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公開番号
2025033122
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138621
出願日
2023-08-29
発明の名称
遅延制御回路、光送信機、及び遅延制御方法
出願人
富士通株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02F
1/01 20060101AFI20250306BHJP(光学)
要約
【課題】運用中に、光変調器に設けられた複数の電極セグメントに入力される異なるデータ信号間のタイミングずれを抑制する遅延制御技術を提供する。
【解決手段】遅延制御回路は、光変調器のマッハツェンダ干渉計の2本の導波路の一方または両方に沿って直列に設けられる複数の電極セグメントに入力される信号に所定の遅延を与える遅延回路と、前記光変調器の出力光から、ボーレートと同じ値の周波数を含むボーレート周波数成分、または前記ボーレート周波数成分のビート周波数のパワーをモニタするモニタと、前記ボーレート周波数または前記ビート周波数のモニタパワーが最大になるように前記遅延回路の遅延量を制御する制御回路と、を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
光変調器のマッハツェンダ干渉計の2本の導波路の一方または両方に沿って直列に設けられる複数の電極セグメントに入力される信号に所定の遅延を与える遅延回路と、
前記光変調器の出力光から、ボーレートと同じ値もしくはその整数倍の周波数を含むボーレート周波数成分、または前記ボーレート周波数成分のビート周波数成分のパワーをモニタするモニタと、
前記ボーレート周波数成分または前記ビート周波数成分のモニタパワーが最大になるように前記遅延回路の遅延量を制御する制御回路と、
を備える遅延制御回路。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記光変調器の前記出力光の一部を検出する光検出器の電気出力から前記ボーレート周波数成分を取り出すボーレート周波数フィルタ、
を有し、前記モニタは、前記ボーレート周波数フィルタを通過した前記ボーレート周波数成分のパワーをモニタする、
請求項1に記載の遅延制御回路。
【請求項3】
前記遅延制御回路は、前記光変調器の前記出力光の光スペクトルに含まれる搬送波の中心周波数から前記ボーレート周波数成分だけ離れた光周波数成分の検出結果を入力として受け取り、
前記モニタは、前記検出結果を示す電気信号のパワーをモニタする、
請求項1に記載の遅延制御回路。
【請求項4】
前記ボーレート周波数成分と異なるクロック周波数を生成する周波数ジェネレータと、
前記ボーレート周波数成分と前記クロック周波数を掛け合わせる乗算器と、
を有し、前記モニタは、前記乗算器から出力される前記ビート周波数成分のパワーをモニタする、
請求項1に記載の遅延制御回路。
【請求項5】
デジタル信号プロセッサと、
前記デジタル信号プロセッサから出力されるビット信号で駆動される光変調器と、
前記光変調器に入力される前記ビット信号の遅延量を制御する遅延制御回路と、
前記光変調器の出力光の一部を検出して、検出結果を前記遅延制御回路に出力する光検出器と、
を備え、前記遅延制御回路は、前記光検出器の検出結果に含まれる、ボーレートと同じ値もしくはその整数倍の周波数を含むボーレート周波数成分、または前記ボーレート周波数成分のビート周波数成分のパワーが最大になるように、前記ビット信号の前記遅延量を制御する、
光送信機。
【請求項6】
前記遅延制御回路は、前記光検出器の前記検出結果から前記ボーレート周波数成分を取り出すボーレート周波数フィルタと、前記ボーレート周波数フィルタを通過した前記ボーレート周波数成分のパワーをモニタするパワーモニタと、を有する
請求項5に記載の光送信機。
【請求項7】
前記光変調器の前記出力光から、搬送波の中心周波数から前記ボーレート周波数成分だけ離れた光周波数成分を取り出す光フィルタ、
を有し、前記光検出器は、前記光フィルタを透過した前記光周波数成分を検出し、
前記遅延制御回路は、前記光検出器の前記検出結果に含まれる前記ボーレート周波数成分のパワーが最大になるように、前記ビット信号の前記遅延量を制御する、
請求項5に記載の光送信機。
【請求項8】
前記遅延制御回路は、前記ボーレート周波数成分と異なるクロック周波数を生成する周波数ジェネレータと、前記ボーレート周波数成分と前記クロック周波数を掛け合わせる乗算器と、を有し、前記乗算器から出力される前記ビート周波数成分のパワーが最大になるように、前記ビット信号の前記遅延量を制御する、
請求項5に記載の光送信機。
【請求項9】
光変調器のマッハツェンダ干渉計の2本の導波路の一方または両方に沿って直列に設けられる複数の電極セグメントに入力される信号の遅延量を変化させ、
前記光変調器の出力光から、ボーレートと同じ値もしくはその整数倍の周波数を含むボーレート周波数成分、または前記ボーレート周波数成分のビート周波数成分のパワーをモニタし、
前記遅延量を、モニタされた前記ボーレート周波数成分または前記ビート周波数成分の前記パワーを最大にする値に設定する、
遅延制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、遅延制御回路、光送信機、及び遅延制御方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
