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公開番号2025041993
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2022023033
出願日2022-02-17
発明の名称子宮内膜症又は子宮腺筋症の予防又は治療剤
出願人国立大学法人鳥取大学,日本ケミファ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250319BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】P2X4受容体拮抗作用を有する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、子宮内膜症、子宮腺筋症又は月経困難症の予防、治療又は抑制剤を提供する。
【解決手段】5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオンで例示される、1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン構造を有する化合物による。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
P2X4受容体拮抗作用を有する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、子宮内膜症、子宮腺筋症又は月経困難症の予防、治療又は抑制剤。
続きを表示(約 8,200 文字)【請求項2】
前記月経困難症が子宮内膜症又は子宮腺筋症を原因とする月経困難症である、請求項1に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項3】
前記化合物が次の一般式(A):
TIFF
2025041993000057.tif
67
65
(式中、R
1A
は水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1~3のアルキル基を表し、

2A
及びR
3A
は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、炭素数2~8のアシルアミノ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数2~8のアシルアミノ基、炭素数1~8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2~8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1~8。)、カルバモイル基、炭素数1~8のアルキルチオ基、炭素数1~8のアルキルスルフィニル基、炭素数1~8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、

4A
及びR
5A
は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1~3のアルキル基を表し、
そして、W

は置換基を有していてもよい環構成元素として窒素原子を1~4個含む5又は6員環の複素環を表す。)で表される化合物である請求項1又は2に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項4】
前記化合物が次の一般式(BI):
TIFF
2025041993000058.tif
49
82
(式中、R
1B
及びR
2B
は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~8のシクロアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、炭素数2~8のアシルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2~8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1~8。)、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、若しくはアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)を表すか、又は

1B
とR
2B
が一緒になって、それらが結合しているベンゼン環と一緒になってナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、テトラヒドロナフタレン環、インダン環、テトラヒドロキノリン環又はテトラヒドロイソキノリン環から選択される縮合環を形成してもよく、そしてR
1B
とR
2B
が一緒になって、R
1B
とR
2B
がそれぞれ結合している炭素原子からなる環には、1~4個の同一又は異なってもよい炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~8のシクロアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、炭素数2~8のアシルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2~8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1~8。)、又はアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)から選択される置換基で置換されていてもよく、

3B
及びR
4B
は同一又は異なっていてもよく、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、炭素数2~8のアシルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2~8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1~8。)、又はアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)を表し、

5B
は水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、水酸基で置換された炭素数1~8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)を表し、

6B
及びR
7B
は同一又は異なっていてもよく、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又はアミノ基を表し、


はC、CH又はNを表し、


はN、NH又はC(=O)を表し、
但し、X

がNのとき、Y

はN,NHでなく、
また、X

がC,CHのとき、Y

はC(=O)でなく、
実線と破線からなる二重線は、単結合又は二重結合を表し、


は酸素原子又は硫黄原子を表し、


は、置換基として、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数1~8のアルコキシ基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1~8のアルキルアミノ基、炭素数2~8のジアルキルアミノ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)、フェニル基又はピリジル基から選択される同一又は異なっていてもよい置換基を1~4個有していてもよいベンゼン環、ピリジン環、チオフェン環、ピリミジン環、ナフタレン環、キノリン環、若しくはインドール環を表すか、又は結合手を表し、


はN(R
8B
)C(=O)、NHCONH、CON(R
9B
)、NHC(=S)NH、N(R
10B
)SO

、SO

N(R
11B
)又はOSO

を表し、
ここで、R
8B
、R
9B
、R
10B
及びR
11B
は、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、水酸基で置換された炭素数1~8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)を表し、


