基づいて画像の表示位置を補正する構成は、例えば、特許文献1に記載されている。この特許文献1では、ジャイロセンサにより検出された角速度を積算して車両の姿勢変動量を算出し、大きな姿勢変動が生じた場合においても、画像の特徴部分が表示領域内に位置するように、画像の表示位置を補正する。
【0003】
また、車両に搭載されるジャイロセンサ等のセンサは、センサ入力(言い換えれば車両のピッチングやローリングによる振動)が実質的に零の状態であっても、非零の出力値が生じる場合があり、これはバイアス誤差と称される。センサのバイアス誤差は、車両の姿勢の変動を計測する上での誤差の一因となり得る。このバイアス誤差の補正については、例えば、特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/208883号公報
特開2003-065767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者の検討によって、以下の課題が明らかとなった。
(1)車両の停車期間においては、車両の振動が十分に少なくなる。よって、センサのバイアス誤差の検出、及びその検出に基づくバイアス誤差の補正は、車両の停車中に実施するのが好ましい。
しかし、車両が走行を再開した後、例えば、車両の周囲の温度環境や車両の振動状況が大きく変動するなどして、新たにバイアス誤差が発生する場合も想定され得る。
車両の停車期間においてのみバイアス誤差を補正する表示制御装置では、このような車両の走行期間に発生するバイアス誤差の変動については対応ができず、これに伴い、車両の姿勢変動量の検出精度が低下して画像の表示位置にズレが生じる場合が想定され得る。このことは、搭乗者に違和感を生じさせる一因となる。
(2)上記(1)に対する対策としては、車両の走行期間においてバイアス誤差を検出し、バイアス誤差補正を実施することが考えられる。
しかし、車両の走行期間においては、種々の外乱(例えば、道路状況の変化によって車両の振動状況が微妙に変化したり、急ブレーキや急ハンドル等によって車両のピッチ角やロール角に変化が生じたりする等)の影響を受けて、センサの出力が急に変動することも多い。このとき、センサの出力値に含まれるバイアス誤差も一時的に変動することが想定され得る。
このような一時的な外乱要因によるバイアス誤差の変動に、随時追従して、画像の位置補正を実施すると、かえって画像の位置ズレが目立つ結果となり、画像表示が不安定化する場合があり得る。
【0006】
このような課題が、本発明者の検討により明らかとされた。このような課題については、上記の特許文献1、2には記載がなく、また、その対策についても言及されていない。
【0007】
本発明の目的の1つは、車両の走行中において、車両の振動情報に含まれるバイアス誤差が変動した場合に、その走行中に、そのバイアス誤差の変動に対応させて画像の表示位置を適切に補正し、搭乗者の違和感を抑制することである。
【0008】
本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
【0010】
第1の態様において、表示制御装置は、車両に搭載され、画像を前記車両に搭乗する搭乗者に視認させる表示装置の画像表示を制御する表示制御装置であって、前記車両の振動情報を取得する車両振動情報取得部と、前記車両の走行状態を判定する車両状態判定部と、
前記車両の停車期間及び走行期間の少なくとも一方において、前記取得された振動情報に含まれるバイアス誤差を補正するバイアス誤差補正値を取得するバイアス誤差補正値取得部と、取得されたバイアス誤差補正値に基づいて前記振動情報を補正するバイアス誤差補正部と、補正後の振動情報に基づいて前記車両の姿勢の変動量を算出する車両姿勢変動量算出部と、算出された前記車両の姿勢の変動量に対応するように、前記画像の位置及び大きさの少なくとも一方を変更する表示補正部と、を有し、前記バイアス誤差補正値出取得部は、前記車両の停車期間において、第1の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第1の移動平均値を取得し、前記第1の移動平均値に基づいて第1のバイアス誤差補正値を設定する第1のバイアス誤差補正値設定部と、前記車両の走行期間において、第2の更新タイミングの到来毎に、前記車両の振動情報を検出するセンサの出力値についての第2の移動平均値を取得し、前記第2の移動平均値と、その時点で最新の第2のバイアス誤差補正値との差が所定の閾値を超えた場合に、前記最新の第2のバイアス誤差補正値を、前記第2の移動平均値に追従するように変化させて更新する第2のバイアス誤差補正値設定部と、を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

ローム株式会社
表示装置及びソースドライバ
1日前
技嘉科技股ふん有限公司
ディスプレイ装置
1日前
合肥維信諾科技有限公司
表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法
1日前