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公開番号2025031974
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024230129,2022010213
出願日2024-12-26,2022-01-26
発明の名称縦穴排水路施工機及び縦穴排水路施工機を用いた施工法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人個人,個人
主分類E21B 3/02 20060101AFI20250228BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工すること、この施工とともに掘削部によって地表面から引き上げられた土壌の性状を測定することができる縦穴排水路施工機、及びこの縦穴排水路施工機を用いた施工法を提供すること。
【解決手段】本発明の縦穴排水路施工機は、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路Xを施工する縦穴排水路施工機であって、土壌を掘削する掘削部20と、掘削部20を保持する本体フレーム10と、本体フレーム10を移動させる走行部30とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工する縦穴排水路施工機であって、
土壌を掘削する掘削部と、
前記掘削部を保持する本体フレームと、
前記本体フレームを移動させる走行部と
を有する
ことを特徴とする縦穴排水路施工機。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記本体フレームに保持される土壌測定部を有し、
前記土壌測定部では、前記掘削部によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の性状を測定する
ことを特徴とする請求項1に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項3】
掘削時に前記本体フレームの回転を阻止する回転阻止部を前記本体フレームに有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項4】
前記回転阻止部を、前記土壌に突き刺して用いる杭材とした
ことを特徴とする請求項3に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項5】
前記土壌測定部が、カメラ、近赤外線センサ、においセンサ、電磁波センサ、超音波センサ、及びレーザーセンサの少なくともいずれか1つを有する
ことを特徴とする請求項2に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項6】
地図とともに掘削位置を表示する表示部と、
現在位置を検出する位置検出部と
を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項7】
前記土壌測定部で測定した測定データを記憶する記憶部を有し、
前記記憶部には、前記掘削部によって前記地表面から引き上げられた前記土壌についての前記地表面からの深さデータとともに前記測定データを記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項8】
前記カメラを用いて、前記掘削部によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の色や塊が崩れる状況を撮影する
ことを特徴とする請求項5に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項9】
前記カメラを用いて、前記掘削部によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の色や塊を撮影し、前記色の濃淡や塊の大きさによって易耕性を判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の縦穴排水路施工機。
【請求項10】
前記カメラを用いて、前記掘削部によって前記地表面から引き上げられた前記土壌を撮影し、前記土壌の色の明度によって土壌水分量や有機物の量を判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の縦穴排水路施工機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、縦穴排水路を施工する縦穴排水路施工機及び縦穴排水路施工機を用いた施工法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
作物には、それぞれ最適な地下水位があり、表面排水を行うためには明渠を、地下浸透排水を行うためには暗渠を施工する。
明渠は圃場の地表面に水路を作ることで余剰水を排出し、暗渠は耕盤を破砕して土壌中の余剰水を下層に排出する。
明渠及び暗渠は、水平方向に溝や穴を掘るために、施工範囲が広く、水が流れるように溝や穴を連結しなければならず、更に排水溝に向けて傾斜させなくてはならない。
暗渠を施工する場合には、特殊な機械設備が必要であり、明渠を施工する場合であっても、あるレベルの深さの溝を掘るには、それなりの馬力を備えたトラクタを必要とする。
なお、特許文献1は、土壌状態分析のための土壌サンプルを採取する装置を提案している。特許文献1には、自走式機械の前部または後部に昇降機構を介して土壌採取部を設けることが記載されている。また、特許文献1には、土壌採取部が筒体と筒体内のスクリューとで構成され、筒体を地中に挿入してスクリューを回動することにより筒体内に土壌を取り込んだ後、筒体内に土壌を保持することが開示されている。
また、特許文献2には、掘削と並行して、採取した地下流体に含まれる汚染物質を分析してその濃度を測定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-124509号公報
特開2003-279452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1及び特許文献2は、そもそも縦穴排水路を施工するものではない。また、特許文献1は、掘削を行いながら地表面から引き上げられた土壌の性状を測定するものではなく、土壌サンプルの採取を行うものである。
また、特許文献2は、揮発性有機物質や油などの揮発性汚染物質を測定対象とし、吸引孔から地下空気などの地下流体を吸引し、採取した地下流体に含まれる汚染物質を分析してその濃度を測定するものである。
【0005】