は、置換基として炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、1~3のハロゲン原子で置換された炭素数1~8のアルキル基、水酸基で置換された炭素数1~8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数は、6~10で、アルキレン部分の炭素数は1~8)から選択される同一又は異なっていてもよい置換基を1~4個有していてもよく、更に二重結合を有していてもよい炭素数1~6のアルキレン鎖、又は結合手を表し、
【請求項5】
前記化合物又はその薬学的に許容される塩が、下記(A1)~(A21)及び(B1)~(B214)からなる群から選ばれる化合物又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は2に記載の予防、治療又は抑制剤:
(A1) 5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A2) 5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(A3) 5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン カリウム塩;
(A4) 5-[4-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A5) 5-[4-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(A6) 1-メチル-5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A7) 1,3-ジメチル-5-[3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A8) 5-[2-クロロ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A9) 5-[2-クロロ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(A10) 5-[2-メチル-5-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A11) 5-[2-メチル-5-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(A12) 5-[2-ブロモ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A13) 5-[3-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A14) 5-[3-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A15) 5-[3-(5-オキソ-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A16) 5-[3-(5-チオキソ-4H―[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A17) 5-[3-(5-チオキソ-4H―[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(A18) 5-[3-(オキサゾール-2-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A19) 5-[3-(1H-ピラゾール-4-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A20) 5-[4-フルオロ-3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(A21) 5-[4-フルオロ-3-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン ナトリウム塩;
(B1) 5-(4-ベンゾイルアミノフェニル)-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B2) 5-[4-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B3) 5-[4-(3-ブロモベンゾイル)アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B4) 5-[4-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B5) 5-[4-(2-メチルベンゾイル)アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B6) 5-[4-(2,6-ジメチルベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B7) 5-[4-(2,6-ジクロロベンゾイル)アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B8) 5-[4-(3-クロロベンゾイル)アミノフェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B9) 5[4-(2-フェニルアセチルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B10) 1-[4-(2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-5-イル)フェニル]-3-フェニルチオ尿素;
(B11) 5-[4-(2,3-ジメトキシベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B12) 5-[4-(2-メトキシベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B13) 5-[4-[(2-クロロフェニルアセチル)アミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B14) 5-[4-(2,3-ジメチルベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B15) 5-[4-(2,5-ジメチルベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B16) 5-[4-(5-ブロモ-2-クロロベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B17) 5-[4-(2,4-ジクロロベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B18) 5-[4-(2-ヒドロキシベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B19) 5-[4-(2,3-ジヒドロキシベンゾイルアミノ)フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B20) 1-[4-(2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-5-イル)フェニル]-3-フェニル尿素;
