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公開番号2024157159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-07
出願番号2023071325
出願日2023-04-25
発明の名称地下海水における調査用井戸の調査方法
出願人株式会社タシマボーリング
代理人個人
主分類E21B 47/00 20120101AFI20241030BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】本発明は、地下海水井戸に必要な水質や地質の調査を簡単に実現できる地下海水における調査用井戸の調査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の地下海水における調査用井戸の調査方法は、中空で先端にインナービット23を有するインナーロッド2と、インナーロッド2を収容し先端にリングビット13を有するアウターケーシング1とからなる二重管100を備え、インナーロッド2内が給水路となり、インナーロッド2とアウターケーシング1の間が排水路となって調査用井戸を掘削工程と、アウターケーシング1が後退して溜まった地下水を吸引する採水工程と、からなる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
中空で先端にインナービットを有するインナーロッドと、該インナーロッドを収容し先端にリングビットを有するアウターケーシングとからなる二重管を備え、前記インナーロッド内が給水路となり、前記インナーロッドと前記アウターケーシングの間が排水路となって調査用井戸を掘削する掘削工程と、
前記アウターケーシングが後退して溜まった掘削先端の地下水を吸引する採水工程と、
からなることを特徴とする地下海水における調査用井戸の調査方法。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記採水工程において、前記インナーロッドと入れ替えられた採水管を用いることを特徴とする請求項1に記載の地下海水における調査用井戸の調査方法。
【請求項3】
前記採水工程において、前記インナーロッドを用いることを特徴とする請求項1に記載の地下海水における調査用井戸の調査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は地下海水における調査用井戸の調査方法に関して、詳しくは、中空で先端にインナービットを有するインナーロッドと、該インナーロッドを収容し先端にリングビットを有するアウターケーシングとからなる二重管を備えて掘削する、地下海水における調査用井戸の調査方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、非特許文献1である農林水産省の「地下海水を用いた陸上養殖適地調査事業報告書」の「背景」には、「自然環境等に左右されない陸上での地下海水を用いた養殖適地を開発することが重要である。特に、水温が周年安定している清浄な地下海水を活用した陸上養殖については、波浪が激しい日本海等において有望な養殖手法である。」と記されている。
【0003】
陸上養殖は、一般の海面養殖とは異なり、陸上に設置した水槽で魚を飼育する漁業である。そして、養殖に用いる海水は水質の安定した地下海水であることから、高品質な魚を安定的に飼育することができる。また、陸上養殖については、注目度も高まり、ニーズの拡大によって新規に陸上養殖を始めようとする事業者も増えている。陸上養殖における一番の要は、地下海水の確保と言える。そして、この地下海水は、ボーリング技術によって確保することができる。
本出願の出願人は井戸の掘削事業だけでなく、非特許文献2に記されているように、地下海水を用いた陸上養殖の事業を行っている。
【0004】
この地下海水を利用するためには上記のように井戸を掘る必要があるが、井戸の掘削には数百万というような高額な費用や時間を要する。そこで、本格的な井戸を掘削する前に、地下海水が出るのか否か、地下海水が陸上養殖に適する水質か否か、賦存量はどのくらいか、どのような地質なのか、概ねの賦存量イメージ等、このようなことを調査するための調査用井戸を掘ることで、その結果を基に(本格的な)井戸を掘るのか否か等を判断し、費用の削減や時間の短縮を図ることが考えられる。
【0005】
特許文献1には、先端が閉塞された中空管体の先端側の外側面に螺旋羽根を設け、中空管体の螺旋羽根の上方に貫通孔を設け、貫通孔から管内に流入する地下水の有無を検知することで、水脈の探索と井戸掘り工事を同時に行うことが記載されている。
【0006】
また、この特許文献1を背景技術とする特許文献2には、先端が開放された中空管体の先端側の外側面に螺旋羽根を設け、掘削中は中空管体内に収容されて先端側の開放部を閉結するストレーナ部材を備え、掘削後に中空管体が逆回転することで中空管体内が後退すると共にストレーナ部材の先端が中空管体から露出し、その露出部に設けられた採水孔から地下水を吸引する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2003-129527号公報
特許第4413079号公報
【非特許文献】
【0008】
農林水産省「地下海水を用いた陸上養殖適地調査事業報告書」 検索日:令和5年3月13日〈https://www.maff.go.jp/j/budget/yosan_kansi/sikkou/tokutei_keihi/R1itaku/R1ippan/attach/pdf/index-364.pdf〉
(株)タシマボーリング 地下海水井戸陸上養殖事業 検索日:令和5年3月13日〈https://tashima-boring.com/ido/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、地下海水は、通常海面よりも低い位置に存在しているが、陸上養殖は場所によって海面から数十mのような高いところで行われることもある。そこで、実際に地下海水の掘削を行う場合には、非特許文献2の「事業実施内容」にも記載されているが、地下海水の井戸の掘削深さが15m~50mというようなこともある。
【0010】
このような深度の掘削を行う場合、特許文献1、特許文献2のような螺旋羽根の回転による掘削工法によると、深くなる程周面摩擦が大きくなってしまうことから、あまり深く掘削することができないという問題がある。また、この掘削ではあまり固い地層にあたってしまうとそれ以上掘削できなくなってしまうという問題がある。これは、本出願の出願人がボーリングの事業者であることからも知られている事実である。
(【0011】以降は省略されています)

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