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公開番号
2025031238
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023137324
出願日
2023-08-25
発明の名称
流下液膜式蒸発器
出願人
株式会社前川製作所
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
F28D
3/02 20060101AFI20250228BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】熱伝達性能を向上させるとともに、伝熱管表面のドライアウトを抑制することのできる流下液膜式蒸発器を提供する。
【解決手段】流下液膜式蒸発器40の伝熱管42は、シェル41内の液溜まり部44を除く領域において、上方から順に第1管群42Aおよび第2管群42Bを備え、第1管群における伝熱管の外壁の算術平均粗さRaは、第2管群における伝熱管の外壁の算術平均粗さよりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
シェルと、
前記シェルの内部空間に設けられ、内部を流通する水によって冷媒と熱交換する複数の伝熱管と、
前記シェル内の上部に設けられ、前記伝熱管に向けて液化した前記冷媒を前記伝熱管の管列に分配する給液機構と、
前記シェル内の下部に設けられ、液化した前記冷媒が貯蓄される液溜まり部と、
前記液溜まり部に貯蓄された前記冷媒を前記給液機構まで汲み上げる冷媒ポンプと、を有する、流下液膜式蒸発器であって、
前記伝熱管は、前記シェル内の前記液溜まり部を除く領域において、上方から順に第1管群および第2管群を備え、
前記第1管群における前記伝熱管の外壁の算術平均粗さは、前記第2管群における前記伝熱管の前記外壁の前記算術平均粗さよりも大きい、流下液膜式蒸発器。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
前記複数の伝熱管の前記外壁は、上方に設けられる前記伝熱管から下方に設けられる前記伝熱管に向けて、前記算術平均粗さが徐々に小さくなるように構成されている、請求項1に記載の流下液膜式蒸発器。
【請求項3】
前記第1管群における前記伝熱管の前記算術平均粗さは2~5μmであって、前記第2管群における前記伝熱管の前記算術平均粗さは0.5~2μmである、請求項1または2に記載の流下液膜式蒸発器。
【請求項4】
前記伝熱管にはフィンが形成されていない、請求項1または2に記載の流下液膜式蒸発器。
【請求項5】
前記冷媒は、HFO冷媒またはHCFO冷媒である、請求項1または2に記載の流下液膜式蒸発器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流下液膜式蒸発器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
冷凍装置は、一般的に、ガス化した冷媒を圧縮し圧縮された冷媒を吐出する圧縮機と、圧縮機から吐出された冷媒を凝縮し液化する凝縮器と、凝縮器において凝縮された冷媒を膨張する膨張弁と、膨張弁によって膨張された冷媒を蒸発させてガス化し、ガス化した冷媒を圧縮機に吸入させる蒸発器と、を有する。
【0003】
このような冷凍装置の蒸発器として、流下液膜式蒸発器が知られている。流下液膜式蒸発器では、伝熱管群に冷媒液を供給するために,冷媒液はシェル内上部に設けられたスプレーなどの散布機構によって散布される。散布機構によって散布された冷媒液は、まず最上段の管列において液膜を形成する。そして、最上段の管列の表面において蒸発した冷媒ガスは上方の蒸発器出口へ流れ、蒸発しなかった冷媒液は下段の伝熱管に落下し、液膜を形成し、これを繰り返す。冷媒液は下段になるにつれて、冷媒液の流動状態や、ガス化した冷媒の上方への流れに起因して、液膜の乱れや偏りにより、ドライアウトが発生し、伝熱性能の低下を引き起こす場合がある。
【0004】
これに関連して、例えば下記の特許文献1には、全ての伝熱管に均一な液膜を形成するために、管群の所定の位置に軸方向溝付管を配置し、軸方向に不均一となった液膜状態を改善する流下液膜式蒸発器が開示されている。さらに、特許文献1には、軸方向溝付管が設けられる溝の外面に溶射、粗面処理を施すことで、核沸騰を促進させて、流下液膜式蒸発器の高効率化を図ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭61-140788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された流下液膜式蒸発器では、軸方向溝付管の溝に冷媒液が溜まるため液捌けが悪く、液膜が厚くなりやすい。液膜が厚いと、低負荷の低液膜流量時には、熱抵抗が増加し、熱伝達性能が低下する場合がある。
【0007】
一方、高液膜流量時には、冷媒液の流れ方向に直交するように設けられる軸方向溝付管の溝によって冷媒液が飛散し、真下に設けられる伝熱管に冷媒液が供給されにくく、ドライアウトが生じやすい。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、熱伝達性能を向上させるとともに、伝熱管表面のドライアウトを抑制することのできる流下液膜式蒸発器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する流下液膜式蒸発器は、シェルと、前記シェルの内部空間に設けられ、内部を流通する水によって冷媒と熱交換する複数の伝熱管と、前記シェル内の上部に設けられ、前記伝熱管に向けて液化した前記冷媒を前記伝熱管の管列に分配する給液機構と、前記シェル内の下部に設けられ、液化した前記冷媒が貯蓄される液溜まり部と、前記液溜まり部に貯蓄された前記冷媒を前記給液機構まで汲み上げる冷媒ポンプと、を有する。前記伝熱管は、前記シェル内の前記液溜まり部を除く領域において、上方から順に第1管群および第2管群を備え、前記第1管群における前記伝熱管の外壁の算術平均粗さは、前記第2管群における前記伝熱管の前記外壁の前記算術平均粗さよりも大きい。
【発明の効果】
【0010】
このように構成された流下液膜式蒸発器によれば、冷媒液が比較的多く存在する第1管群における伝熱管の算術平均粗さが大きいため、沸騰が促進されて、熱伝達性能が向上する。また、冷媒液が比較的少なく存在する第2管群における伝熱管の算術平均粗さが小さいため、局所的に液膜が薄くなった箇所に毛細管現象で冷媒液が流入するため、ドライアウトを抑制することができる。以上から、熱伝達性能を向上させるとともに、伝熱管表面のドライアウトを抑制することのできる流下液膜式蒸発器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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