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公開番号
2025030377
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023135618
出願日
2023-08-23
発明の名称
気圧センサ
出願人
日本航空電子工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01L
9/00 20060101AFI20250228BHJP(測定;試験)
要約
【課題】弾性変位量とは異なる物理量から気圧を計測する気圧センサを開示する。
【解決手段】気圧センサ100は、スクイーズフィルムダンピング構造8と演算器を含む。スクイーズフィルムダンピング構造8は、第1物体4と、第1物体4に対して相対的に運動可能な第2物体10を含む。第1物体4と第2物体10の間にスクイーズフィルムダンピング現象が発生する。演算器は、第2物体10に生じる熱雑音から、スクイーズフィルムダンピング構造8の雰囲気圧を算出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
気圧センサであって、
第1物体と、前記第1物体に対して相対的に運動可能な第2物体を含み、前記第1物体と前記第2物体の間にスクイーズフィルムダンピング現象が発生するスクイーズフィルムダンピング構造と、
前記第2物体に生じる熱雑音から、前記スクイーズフィルムダンピング構造の雰囲気圧を算出する演算器と
を含む気圧センサ。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の気圧センサにおいて、
前記第2物体の変位または速さを計測する計測器を含み、
前記演算器は、前記第2物体の前記変位または前記速さから前記熱雑音を算出する
ことを特徴とする気圧センサ。
【請求項3】
請求項1に記載の気圧センサにおいて、
前記第2物体は、片持ち梁状の揺動子である
ことを特徴とする気圧センサ。
【請求項4】
請求項1に記載の気圧センサにおいて、
前記熱雑音と前記雰囲気圧との間に、
TIFF
2025030377000011.tif
26
169
が成立する、ただし、
fは前記熱雑音であり、
Pは前記雰囲気圧であり、
k
B
はボルツマン定数であり、
Tは前記スクイーズフィルムダンピング構造の雰囲気温度であり、
Sは前記第1物体と前記第2物体の対向面積であり、
hは前記第1物体と前記第2物体の間の距離であり、
μ
AAP
は常温常圧での大気の粘性率であり、
dは気体分子の径である、
ことを特徴とする気圧センサ。
【請求項5】
気圧センサであって、
第1物体と、前記第1物体に対して相対的に運動可能な第2物体を含み、前記第1物体と前記第2物体の間にスクイーズフィルムダンピング現象が発生する第1のスクイーズフィルムダンピング構造と、
第3物体と、前記第3物体に対して相対的に運動可能な第4物体を含み、前記第3物体と前記第4物体の間にスクイーズフィルムダンピング現象が発生する第2のスクイーズフィルムダンピング構造と、
前記第2物体の変位を計測する計測器と、
前記第4物体の変位を計測する計測器と、
前記第2物体の計測された前記変位と前記第4物体の計測された前記変位から共通の外乱によって生じた変位をコモンモードキャンセルすることによって、前記第2物体と前記第4物体に生じる熱雑音を算出し、前記熱雑音から、前記第1のスクイーズフィルムダンピング構造および前記第2のスクイーズフィルムダンピング構造の雰囲気圧を算出する演算器と
を含む気圧センサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、気圧センサに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
気圧を計測する方法として、気圧自体を検出する方法、他の物理量(例えば熱輸送量)が気圧に依存することを利用する方法、気体の電離現象を利用する方法などが知られている。気圧自体を検出する気圧計として例えば膜式気圧計が知られている。膜式気圧計は、気圧によって生じる薄膜の弾性変位量から気圧を計測する気圧計である。膜式気圧計の一種として、スクイーズフィルムダンピング(Squeeze Film Damping)現象を利用して気圧を計測する気圧計が知られている(非特許文献1参照)。スクイーズフィルムダンピング現象は、互いに数マイクロメートルから数十マイクロメートルの距離まで近づけられた固定平板と可動平板の間の間隙領域に存在する流体が可動平板の運動に伴って固定平板と可動平板の対向表面に沿って運動するときに粘性流体の如く挙動することに因る抵抗力が、可動平板の運動に対して発生する現象である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Aurelien Dantan, "Membrane sandwich squeeze film pressure sensors," Journal of Applied Physics, 128, 091101 (2020); https://doi.org/10.1063/5.0011795
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のとおり、膜式気圧計は一般に、気圧によって生じる薄膜の弾性変位量から気圧を計測するが、我々は、弾性変位量とは異なる物理量から気圧を計測する気圧センサを開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに記載される技術事項は、特許請求の範囲に記載された発明を明示的にまたは黙示的に限定するためではなく、さらに、本発明によって利益を受ける者(例えば出願人と権利者である)以外の者が特許請求の範囲に記載された発明を限定できるようにするためでもなく、単に、本発明の要点を容易に理解するために提供される。他の観点からの本発明の概要は、例えば、この特許出願の出願時の特許請求の範囲から理解できる。
開示される気圧センサは、スクイーズフィルムダンピング構造と演算器を含む。スクイーズフィルムダンピング構造は、第1物体と、第1物体に対して相対的に運動可能な第2物体を含む。第1物体と第2物体の間にスクイーズフィルムダンピング現象が発生する。演算器は、スクイーズフィルムダンピング現象によって第2物体に生じる熱雑音から、スクイーズフィルムダンピング構造の雰囲気圧を算出する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の気圧センサによれば、第1物体に対して相対的に運動可能な第2物体の熱雑音から気圧を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
スクイーズフィルムダンピング現象の下でのレイノルズ方程式が成立する条件と気圧Pとの関係。
気圧センサの構造。(a)断面図。(b)部分拡大図。
気圧センサの機能構成。
実証実験の結果。
気圧センサの機能構成。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の気圧センサの実施形態の説明に先立ち、本開示の気圧センサの原理を説明する。
【0009】
本開示の気圧センサはスクイーズフィルムダンピング構造を含む。スクイーズフィルムダンピング構造は、第1物体と、第1物体に対して相対的に運動可能な第2物体を含む。通例、第1物体と第2物体のそれぞれは平らな面を持っており、第1物体と第2物体は、第1物体の平らな面と第2物体の平らな面が互いに向かい合う状態で、互いに数マイクロメートルから数十マイクロメートルの距離まで近づけられている。スクイーズフィルムダンピング現象によって第2物体に発生する熱雑音f(単位:N/√Hz)は式(1)で表される(参考文献1参照)。式(1)においてk
B
はボルツマン定数(k
B
=1.380649×10
-23
[J/K])であり、Tはスクイーズフィルムダンピング構造の雰囲気温度(つまり、スクイーズフィルムダンピング構造が置かれた環境の温度)(単位:K)であり、C
SFD
は減衰係数(単位:N・s/m)である。
(参考文献1)T. B. Gabrielson, "Mechanical-thermal noise in micromachined acoustic and vibration sensors," in IEEE Transactions on Electron Devices, vol. 40, no. 5, pp. 903-909, May 1993, doi: 10.1109/16.210197.
TIFF
2025030377000002.tif
12
169
【0010】
減衰係数C
SFD
は式(2)で表される(参考文献1参照)。式(2)において、μはスクイーズフィルムダンピング構造における第1物体と第2物体の間の間隙領域に存在する気体の粘性率(単位:N・s/m
2
)であり、hは第1物体と第2物体の間の距離(単位:m)であり、Sは第1物体と第2物体の対向面積(つまり、第1物体(resp. 第2物体)の表面のうち、第2物体(resp. 第1物体)に面している部分の面積)(単位:m
2
)である。
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2025030377000003.tif
17
169
(【0011】以降は省略されています)
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