本発明は、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工すること、この施工とともに掘削部によって地表面から引き上げられた土壌の性状を測定することができる縦穴排水路施工機、及びこの縦穴排水路施工機を用いた施工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の縦穴排水路施工機は、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路Xを施工する縦穴排水路施工機であって、土壌を掘削する掘削部20と、前記掘削部20を保持する本体フレーム10と、前記本体フレーム10を移動させる走行部30とを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の縦穴排水路施工機において、前記本体フレーム10に保持される土壌測定部40を有し、前記土壌測定部40では、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の性状を測定することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の縦穴排水路施工機において、掘削時に前記本体フレーム10の回転を阻止する回転阻止部15を前記本体フレーム10に有することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の縦穴排水路施工機において、前記回転阻止部15を、前記土壌に突き刺して用いる杭材としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項2に記載の縦穴排水路施工機において、前記土壌測定部40が、カメラ、近赤外線センサ、においセンサ、電磁波センサ、超音波センサ、及びレーザーセンサの少なくともいずれか1つを有することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の縦穴排水路施工機において、地図とともに掘削位置を表示する表示部60と、現在位置を検出する位置検出部70とを有することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項2に記載の縦穴排水路施工機において、前記土壌測定部40で測定した測定データを記憶する記憶部80を有し、前記記憶部80には、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌についての前記地表面からの深さデータとともに前記測定データを記憶することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項5に記載の縦穴排水路施工機において、前記カメラを用いて、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の色や塊が崩れる状況を撮影することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項5に記載の縦穴排水路施工機において、前記カメラを用いて、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の色や塊を撮影し、前記色の濃淡や塊の大きさによって易耕性を判定することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項5に記載の縦穴排水路施工機において、前記カメラを用いて、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌を撮影し、前記土壌の色の明度によって土壌水分量や有機物の量を判定することを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項5に記載の縦穴排水路施工機において、前記近赤外線センサを用いて、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の吸収スペクトルを測定し、前記吸収スペクトルによって土壌水分量を判定することを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項5に記載の縦穴排水路施工機において、前記においセンサを用いて、前記掘削部20によって前記地表面から引き上げられた前記土壌の臭いを測定し、前記臭いによって還元状態又は微生物活性評価を行うことを特徴とする。
請求項13記載の本発明の縦穴排水路施工機を用いた施工法は、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の縦穴排水路施工機を用いた施工法であって、雨水の集積しやすい雨水集積エリアAと、前記雨水集積エリアAに集積される前記雨水を導く排水エリアBとを決定し、前記雨水集積エリアAと前記排水エリアBとの間に、前記縦穴排水路Xを施工することを特徴とする。
請求項14記載の本発明は、請求項13に記載の縦穴排水路施工機を用いた施工法において、前記雨水集積エリアAから前記排水エリアBに向かって前記縦穴排水路Xの深さを順次深くすることを特徴とする。
請求項15記載の本発明は、請求項13又は請求項14に記載の縦穴排水路施工機を用いた施工法において、前記縦穴排水路Xを明渠Cに施工することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の縦穴排水路施工機によれば、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工する縦穴排水路施工機にあって、本体フレームに保持される土壌測定部では、掘削部によって地表面から引き上げられた土壌の性状を測定するため、縦穴排水路を施工するタイミングで、地表面からの深さ別に土壌の性状を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施例による縦穴排水路施工機を前方から見た概念図
同縦穴排水路施工機を後方から見た概念図
同縦穴排水路施工機を下方から見た概念図
本発明の第2実施例による縦穴排水路施工機を前方から見た概念図
地表面から所定深さ(12cm)における土壌硬度マップを用いた縦穴排水路の施工位置決定方法を示す図
縦穴排水路の深さを示す説明図
縦穴排水路の施工位置を示す説明図
図7とは異なる縦穴排水路の施工位置を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による縦穴排水路施工機は、土壌を掘削する掘削部と、掘削部を保持する本体フレームと、本体フレームを移動させる走行部とを有するものである。
本実施の形態によれば、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工することができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による縦穴排水路施工機において、本体フレームに保持される土壌測定部を有し、土壌測定部では、掘削部によって地表面から引き上げられた土壌の性状を測定するものである。
本実施の形態によれば、掘削による上下動作を複数回に分けて行うことで地表面から所定深さの縦穴排水路を施工する縦穴排水路施工機にあって、本体フレームに保持される土壌測定部では、掘削部によって地表面から引き上げられた土壌の性状を測定するため、縦穴排水路を施工するタイミングで、地表面からの深さ別に土壌の性状を把握できる。
(【0011】以降は省略されています)

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