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公開番号
2025033158
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138686
出願日
2023-08-29
発明の名称
地絡検出装置、その制御方法、および制御プログラム
出願人
矢崎総業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01R
31/52 20200101AFI20250306BHJP(測定;試験)
要約
【課題】絶縁抵抗の低下の検出を正確に行う。
【解決手段】第1のコンデンサ110がバッテリ200の正極と接地との間に接続される第2の充電経路により充電された第1のコンデンサ110の充電電圧である第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいと判定され、かつ、第1のコンデンサ110がバッテリ200の負極と接地との間に接続される第2の充電経路により充電された第1のコンデンサ110の充電電圧である第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいと判定された計測サイクルにおいて、絶縁抵抗RLp、RLnの低下の検出を行う。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
非接地であるバッテリを含む系の絶縁抵抗の低下を検出する地絡検出装置であって、
第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサが接地を介さずに前記バッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替える切替部と、
前記切替部を制御し、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定する制御部と、を有し、
前記制御部は、
計測サイクルごとに、前記第2の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいの否かの判定、および、前記第3の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいの否かの判定を行い、
前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値より小さいと判定され、かつ、前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値より小さいと判定された計測サイクルにおいて、前記絶縁抵抗の低下の検出を行う、地絡検出装置。
続きを表示(約 2,500 文字)
【請求項2】
前記計測サイクルは、
前記第1の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、当該第1の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第1の充電電圧を前記測定経路において測定する第1の計測期間と、
前記第2の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、前記第2の充電電圧を前記測定経路において測定する第2の計測期間と、
前記第3の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、前記第3の充電電圧を前記測定経路において測定する第3の計測期間と、を含む、請求項1に記載の地絡検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、
通常時の前記絶縁抵抗の値より低下した前記絶縁抵抗の値が測定された計測サイクルが所定の数連続したときに前記絶縁抵抗の低下を通知し、
前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値以上である前記第2の計測期間、または前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値以上である前記第3の計測期間を含む計測サイクルにおいて測定された前記絶縁抵抗の値を、前記絶縁抵抗の低下の検出に用いる、請求項2に記載の地絡検出装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1の計測期間ごとに、前記第1の充電電圧の変動が第1の閾値より小さいのか否かの判定を行い、
前記第1の充電電圧の変動が前記第1の閾値以上であると判定された前記第1の計測期間を含まない計測サイクルにおいて、前記絶縁抵抗の低下の検出を行う、請求項2に記載の地絡検出装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1の充電電圧の変動として、前回測定された前記第1の充電電圧から今回測定された前記第1の充電電圧への変動を用いる、請求項4に記載の地絡検出装置。
【請求項6】
非接地であるバッテリを含む系の絶縁抵抗を測定する地絡検出装置であって、
第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサが接地を介さずに前記バッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替える切替部と、
前記切替部を制御し、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定し、当該測定された第1のコンデンサの充電電圧に基づいて、計測サイクルごとに、前記絶縁抵抗の値を測定する制御部と、を有し、
前記計測サイクルは、
前記第1の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、当該第1の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第1の充電電圧を前記測定経路において測定する第1の計測期間と、
前記第2の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、当該第2の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第2の充電電圧を前記測定経路において測定する第2の計測期間と、
前記第3の充電経路において前記第1のコンデンサを充電し、当該第3の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第3の充電電圧を前記測定経路において測定する第3の計測期間と、を含み、
前記制御部は、
前記計測サイクルごとに、前記第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいの否かの判定、および、前記第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいの否かの判定を行い、
前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値以上であると判定された前記第2の計測期間、または、前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値以上であると判定された第3の計測期間を含む計測サイクルにおいて、当該計測サイクルにおいて前記バッテリの充電電圧に急激な変動が生じた可能性があることを通知する、地絡検出装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第2の計測期間において、前記第2の充電電圧の変動として、前回の第2の計測期間に測定された前記第2の充電電圧から今回の第2の計測期間に測定された前記第2の充電電圧への変動を用い、
