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公開番号
2025032322
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-11
出願番号
2024218614,2022531704
出願日
2024-12-13,2021-06-08
発明の名称
偏光膜、偏光板、および該偏光膜の製造方法
出願人
日東電工株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250304BHJP(光学)
要約
【課題】吸収軸方向に沿った破断が抑制された偏光膜を提供する。
【解決手段】本発明によれば、所定の特性を有する偏光膜の製造方法であって、長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ヨウ化物または塩化ナトリウムとポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層体とすること、および、該積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより、幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すこと、を含み、該空中補助延伸処理および該水中延伸処理の延伸の総倍率が、該積層体の元長に対して3.0倍~3.5倍であり、該空中補助延伸処理の延伸倍率が、該水中延伸処理の延伸倍率よりも大きい、製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、
単体透過率をx%とし、該ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折をyとし、該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの面内位相差をznmとした場合に、下記式(1)および/または(2)を満たし、
y<-0.011x+0.525 (1)
z<-60x+2875 (2)
単体透過率が41.0%以上であり、かつ、偏光度が99.4%以上である、偏光膜の製造方法であって、
長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ヨウ化物または塩化ナトリウムとポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層体とすること、および
該積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより、幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すこと、を含み、
該空中補助延伸処理および該水中延伸処理の延伸の総倍率が、該積層体の元長に対して3.0倍~3.5倍であり、
該空中補助延伸処理の延伸倍率が、該水中延伸処理の延伸倍率よりも大きい、
製造方法。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
前記空中補助延伸の延伸倍率と前記水中延伸の延伸倍率との比(水中延伸/空中補助延伸)が、0.4~0.9である、請求項1に記載の偏光膜の製造方法。
【請求項3】
前記空中補助延伸における延伸倍率が、2.0倍~3.0倍である、請求項1に記載の偏光膜の製造方法。
【請求項4】
前記水中延伸における延伸倍率が、1.1倍~1.6倍である、請求項1に記載の偏光膜の製造方法。
【請求項5】
10μm以下の厚みを有する偏光膜の製造方法である、請求項1に記載の偏光膜の製造方法。
【請求項6】
前記偏光膜が、30gf/μm以上の突き刺し強度を有する偏光膜であり、
ここで、該突き刺し強度は、先端径1mmφ、0.5Rのニードルを0.33cm/秒の速度で該偏光膜に突き刺したときに該偏光膜が割れる強度である、請求項1に記載の偏光膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光膜、偏光板、および該偏光膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
代表的な画像表示装置である液晶表示装置には、その画像形成方式に起因して、液晶セルの両側に偏光膜が配置されている。偏光膜の製造方法としては、例えば、樹脂基材とポリビニルアルコール(PVA)系樹脂層とを有する積層体を延伸し、次に染色処理を施して、樹脂基材上に偏光膜を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。このような方法によれば、厚みの薄い偏光膜が得られるため、近年の画像表示装置の薄型化に寄与し得るとして注目されている。しかし、上記のような薄型偏光膜は吸収軸方向に沿って裂けやすい(破れやすい)という問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-343521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、吸収軸方向に沿った破断が抑制された偏光膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの局面によれば、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、単体透過率をx%とし、該ポリビニルアルコール系樹脂の複屈折をyとした場合に、下記式(1)を満たす、偏光膜が提供される。
y<-0.011x+0.525 (1)
本発明の別の局面によれば、二色性物質を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、単体透過率をx%とし、該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの面内位相差をznmとした場合に、下記式(2)を満たす、偏光膜が提供される。
z<-60x+2875 (2)
1つの実施形態において、上記偏光膜の厚みが10μm以下である。
1つの実施形態において、上記偏光膜の単体透過率が40.0%以上であり、かつ、偏光度が99.0%以上である。
本発明のさらに別の局面によれば、上記偏光膜と、該偏光膜の少なくとも一方の側に配置された保護層とを有する、偏光板が提供される。
1つの実施形態において、上記偏光板の総厚みが30μm以下である。
本発明のさらに別の局面によれば、上記偏光膜の製造方法が提供される。該製造方法は、長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ヨウ化物または塩化ナトリウムとポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層体とすること、および、該積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより、幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すこと、を含み、該空中補助延伸処理および該水中延伸処理の延伸の総倍率が、該積層体の元長に対して3.0倍~4.5倍であり、該空中補助延伸処理の延伸倍率が、該水中延伸処理の延伸倍率よりも大きい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の偏光膜は、二色性物質を含むPVA系樹脂フィルムで構成され、単体透過率と該PVA系樹脂の複屈折またはPVA系樹脂フィルムの面内位相差とが所定の関係を満たす。このような関係を満たす偏光膜は、PVA系樹脂の配向状態等に起因して、実用上許容可能な光学特性(代表的には、単体透過率および偏光度)を実現しつつ、吸収軸方向に沿った破断を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。
加熱ロールを用いた乾燥収縮処理の一例を示す概略図である。
実施例および比較例で作製した偏光膜の単体透過率とPVA系樹脂の複屈折との関係を示す図である。
実施例および比較例で作製した偏光膜の単体透過率とPVA系樹脂フィルムの面内位相差との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。
【0009】
A.偏光膜
本発明の1つの実施形態による偏光膜は、二色性物質を含むPVA系樹脂フィルムで構成され、単体透過率をx%とし、当該PVA系樹脂の複屈折をyとした場合に、下記式(1)を満たす。また、本発明の別の実施形態による偏光膜は、二色性物質を含むPVA系樹脂フィルムで構成され、単体透過率をx%とし、当該PVA系樹脂フィルムの面内位相差をznmとした場合に、下記式(2)を満たす。
y<-0.011x+0.525 (1)
z<-60x+2875 (2)
【0010】
上記偏光膜におけるPVA系樹脂の複屈折(以下、PVAの複屈折またはPVAのΔnと表記する)およびPVA系樹脂フィルムの面内位相差(以下、「PVAの面内位相差」と表記する)はいずれも、偏光膜を構成するPVA系樹脂の分子鎖の配向度と関連する値であり、配向度の上昇に伴って大きい値となり得る。上記偏光膜は、PVA系樹脂の分子鎖の吸収軸方向への配向が従来の偏光膜よりも緩やかであることに起因して、吸収軸方向に沿った破断が抑制される。その結果、屈曲性に非常に優れた偏光膜(結果として、偏光板)が得られ得る。このような偏光膜(結果として、偏光板)は、好ましくは湾曲した画像表示装置、より好ましくは折り曲げ可能な画像表示装置、さらに好ましくは折り畳み可能な画像表示装置に適用され得る。従来、配向度が低い偏光膜では許容可能な光学特性(代表的には、単体透過率および偏光度)を得るのが困難であったところ、上記式(1)および/または式(2)を満たす偏光膜は、従来よりも低いPVA系樹脂の配向度と許容可能な光学特性とを両立することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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