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公開番号
2025047564
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-03
出願番号
2023156116
出願日
2023-09-21
発明の名称
非水二次電池の製造方法
出願人
トヨタバッテリー株式会社
代理人
個人
主分類
H01M
10/058 20100101AFI20250326BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】負極に生成される被膜の厚さの均一化を図ることで、良好な電池性能を維持しつつそのばらつきを抑制する。
【解決手段】非水二次電池の製造方法であって、非水電解液は、ホウ素を含み負極合材層の表面に被膜を生成する第1添加剤と、第1添加剤由来の被膜の上に被膜を生成する第2添加剤とを含み、負極合材層の表面積を測定し、表面積によらず濃度を一定とした第1添加剤と、表面積に基づいて第2添加剤の全てが被膜として積層した際に目標値となるように濃度が調整された第2添加剤とを含む非水電解液を作製し、非水電解液が注入された非水二次電池を充電する初期充電工程を行い、初期充電工程は、第1添加剤由来の被膜が負極合材層に生成される酸化還元電位で一定時間保持して第1添加剤由来の被膜を生成する第1工程と、充電をさらに行うことにより第1添加剤由来の被膜に積層する第2添加剤由来の被膜を生成する第2工程とを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
正極合材層を有する正極板、負極合材層を有する負極板、及び非水電解液を備える非水二次電池の製造方法であって、
前記非水電解液は、前記負極合材層に被膜を形成する被膜形成材を含み、
前記被膜形成材は、ホウ素を含み前記負極合材層の表面に被膜を生成する第1添加剤と、前記第1添加剤由来の被膜の上に被膜を生成する第2添加剤とを含み、
前記第2添加剤について前記負極合材層の単位面積あたりの被膜量の目標値を設定し、
前記負極合材層の表面積を測定し、
前記表面積によらず濃度を一定とした前記第1添加剤と、前記表面積に基づいて前記第2添加剤の全てが被膜として積層した際に前記目標値となるように濃度が調整された前記第2添加剤とを含む前記非水電解液を作製し、
前記非水電解液が注入された前記非水二次電池を充電する初期充電工程を行い、
前記初期充電工程は、前記第1添加剤由来の被膜が前記負極合材層に生成される酸化還元電位で一定時間保持して前記第1添加剤由来の被膜を生成する第1工程と、充電をさらに行うことにより前記第1添加剤由来の被膜の上に積層する前記第2添加剤由来の被膜を生成する第2工程とを含む、非水二次電池の製造方法。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
前記第2添加剤由来の被膜が生成される酸化還元電位は、前記第1添加剤由来の被膜が生成される酸化還元電位よりも低い、請求項1に記載の非水二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記第1添加剤由来の被膜を生成するために前記酸化還元電位で保持する時間は7秒未満である、請求項1に記載の非水二次電池の製造方法。
【請求項4】
前記第1添加剤は、リチウム金属基準(vs.Li/Li
+
)に対して、酸化還元電位が1.2V以上である、請求項1に記載の非水二次電池の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水二次電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池等の非水二次電池において、負極合材層の表面にはSEI被膜(Solid Electrolyte Interface)が形成される。SEI被膜(以下、単に被膜という)は、電池の使用過程において電解液の分解を抑制する。
【0003】
被膜は、非水二次電池を組み立てた後の初期充電工程で生成される。被膜は、電解液に含まれる化合物由来のものである。被膜の厚さは電池性能に影響を及ぼす。つまり、被膜が過度に薄くなると、それを要因として非水二次電池の電池抵抗は低下する一方で、非水電解液の分解を抑制する効果が低下する。被膜が過度に厚くなると、電解液の抑制効果が高められる一方で電池抵抗が大きくなる。
【0004】
被膜の厚さは、電解液に含有され且つ被膜を形成する材料となる化合物の量と、負極合材層の表面積とに左右される。特許文献1には、負極活物質のBET比表面積が3.5m
2
/g以上5.0m
2
/g以下であり、LiBOB骨格の成分量が4.3μmol/m
2
以上である非水電解液二次電池が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-106250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、被膜が形成される負極合材層の表面積は、負極合材層の組成に変化がなくても負極板の製造時の条件に応じて変わることがある。電解液の組成が一定であるとき、負極合材層の表面積が大きくなると負極合材層に形成される被膜は薄くなり、負極合材層の表面積が小さくなると負極合材層に形成される被膜は厚くなる。上述したように被膜の厚さは電池性能に影響を与えるため、製造ロット等により、製造時の条件が変わっても被膜の厚さを適切な範囲に制御することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する非水二次電池の製造方法は、正極合材層を有する正極板、負極合材層を有する負極板、及び非水電解液を備える非水二次電池の製造方法であって、前記非水電解液は、前記負極合材層に被膜を形成する被膜形成材を含み、前記被膜形成材は、ホウ素を含み前記負極合材層の表面に被膜を生成する第1添加剤と、前記第1添加剤由来の被膜の上に被膜を生成する第2添加剤とを含み、前記第2添加剤について前記負極合材層の単位面積あたりの被膜量の目標値を設定し、前記負極合材層の表面積を測定し、前記表面積によらず濃度を一定とした前記第1添加剤と、前記表面積に基づいて前記第2添加剤の全てが被膜として積層した際に前記目標値となるように濃度が調整された前記第2添加剤とを含む前記非水電解液を作製し、前記非水電解液が注入された前記非水二次電池を充電する初期充電工程を行い、前記初期充電工程は、前記第1添加剤由来の被膜が前記負極合材層に生成される酸化還元電位で一定時間保持して前記第1添加剤由来の被膜を生成する第1工程と、充電をさらに行うことにより前記第1添加剤由来の被膜の上に積層する前記第2添加剤由来の被膜を生成する第2工程と、を含む。
【0008】
第1添加剤由来の被膜は、初期充電工程においてその被膜が生成される酸化還元電位で保持する時間が一定である場合、電解液中の第1添加剤の濃度で被膜の厚さが変わる。また、第2添加剤は、第1添加剤由来の被膜の上に、第2添加剤由来の被膜を生成する一方で、第1添加剤は、第2添加剤由来の被膜の上に被膜を生成しない。上記方法によれば、第1添加剤の濃度を負極合材層の表面積によらず一定とする。このため、第1添加剤由来の被膜の厚さの均一化を図ることができる。また、第2添加剤の濃度を、負極合材層の表面積に応じて調整する。さらに、第1添加剤由来の被膜を生成する第1工程の後に、第2添加剤由来の被膜を生成する第2工程を行うので、第2工程中又はその工程後には第1添加剤由来の被膜が成長しない。このため、負極板の製造工程において負極合材層の表面積が変わるような場合にも、負極に形成される被膜の厚さを均一化することができる。
【0009】
上記非水二次電池の製造方法について、前記第2添加剤由来の被膜が生成される酸化還元電位は、前記第1添加剤由来の被膜が生成される酸化還元電位よりも低いことが好ましい。
【0010】
上記非水二次電池の製造方法について、前記第1添加剤由来の被膜を生成するために前記酸化還元電位で保持する時間は7秒未満であることが好ましい。
上記非水二次電池の製造方法について、前記第1添加剤は、リチウム金属基準(vs.Li/Li
+
)に対して、酸化還元電位が1.2V以上であることが好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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