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公開番号
2025033048
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138533
出願日
2023-08-29
発明の名称
ナチュラルチーズ及びその製造方法
出願人
公立大学法人福井県立大学
,
個人
,
個人
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
A23C
19/032 20060101AFI20250306BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】短鎖脂肪酸をより多く含むナチュラルチーズの製造方法を提供すること。
【解決手段】スターター乳酸菌がPediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌を含むことを特徴とする、ナチュラルチーズの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
スターター乳酸菌がPediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌を含むことを特徴とする、ナチュラルチーズの製造方法。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
クッキング工程の温度が35℃以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
クッキング工程の温度が20~35℃である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
熟成工程を含む、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記熟成工程の期間が2週間以上である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
乳酸菌以外の微生物の添加を行わない、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
Pediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌を含有する、ナチュラルチーズ。
【請求項8】
硬質又は半硬質ナチュラルチーズである、請求項7に記載のナチュラルチーズ。
【請求項9】
ナチュラルチーズ10g中の酪酸の含有量が50mg以上である、請求項7又は8に記載のナチュラルチーズ。
【請求項10】
Pediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナチュラルチーズ及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
スターターと呼ばれる乳酸菌とレンネットなどを使用して生乳を凝固し、さらにホエーを排除した後、圧搾し固めた物をさらに熟成させたものがナチュラルチーズである。市場拡大を目的として消費者の要望に応じた品質を有する様々なナチュラルチーズが開発されているが、ナチュラルチーズの品質は、食品素材としての風味と加工調理特性で分類されており、ヨーグルトのように食品の機能性については注目されていないのが現状である。
【0003】
熟成タイプのチーズにおいては、チーズ品質のうち熟成風味を構成する成分として「旨味成分」、「こく味成分」、「香り成分」などが知られている。これらの成分は、チーズカードを構成する乳脂肪や乳タンパク質が原料乳中の酵素、凝乳酵素、有用微生物由来の酵素等の働きにより分解され、様々な呈味物質や芳香物質に変化することにより生じる。有用微生物としては、乳酸菌、カビが例示されるが、多くのナチュラルチーズに共通して使用される乳酸菌の酵素が、チーズの風味形成に果たす役割は特に重要である。
【0004】
一般に、熟成に関与するペプチダーゼやリパーゼなどの酵素の種類は、乳酸菌の種類によって異なり、また、その1菌体あたりの酵素量は、同じ菌種であっても株によって異なる。これらの酵素の働きにより作られた熟成風味を構成する成分は、熟成過程で複雑に変化する。従って、所望のチーズ風味を発現するために、チーズ製造者は乳酸菌の種類や株を選択してチーズ製造に使用している。
【0005】
先行技術として、熟成促進の技術や熟成風味が更に向上したチーズを製造する技術が種々検討されてきた。例えば、高ペプチダーゼ活性のラクトバチルス・ブルガリカスをアジャンクトスターターとして用いたナチュラルチーズや、チーズカードに麹菌を接種し培養することによって調製された麹チーズ、海洋深層水由来の塩又は海洋深層水由来の結晶塩を使用して、チーズの熟成課程を促進又は改善してなる、風味の良好なナチュラルチーズなどの製造方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2010/001596号
特開2010-246499号公報
特許第3747366号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、乳酸菌によってつくられる「香り成分」の中には食品として有用な機能性が期待される酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸が含まれる。その食品機能には、大腸上皮細胞の増殖や粘液の分泌、水やミネラルの吸収のためのエネルギー源となる、腸内環境を弱酸性に保ち有害菌の増殖を抑制する、大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促進する、ヒトの免疫反応を制御する、などが知られる。しかし、これらの短鎖脂肪酸はその揮発性のため、製造過程で常に揮発し、乳酸菌の死滅にともなって減少する。これまでのチーズ製造では、スターターに用いる中温性乳酸菌としては、Lactococcus lactis subsp. lactis, Lactococcus lactis subsp. cremoris, Leuconostoc mesenteroides subsp. cremorisなどが用いられてきた。しかし、これらのスターター乳酸菌の大部分は、過剰に生産された有機酸によるpH低下、カードを凝縮させるための加温(クッキング)工程での加熱や、熟成中の乾燥により、多くが死滅する。加えて、熟成中の乾燥に伴い、短鎖脂肪酸は揮発する。そのため、短鎖脂肪酸をチーズ内に蓄積させるには、熟成過程においてカビや酵母など乳酸菌以外の微生物による発酵を必要とし、チーズの製造工程を複雑にせざるを得なかった。また、カビや酵母などの菌類を用いて熟成されたナチュラルチーズは、日本をはじめとして、欧米諸国以外の国において独特の臭気などから嫌厭されることも多く、これらの菌類は食す直前に取り除かれ、体内で短鎖脂肪酸を生産することもないため、短鎖脂肪酸を有効に摂取させるのには不向きと考えられた。
【0008】
本発明は、短鎖脂肪酸をより多く含むナチュラルチーズの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を進めた結果、スターター乳酸菌がPediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌を含むことを特徴とする、ナチュラルチーズの製造方法、であれば、上記課題を解決できることを見出した。本発明者はこの知見に基づいてさらに研究を進めて結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
【0010】
項1. スターター乳酸菌がPediococcus pentosaceus FHC1(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03892)、及びLactobacillus plantarum FHC3(特許生物寄託センター受託番号:NITE P-03893)からなる群より選択される少なくとも1種の植物性乳酸菌を含むことを特徴とする、ナチュラルチーズの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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