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公開番号2025067661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177805
出願日2023-10-13
発明の名称分子動力学計算プログラム、方法、及び装置
出願人富士通株式会社,国立研究開発法人理化学研究所
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G16C 10/00 20190101AFI20250417BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】参照構造が安定化される恣意性のある項を力場から排除する。
【解決手段】生成部12が、全原子力場に基づく分子動力学の計算によりサンプリングされた全原子モデルを粗視化した粗視化モデルの構造と、全原子モデルの構造に対応するエネルギーとを学習データとして生成し、機械学習部14が、生成された学習データを用いて、入力された構造に対するエネルギーを予測するための第1力場の機械学習を実行し、計算部16が、機械学習済みの第1力場と、粗視化モデルの構造に基づくエネルギーとを組み合わせた第2力場に基づいて、粗視化モデルの分子動力学を計算する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
全原子力場に基づく分子動力学の計算によりサンプリングされた全原子モデルを粗視化した粗視化モデルの構造と、前記全原子モデルの構造に対応するエネルギーとを学習データとして、入力された構造に対するエネルギーを予測するための第1力場の機械学習を実行し、
機械学習済みの前記第1力場と、粗視化モデルの構造に基づくエネルギーとを組み合わせた第2力場に基づいて、粗視化モデルの分子動力学を計算する、
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための分子動力学計算プログラム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記学習データとして用いるエネルギーは、前記全原子モデルのポテンシャルエネルギーから、前記全原子モデルの構造に基づくエネルギーを除外したエネルギーである請求項1に記載の分子動力学計算プログラム。
【請求項3】
前記構造に基づくエネルギーは、構造安定化エネルギーである請求項1又は請求項2に記載の分子動力学計算プログラム。
【請求項4】
前記粗視化モデルの分子動力学を計算することは、粗視化モデルの構造を前記第1力場に入力して予測されるエネルギーに、前記粗視化モデルの構造に基づいて計算したエネルギーを加えて計算した前記粗視化モデルのポテンシャルエネルギーに基づいて、前記粗視化モデルに含まれる各粒子に働く力を計算し、前記力に応じた前記各粒子の単位時間における運動を運動方程式に基づいて計算して前記単位時間後の前記各粒子の位置を更新することを含む請求項1又は請求項2に記載の分子動力学計算プログラム。
【請求項5】
前記サンプリングされた全原子モデル及び前記全原子モデルの構造に対応するエネルギーに対して、エネルギーを安定化させる補正、エネルギーを最小化する補正、及びエネルギーを平均化する補正の少なくとも1つの補正を行って前記学習データを生成する請求項1又は請求項2に記載の分子動力学計算プログラム。
【請求項6】
全原子力場に基づく分子動力学の計算によりサンプリングされた全原子モデルを粗視化した粗視化モデルの構造と、前記全原子モデルの構造に対応するエネルギーとを学習データとして、入力された構造に対するエネルギーを予測するための第1力場の機械学習を実行し、
機械学習済みの前記第1力場と、粗視化モデルの構造に基づくエネルギーとを組み合わせた第2力場に基づいて、粗視化モデルの分子動力学を計算する、
ことを含む処理をコンピュータが実行する分子動力学計算方法。
【請求項7】
全原子力場に基づく分子動力学の計算によりサンプリングされた全原子モデルを粗視化した粗視化モデルの構造と、前記全原子モデルの構造に対応するエネルギーとを学習データとして、入力された構造に対するエネルギーを予測するための第1力場の機械学習を実行する機械学習部と、
機械学習済みの前記第1力場と、粗視化モデルの構造に基づくエネルギーとを組み合わせた第2力場に基づいて、粗視化モデルの分子動力学を計算する計算部と、
を含む分子動力学計算装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
開示の技術は、分子動力学計算プログラム、分子動力学計算方法、及び分子動力学計算装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、原子や分子の動きを分子動力学によりシミュレーションすることが行われている。例えば、分子動力学法を用いたコンピュータによる複合材料の解析において、解析モデル内の粒子モデルの挙動を適切に再現する解析方法が提案されている。この解析方法は、複合材料中の物質をモデル化した学習用粒子モデルを含む学習モデルを用いて分子動力学法により挙動の計算を行ない、所定時間経過前後の、学習用粒子モデルの位置の情報を少なくとも含む学習データを用いて予測モジュールに機械学習させる。この予測モジュールが、複合材料の解析モデル中の解析用粒子モデルを注目粒子モデルとして、注目粒子モデルの周りの近傍粒子モデルの、注目粒子モデルに対する相対位置の情報を用いて、所定時間経過後の注目粒子モデルの位置の情報を予測する。これにより、注目粒子モデルの位置の情報を求める。予測モジュールによる予測では、複合材料中の第1,第2物質をモデル化した第1解析用粒子モデル及び第2解析用粒子モデルの別に予測モジュールが用意される。
【0003】
また、例えば、精度の高いシミュレーションを行うことが可能な相互作用ポテンシャルを決定する高分子材料の相互作用ポテンシャルの決定方法が提案されている。この決定方法では、フィラーを全原子モデルでモデリングした全原子フィラーモデルを設定し、全原子フィラーモデルと第1界面を介して隣り合うように、分子鎖を全原子モデルでモデリングした全原子ポリマーモデルを設定する。また、この方法では、分子動力学計算に基づく全原子フィラーモデル及び全原子ポリマーモデルの構造緩和を計算して、第1界面での全原子フィラーモデルと全原子ポリマーモデルとの間の第1相互作用エネルギーを求める。そして、第1相互作用エネルギーに基づいて、フィラーと分子鎖との界面での相互作用ポテンシャルの強さを示す相互作用パラメータを決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-71803号公報
特開2020-42434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
全原子分子動力学は、非常に計算コストが大きいという課題がある。そこで、全原子モデルを粗視化したモデルを用いて分子動力学を計算する粗視化分子動力学が提案されている。しかし、粗視化分子動力学によるシミュレーションを実行し、構造データをサンプリングする場合、構造を保つために参照構造を与え、その参照構造に根ざした恣意性のある項を含む力場に基づき構造のサンプリングが行われる。そのため、参照構造が強く安定され、多様な構造のサンプリングを行うことが難しいという問題がある。
【0006】
一つの側面として、開示の技術は、参照構造が安定化される恣意性のある項を力場から排除することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの態様として、開示の技術は、全原子力場に基づく分子動力学の計算によりサンプリングされた全原子モデルを粗視化した粗視化モデルの構造と、前記全原子モデルの構造に対応するエネルギーとを学習データとする。開示の技術は、前記学習データを用いて、入力された構造に対するエネルギーを予測するための第1力場の機械学習を実行する。そして、開示の技術は、機械学習済みの前記第1力場と、粗視化モデルの構造に基づくエネルギーとを組み合わせた第2力場に基づいて、粗視化モデルの分子動力学を計算する。
【発明の効果】
【0008】
一つの側面として、参照構造が安定化される恣意性のある項を力場から排除できる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
従来のAA-MDによるエネルギーのプロファイルを概略的に示す図である。
従来のCG-MDによるエネルギーのプロファイルを概略的に示す図である。
従来のCG-MDを説明するための図である。
分子動力学計算装置の機能ブロック図である。
エネルギー最小化処理を説明するための図である。
エネルギー平均化処理を説明するための図である。
AI力場を構成する機械学習モデルの一例を示す図である。
分子動力学計算装置として機能するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
分子動力学計算処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の効果を説明するための図である。
本実施形態においてサンプリングされた構造の一例を示す図である。
本実施形態の効果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、開示の技術に係る実施形態の一例を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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