(B21) 5-[4-[(2,6-ジクロロフェニルアセチル)アミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B22) 5-[4-[(2-メトキシフェニルアセチル)アミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B23) 5-[4-[(2-ヒドロキシフェニルアセチル)アミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B24) 1-(2-クロロフェニル)-3-[4-(2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-5-イル)フェニル]チオ尿素;
(B25) 5-[4-[3-(トリフルオロメチル)ベンゾイルアミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B26) 5-[4-[2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]アセチルアミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
(B27) 1-(2-クロロフェニル)-3-[4-(2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-5-イル)フェニル]尿素;
(B28) 5-[4-[(2-フェニルプロピオニル)アミノ]フェニル]-1H-ナフト[1,2-b][1,4]ジアゼピン-2,4(3H,5H)-ジオン;
【請求項6】
子宮内膜症、子宮腺筋症又は月経困難症の痛みを緩和する、請求項1~5のいずれか1項に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項7】
子宮内膜症又は子宮腺筋症における異所性の子宮内膜組織(嚢胞を含む)の発育を抑制する、請求項1~6のいずれか1項に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項8】
子宮内膜症又は子宮腺筋症の炎症を抑制する、請求項1~7のいずれか1項に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項9】
前記炎症がIL-33、IL-6又はPTGS2の増加である、請求項8に記載の予防、治療又は抑制剤。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の予防、治療又は抑制剤を含む医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、P2X4受容体拮抗作用を有する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む子宮内膜症又は子宮腺筋症の予防、治療又は抑制剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
月経に際して、下腹部や腰部の異常に強い疼痛や全身障害を伴い、日常生活や仕事に支障を来たす状態が反復して現れる症候群を、“月経困難症”という。日本人女性の内、800~1000 万人が月経困難症と推定され、働く女性の約 1/3 に当たると云われている。月経困難症のうち、200~400 万人が子宮内膜症に起因すると云われている。
【0003】
子宮内膜症とは、子宮内膜が何らかの原因で、本来あるべき子宮の内側以外の場所で、増殖と剥離をくり返し、さまざまな痛みを引き起こしてしまう疾患である。20~30 歳代の女性で発症することが多く、生理のある(初潮~閉経)女性の 10 人に 1 人が発症すると言われている。生理(月経)の回数の多い女性に多く発症し、“初潮の低年齢化”、“初産年齢の高齢化”、“妊娠・出産回数の減少”も要因とされている。生理のたびに進行する病気で、痛みなどの症状をコントロールしながら、閉経まで気長につきあっていかなければならない病気である。通常の生理であれば、剥脱した子宮粘膜及び血液は子宮膣部を経由して、体外に排泄されるが、90%以上の女性に月経血が子宮内から卵管を逆流し腹腔内に到達し、その逆流した子宮内膜組織が腹腔内に生着し、月経周期にともない、種々の場所での増殖・剥離(出血)・炎症を繰り返すことにより、発症する病態である。腹腔内では、ダグラス窩周辺が最多であり、詳細は不明で、稀ではあるが、肺や胸膜など腹腔以外にも発症することがある。
【0004】
子宮内膜症の主な症状は、月経に随伴して起こる下腹部痛と腰痛を主とした痙攣様の激しい痛みを伴う(月経困難症)症候群である。子宮と周囲の卵管、卵巣、腸が癒着するため、生理時以外にも強い下腹部痛を来たすケースが多々あり、排便時(排便痛)や性交時(性交痛)に肛門の奥に突き上げる様な痛みを自覚する人が多く存在する。炎症により、子宮を強く収縮させるプロスタグランジンの分泌を増やし、強い生理痛の原因となる。また、炎症により子宮内膜組織と子宮周囲臓器の癒着によるひきつれによる痛みの増強を生じ、子宮内膜症による卵管の癒着や卵巣チョコレート嚢胞が不妊の原因となる。
【0005】
子宮内膜症又は子宮腺筋症又の治療方法には手術療法と薬物療法があるが、これらはいずれも対症療法であり、根本的な治療方法は存在しない。手術療法を選択した場合でも、妊孕性温存のために根治を果たせず、再発防止のために術後の薬物療法を併用することが多い。薬物療法としては、低用量ピル、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト(リュープリンなど)、男性ホルモン類(ダナゾールなど)及び黄体ホルモン類(ジエノゲストなど)が挙げられる。しかしながら、いずれもホルモンバランスに影響を及ぼすが故の副作用がある。すなわち、ジエノゲストは妊娠ラットへの投与により胚死亡率を増加させることが知られている。このため、いずれの薬剤も、妊婦の使用が禁忌となっている。また、多くの薬物において擬閉経や擬妊娠の症状を伴うことから、不妊やホットフラッシュ、骨粗鬆症などの更年期障害様の副作用がある。したがって、安全性が高く、妊娠に影響しないような子宮内膜症又は子宮腺筋症の予防剤、又は治療剤の登場が期待されている。
【0006】
P2X4受容体拮抗作用を有するジアゼピンジオン誘導体化合物が開示されている(特許文献1、特許文献2)。近年、P2X4受容体アンタゴニストである芳香族スルホンアミド誘導体化合物が報告された(特許文献3)。しかしながら、いずれの化合物についても子宮内膜症又は子宮腺筋症に対する効果は具体的に開示されていない。
【0007】
子宮内膜症患者の血清や腹水を解析することにより、炎症性サイトカインであるIL-33が子宮内膜症の腹水などで病態(ステージ)の進行とともに増加し、サロゲートマーカーとして使用できることがMbarikらにより報告されている(非特許文献1)。また、 抗IL-33抗体による子宮内膜症又は子宮腺筋症の治療が報告され、子宮内膜症又は子宮腺筋症におけるIL-33の増加が病気の進展の原因の1つであると考えられている(特許文献4)。
【0008】
子宮内膜症患者腹水中には高濃度のIL-6が存在し、子宮内膜においても発現することが知られている。炎症性サイトカインであるIL-6は子宮内膜の増殖制御に関与することがわかっており、病態の進展に重要な働きをするものと考えられている(非特許文献2)。
【0009】
COX-2選択的阻害薬が血管新生を抑制することにより、免疫不全マウスに移植した子宮内膜症組織の発育を抑制することが報告され、COX-2選択的阻害薬が子宮内膜症の発症や進展を抑制し、同薬が子宮内膜症の治療薬として奏功する可能性が示唆されている(非特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開2010/093061
国際公開2013/105608
国際公開2016/062841
国際公開2019/045075
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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