TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025034193
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140430
出願日
2023-08-30
発明の名称
車両用空調システム
出願人
日本碍子株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
B60H
3/00 20060101AFI20250306BHJP(車両一般)
要約
【課題】エバポレータを使用せずに除湿及び冷房運転を実施することができる車両用空調システムを提供する。
【解決手段】車室からの空気が流通可能な空調ダクト10と、空調ダクト10内に配置された空調デバイス20とを備える車両用空調システムである。空調デバイス20は、外周壁21と、外周壁21の内側に配設され、第1端面22aから第2端面22bまで延びる流路となる複数のセル23を区画形成する隔壁24とを有し、少なくとも隔壁24がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体25と、ハニカム構造体25の外周壁21に覆設され、ハニカム構造体25との間に冷媒が流通可能な流路26Rを形成する冷却部材26とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
車室からの空気が流通可能な空調ダクトと、
前記空調ダクト内に配置された空調デバイスと
を備え、
前記空調デバイスは、外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有し、少なくとも前記隔壁がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体と、前記ハニカム構造体の前記外周壁に覆設され、前記ハニカム構造体との間に冷媒が流通可能な流路を形成する冷却部材とを含む車両用空調システム。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記空調デバイスは、前記隔壁の表面上に形成された除湿層を更に含む、請求項1に記載の車両用空調システム。
【請求項3】
前記冷媒が流通可能な前記流路がヒートポンプサイクルに接続されている、請求項1又は2に記載の車両用空調システム。
【請求項4】
運転モードに応じて、前記空調デバイス及び前記ヒートポンプサイクルを制御する制御部を更に備える、請求項3に記載の車両用空調システム。
【請求項5】
前記空調ダクトは、2つ以上の分岐経路を有し、
前記2つ以上の分岐経路のそれぞれに前記空調デバイスが配置されており、
前記2つ以上の分岐経路は、前記空調デバイスの下流側において前記空気を前記車室に流入させる流入経路と、前記空気を車外に流出させる流出経路とを有し、前記流入経路と前記流出経路との間に前記空気の流れを切替え可能な切替えバルブが設けられており、
前記ヒートポンプサイクルは、前記空調デバイスの下流側の前記車室に接続された前記空調ダクト内に、前記冷媒の温熱と前記空気との熱交換を行うコンデンサを有する、請求項3に記載の車両用空調システム。
【請求項6】
前記空調デバイスの前記運転モードは、
全ての前記分岐経路において、前記空気を前記流入経路に流入させるように前記切替えバルブを制御して前記空調デバイスに前記空気を流通させることにより除湿する除湿モードと、
一部の前記分岐経路において、前記空気を前記流入経路に流入させるように前記切替えバルブを制御して前記空調デバイスに前記空気を流通させることにより除湿するとともに、残りの前記分岐経路において、前記空気を前記流出経路に流出させるように前記切替えバルブを制御して前記空調デバイスを加熱しつつ前記空気を流通させることにより前記除湿層を再生する除湿・再生モードと
を含む、請求項5に記載の車両用空調システム。
【請求項7】
前記ヒートポンプサイクルは、
前記冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサと、
前記冷媒の熱と外気との熱交換を行う室外熱交換器と、
前記冷媒を膨張させる膨張弁と、
前記冷媒の熱と前記流出経路を流通する加熱された前記空気との熱交換を行う流出経路内熱交換器と
を更に有し、
前記ヒートポンプサイクルの前記運転モードは、
前記膨張弁によって膨張させた前記冷媒を前記空調デバイスに流通させることにより、前記空調デバイスを冷却して前記空気を冷却する冷房運転モードと、
前記室外熱交換器及び前記流出経路内熱交換器で熱交換した前記冷媒を前記コンプレッサで圧縮し、前記コンプレッサから吐出された前記冷媒を前記コンデンサに導入して前記空気を加熱する暖房運転モードと
を含む、請求項5に記載の車両用空調システム。
【請求項8】
PTC特性を有する前記材料はチタン酸バリウムを主成分とする、請求項1又は2に記載の車両用空調システム。
【請求項9】
前記除湿層は、二酸化炭素及び揮発成分から選択される少なくとも1つを吸着する機能を有する吸着材、並びに/又は触媒を更に含有する、請求項1又は2に記載の車両用空調システム。
【請求項10】
前記車室内にガラスの曇りを検知することが可能な検知部を更に備え、前記制御部は、前記ガラスの曇りが検知されたときに前記除湿・再生モードを実行し、前記ガラスの曇りが検知されていないときに前記除湿モードを実行する、請求項6に記載の車両用空調システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車などの各種車両において、車室環境の向上に対する要求が高まっている。具体的な要求としては、車室内のCO
2
を低減して運転者の眠気を抑制すること、車室内を調湿すること、及び車室内のにおい成分やアレルギー誘因成分などの有害な揮発成分を除去することなどが挙げられる。このような要求に有効な対策として換気が挙げられるが、換気は、冬場のヒーターエネルギーを大きくロスする要因となり、冬場のエネルギー効率の低下を招く。特に電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)では、そのエネルギーロスにより、航続距離が大幅に減少するという問題がある。
【0003】