前記第3の計測期間において、前記第3の充電電圧の変動として、前回の第3の計測期間に測定された前記第3の充電電圧から今回の第3の計測期間に測定された前記第3の充電電圧への変動を用いる、請求項2から6のいずれか一項に記載の地絡検出装置。
【請求項8】
コンピュータにより実行される、非接地であるバッテリを含む系の絶縁抵抗の低下を検出する地絡検出装置の制御方法であって、
前記地絡検出装置は、
第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサが接地を介さずに前記バッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替える切替部と、を有し、
前記制御方法は、
前記切替部を制御し、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定する測定工程と、
計測サイクルごとに、前記第2の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいの否かの判定、および、前記第3の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいの否かの判定を行う工程と、
前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値より小さいと判定され、かつ、前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値より小さいと判定された計測サイクルにおいて、前記絶縁抵抗の低下の検出を行う工程と、を有する、制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の制御方法をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、地絡検出装置、その制御方法、および制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車や電気自動車が普及してきている。ハイブリット車や電気自動車には、電気モータと、この電気モータに電力を供給するバッテリと、が搭載されている。ハイブリット車や電気自動車に搭載されるバッテリは、200V以上の高電圧のバッテリであり、安全性確保ため、接地の基準電位点となる車体から電気的に絶縁される必要がある。そこで、ハイブリット車や電気自動車のような車両は、非接地であるバッテリを含む系と車体との間の絶縁抵抗の低下を検出する地絡検出装置も搭載されている。
【0003】
地絡検出装置として、フライングキャパシタ方式の地絡検出装置がある(例えば、特許文献1)。フライングキャパシタ方式の地絡検出装置は、フライングキャパシタとして動作するコンデンサを有しており、このコンデンサが接地を介さずにバッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、このコンデンサがバッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、このコンデンサがバッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替え、コンデンサの充電とコンデンサの充電電圧の測定を行い、この測定されたコンデンサの充電電圧に基づいて、絶縁抵抗の低下の検出を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-170103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バッテリの充電電圧に急激な変動が生じた場合、絶縁抵抗が低下していないにもかかわらず、絶縁抵抗の低下を誤検出することや、絶縁抵抗が低下しているのにもかからず、絶縁抵抗の低下を不検出することがある。
【0006】
そこで、本発明は、絶縁抵抗の低下の検出を正確に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る地絡検出装置は、非接地であるバッテリを含む系の絶縁抵抗の低下を検出する地絡検出装置であって、第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサが接地を介さずに前記バッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替える切替部と、前記切替部を制御し、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定する制御部と、を有し、前記制御部は、計測サイクルごとに、前記第2の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいの否かの判定、および、前記第3の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいの否かの判定を行い、前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値より小さいと判定され、かつ、前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値より小さいと判定された計測サイクルにおいて、前記絶縁抵抗の低下の検出を行う。
【0008】
本発明の一実施形態に係る制御方法は、コンピュータにより実行される、非接地であるバッテリを含む系の絶縁抵抗の低下を検出する地絡検出装置の制御方法であって、前記地絡検出装置は、第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサが接地を介さずに前記バッテリの正極と負極との間に接続される第1の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの正極と接地との間に接続される第2の充電経路と、前記第1のコンデンサが前記バッテリの負極と接地との間に接続される第3の充電経路と、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定するための測定経路と、を切り替える切替部と、を有し、前記制御方法は、前記切替部を制御し、前記第1のコンデンサの充電電圧を測定する測定工程と、前記計測サイクルごとに、前記第2の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第2の充電電圧の変動が第2の閾値より小さいの否かの判定、および、前記第3の充電経路により充電された前記第1のコンデンサの充電電圧である第3の充電電圧の変動が第3の閾値より小さいの否かの判定を行う工程と、前記第2の充電電圧の変動が前記第2の閾値より小さいと判定され、かつ、前記第3の充電電圧の変動が前記第3の閾値より小さいと判定された計測サイクルにおいて、前記絶縁抵抗の低下の検出を行う工程と、を有する。
【0009】
本発明の一実施形態に係る制御プログラムは、上記情報処理方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、絶縁抵抗の低下の検出を正確に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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