光変調器のマッハツェンダ干渉計(MZI)を構成する2本の導波路の一方または双方に沿って、複数のセグメントに分割された信号電極を設け、シンボルを構成するビットごとに各電極セグメントを独立して駆動する構成が検討されている。この駆動方式は、各ビットの値を表すデジタル信号をMZIの対応する電極セグメントに入力し、光領域でアナログ信号を生成するので、「光DAC」と呼ばれている。光DAC変調器の各電極セグメントに与えられる電気信号のタイミングを調整する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-24347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光DAC方式の光変調器は、工場出荷時や現場でのセットアップ時に、電極セグメント間の信号入力タイミングが調整される。一般的には、調整対象の電極セグメントにテスト信号を入力し、アイパターンを観察しながら各ビットの遅延量をマニュアルで調整する。光変調器の動作中は、電極セグメント間の信号入力のタイミングずれをモニタする手段がない。使用環境の温度変化等によって、電極セグメント間で信号入力タイミングがずれると、信号波形が劣化する。本開示は、運用中に、光変調器に設けられた複数の電極セグメントに入力される異なるデータ信号間のタイミングずれを抑制する遅延制御技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態において、遅延制御回路は、
光変調器のマッハツェンダ干渉計の2本の導波路の一方または両方に沿って直列に設けられる複数の電極セグメントに入力される信号に所定の遅延を与える遅延回路と、
前記光変調器の出力光から、ボーレートと同じ値もしくはその整数倍の周波数を含むボーレート周波数成分、または前記ボーレート周波数成分のビート周波数成分のパワーをモニタするモニタと、
前記ボーレート周波数成分または前記ビート周波数成分のモニタパワーが最大になるように前記遅延回路の遅延量を制御する制御回路と、
を備える。
【発明の効果】
【0006】
運用中に、光変調器に設けられた複数の電極セグメントに入力される異なるデータ信号間のタイミングずれを抑制する遅延制御技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の遅延制御回路を含む光送信機の模式図である。
光検出器の出力に含まれるボーレート周波数の成分を示す図である。
IQ変調器の電極セグメントに入力されるデータ信号と光検出器のモニタ出力を示す図である。
複素平面上のコンスタレーション図である。
I相のMZIの2つの電極セグメントに入力されるデータ信号と、I相のモニタ出力を示す図である。
ボーレートと同じ値の周波数成分をモニタする意義を示す図である。
電極セグメント間に信号入力タイミングずれがないときのモニタ出力を示す図である。
電極セグメント間に信号入力タイミングずれがあるときのモニタ出力を示す図である。
ボーレート周波数フィルタで取り出される周波数成分を示す図である。
電極セグメント間のタイミング差とボーレート周波数成分の強度との関係を示す図である。
遅延制御方法のフローチャートである。
第1実施形態の遅延制御の効果を示す図である。
第2実施形態のモニタ原理を示す図である。
第2実施形態の遅延制御回路を含む光送信機の模式図である。
第3実施形態のモニタ原理を示す図である。
第3実施形態の遅延制御回路を含む光送信機の模式図である。
第3実施形態でパワーモニタされる成分を示す図である。
電極セグメント間のタイミング差とビート周波数成分の強度との関係を示す図である。
第4実施形態の遅延制御回路を含む光送信機の模式図である。
電極セグメント間のタイミング差とボーレート周波数成分強度の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態では、光送信機の運用中に、光変調器の複数の電極セグメントに入力される異なるデータ信号、すなわち異なるビットの信号の入力タイミングを調整する。これを実現するために、ボーレートと同じ値の周波数成分またはそのビート周波数をモニタし、モニタされるパワーが最大になるように、各データ信号の遅延量を制御する。たとえば、ボーレート、すなわち変調速度が64Gbaudの場合、光変調器の出力光のうち64GHzの周波数成分、またはそのビート周波数をモニタし、モニタ結果に基づいて入力データのタイミングを調整する。
【0009】
以下で、図面を参照して、実施形態の遅延制御の具体的な構成と手法を説明する。以下に示す形態は、本開示の技術思想を具現化するための一例であって、開示内容を限定するものではない。各図面に示される構成要素の大きさ、位置関係等は、発明の理解を容易にするために、誇張して描かれている場合がある。同一の構成要素または機能に同一の名称または符号を付けて、重複する説明を省略する場合がある。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の遅延制御回路10を含む光送信機1の模式図である。光送信機1は、デジタル信号プロセッサ(DSP)5と、光変調器7と、光変調器7に入力されるデータ信号の遅延量を制御する遅延制御回路10と、光変調器7の出力光の一部を検出する光検出器9と、を有する。遅延制御回路10と光変調7の間に、デジタルドライバ6-1、及び6-2が配置され、遅延制御回路10で遅延調整されたデータ信号に基づいて、光変調器7を駆動するデジタル駆動信号を出力する。DSP5と、遅延制御回路10と、デジタルドライバ6-1、及び6-2は、電子回路に含まれる。一方、光導波路で形成される光変調器7と、光変調器7の出力光の一部を検出する光検出器130は、光回路に含まれる。光検出器9は、たとえばフォトダイオード(PD)とトランスインピーダンスアンプ(TIA)を含み、電圧信号を出力する。
(【0011】以降は省略されています)
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