上記の問題を解決する方法として、特許文献1及び2には、車室の空気中の水分(水蒸気)、CO
2
などの除去対象成分を吸着材などの機能材に捕捉した後、加熱によって除去対象成分を反応又は離脱させて車外に放出し、機能材を再生する車両用空調システムが開示されている。このような車両用空調システムでは、除去対象成分の捕捉性能を確保するために空気と機能材との接触ができるだけ多いこと、及び機能材の再生を促進するために機能材を所定の温度に加熱できることが求められる。再生は、例えば、機能材に吸着した除去対象成分を酸化反応により除去する方法、及び機能材に吸着した除去対象成分を脱離させて排出する方法などにより行われるが、いずれにしても吸着された除去対象成分の種類に応じて機能材を適切な温度に加熱することが必要である。
【0004】
特許文献3には、外周壁と、外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁とを有する柱状ハニカム構造体を備え、隔壁がPTC特性を有しており、隔壁の平均厚さが0.13mm以下であり、第1端面及び第2端面における開口率が0.81以上であるヒーターエレメントが開示されている。このヒーターエレメントは、車室の暖房用途に用いられるものであるが、ハニカム構造を有することで加熱面積を大きくすることができるので、効率の良い加熱手段である。したがって、このようなヒーターエレメントを機能材の担体として使用すると、機能材の再生時間の短縮化に貢献できると考えられる。特に、このヒーターエレメントは、通電による加熱が可能であり且つPTC特性を有するため、機能材を容易に加熱できる一方で、過剰な発熱を抑制し、機能材の熱劣化を抑制することもできると考えられる。また、過剰な温度になってしまう恐れが回避されるので、初期抵抗を小さく設定して加熱速度を速めても安全を確保でき、短時間での昇温が可能である。
【0005】
他方、車両の暖房効率を高める観点から、ヒートポンプサイクルを利用した空調システムが提案されている(例えば、特許文献4)。ヒートポンプサイクルを利用した空調システムでは、除湿及び冷房運転モード時に、ヒートポンプサイクルを構成するエバポレータによって空気の冷却及び除湿が行われている。しかしながら、エバポレータは、結露が生じ易いため、埃などが付着することでカビが発生し易い。このような状態のエバポレータに空気が接触すると、車室内の環境が損なわれるとともに、運転者のアレルギー症状を引き起こす可能性もある。また、エバポレータの結露によって通風抵抗も増大してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-104774号公報
特開2020-111282号公報
国際公開第2020/036067号
独国特許出願公開第102006026359号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、エバポレータを使用せずに除湿及び冷房運転を実施することができる車両用空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、ヒートポンプサイクルを利用した車両用空調システムについて鋭意研究を行った結果、エバポレータの代わりに、冷媒が流通可能な冷却部材を含む所定の空調デバイスを空調ダクト内に配置することにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のように例示される。
【0009】
[1] 車室からの空気が流通可能な空調ダクトと、
前記空調ダクト内に配置された空調デバイスと
を備え、
前記空調デバイスは、外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有し、少なくとも前記隔壁がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体と、前記ハニカム構造体の前記外周壁に覆設され、前記ハニカム構造体との間に冷媒が流通可能な流路を形成する冷却部材とを含む車両用空調システム。
【0010】
[2] 前記空調デバイスは、前記隔壁の表面上に形成された除湿層を更に含む、[1]に記載の車両用空調システム。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本碍子株式会社
匣鉢
27日前
日本碍子株式会社
熱処理炉
1か月前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
26日前
日本碍子株式会社
プロトン伝導性材料
4日前
日本碍子株式会社
プロトン伝導性材料
4日前
日本碍子株式会社
車両用空調システム
8日前
日本碍子株式会社
除湿機用吸湿デバイス及び除湿機
8日前
日本碍子株式会社
ハニカム構造体及び排気ガス浄化装置
1か月前
日本碍子株式会社
静電チャックおよびサセプタ
6日前
日本碍子株式会社
複合基板および複合基板の製造方法
12日前
個人
飛行自動車
2か月前
個人
警告装置
20日前
個人
小型EVシステム
22日前
個人
授乳用車両
3か月前
日本精機株式会社
ケース
28日前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
照明装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
3か月前
個人
アンチロール制御装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
個人
ブレーキシステム
1か月前
株式会社松華
懸架装置
1か月前
個人
ステージカー
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
1か月前
個人
自走式立体型洗車場
1か月前
個人
自動車ドア開度規制ベルト
21日前
帝国繊維株式会社
作業車両
27日前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
株式会社ユーシン
照明装置
4日前
日本精機株式会社
車両用表示装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
4日前
続きを見る
他の特許を見る