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公開番号2025031453
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023207310
出願日2023-12-07
発明の名称ポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法
出願人南亞塑膠工業股分有限公司,NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人個人
主分類D06B 1/00 20060101AFI20250228BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】ポリエステル織物に付着した表面処理剤、ガムフィルム、および染料を効果的に除去することのできるポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法を提供する。
【解決手段】この方法は、以下のステップを含む。染料、およびガムフィルムまたは処理剤が付着した第1ポリエステル織物を提供する。アルカリ性水溶液と触媒の組み合わせ配合により、第1ポリエステル織物中のガムフィルムまたは処理剤を剥離して、第2ポリエステル織物を得る。次に、化学還元法と化学酸化法の組み合わせにより、第2ポリエステル織物を脱色して、第3のポリエステル織物を得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法であって、
染料、およびガムフィルムまたは表面処理剤が付着した第1ポリエステル織物を提供することと、
触媒をアルカリ性水溶液中に混合して、触媒溶液を調製することと、
前記第1ポリエステル織物を前記触媒溶液に浸漬して、前記ガムフィルムまたは前記表面処理剤を除去し、前記染料が付着した第2ポリエステル織物を得ることと、
を含む脱ガム作業を行うことと、
還元脱色溶液および酸化脱色溶液を提供することと、
前記第2ポリエステル織物を前記還元脱色溶液に浸漬して、還元脱色反応を行うことと、
前記第2ポリエステル織物を前記酸化脱色溶液に浸漬して、酸化脱色反応を行うことと、
前記染料を除去して、第3ポリエステル織物を得ることと、
を含む脱色作業を行うことと、
を含む脱ガムおよび脱色方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ガムフィルムが、ポリウレタンガムフィルム、熱可塑性ポリウレタンガムフィルム、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマーガムフィルム、およびアクリルガムのうちの少なくとも1つから選択され、前記表面処理剤が、含フッ素撥水剤および非含フッ素撥水剤のうちの少なくとも1つから選択される請求項1に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項3】
前記アルカリ性水溶液が、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ土類金属水酸化物溶液、アルカリ土類金属炭酸塩溶液、およびアルカリ土類金属炭酸水素塩溶液から選択される少なくとも1つを含む請求項1に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項4】
前記触媒が、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩基、四級ホスホニウム塩、およびクラウンエーテルから選択される少なくとも1つを含む請求項1に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項5】
前記四級アンモニウム塩が、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム水素硫酸塩、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、およびテトラデシルトリメチルアンモニウムクロリドから選択される少なくとも1つを含む請求項4に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項6】
前記四級アンモニウム塩基が、フェニルトリメチルアンモニウム水酸化物、ベンジルトリエチルアンモニウム水酸化物、ベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物、トリエチルメチルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物、テトラプロピルアンモニウム水酸化物、およびテトラブチルアンモニウム水酸化物から選択される少なくとも1つを含む請求項4に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項7】
前記四級ホスホニウム塩が、ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩、エチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、およびベンジルトリフェニルホスホニウムクロリドから選択される少なくとも1つを含む請求項4に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項8】
前記クラウンエーテルが、12-クラウン-4-エーテル、15-クラウン-5-エーテル、18-クラウン-6-エーテル、ジベンゾ-18-クラウン-6-エーテル、およびジアザ-18-クラウン-6-エーテルから選択される少なくとも1つを含む請求項4に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項9】
前記触媒溶液の濃度が、0.5g/L~20g/Lであり、前記触媒溶液と前記第1ポリエステル織物の重量比が、5:1~50:1である請求項1に記載の脱ガムおよび脱色方法。
【請求項10】
前記ガムフィルムまたは前記表面処理剤を除去するための反応条件が、反応温度が60℃~140℃であり、反応時間が5分~60分である請求項1に記載の脱ガムおよび脱色方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は脱色方法に関するものであり、特に、ポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、染色されたポリエステル織物は、染料、および表面処理剤とガムフィルムのうちの少なくとも1つを有する。ガムフィルムは、例えば、ポリウレタン(polyurethane, PU)ガム、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate, PMMA、アクリル)ガム、ポリウレタン(PU)フィルム、熱可塑性ポリウレタン(thermoplastic polyurethane, TPU)フィルム、または熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー(thermoplastic polyether ester elastomer, TPEE)フィルムなどである。表面処理剤は、例えば、撥水剤(water-repellent agent)などである。リサイクルポリエステル織物については、リサイクルポリエステル織物に付着した染料、表面処理剤、およびガムフィルムを除去する必要がある。
【0003】
現在知られているポリエステル織物の脱色方法には、溶剤抽出および化学漂白が含まれる。溶剤抽出方法については、例えば、溶剤蒸気を用いてポリエステル繊維を染色する染料を抽出する台湾特許公報第I481762号を参照されたい。化学漂白方法については、例えば、オゾン酸化反応によりポリエステル織物を脱色する米国特許第5261925A1号、および還元反応によりポリエステル織物を脱色する米国特許第7981337B2号を参照されたい。しかしながら、上記の脱色方法は、通常、染料のみを除去するものであり、表面処理剤やガムフィルムを除去することはできない。さらに、染色されたポリエステル織物上の表面処理剤および/またはガムフィルムが除去されないとき、後続の染料除去が困難になることがある。
【0004】
したがって、ポリエステル織物に付着した染料、表面処理剤、およびガムフィルムを効果的に除去することのできる方法を開発することが、本分野における重要な目標となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ポリエステル織物に付着した表面処理剤、ガムフィルム、および染料を効果的に除去することのできるポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポリエステル織物の脱ガムおよび脱色方法は、染料、およびガムフィルムまたは表面処理剤が付着した第1ポリエステル織物を提供することと、脱ガムおよび脱色作業を順番に行うことと、を含む。脱ガム作業は、以下の作業を含む。触媒を第1アルカリ性水溶液中に混合して、触媒溶液を調製する。第1ポリエステル織物を触媒溶液に浸漬して、ガムフィルムまたは表面処理剤を除去し、染料が付着した第2ポリエステル織物を得る。脱色作業は、以下の作業を含む。還元脱色溶液および酸化脱色溶液を提供する。第2ポリエステル織物を還元脱色溶液に浸漬して、還元脱色反応を行う。第2ポリエステル織物を酸化脱色溶液に浸漬して、酸化脱色反応を行い、第3ポリエステル織物を得る。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、ガムフィルムは、PUガムフィルム、TPUガムフィルム、TPEEガムフィルム、およびアクリルガムのうちの少なくとも1つから選択され、表面処理剤は、含フッ素撥水剤およびフッ素フリー撥水剤のうちの少なくとも1つから選択される。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、アルカリ性水溶液は、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ土類金属水酸化物溶液、アルカリ土類金属炭酸塩溶液、およびアルカリ土類金属重炭酸塩溶液から選択される少なくとも1つを含む。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、触媒は、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩基、四級ホスホニウム塩、およびクラウンエーテルから選択される少なくとも1つを含む。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、四級アンモニウム塩は、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム水素硫酸塩、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、およびテトラデシルトリメチルアンモニウムクロリドから選択される少なくとも1つを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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