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公開番号2025029649
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134390
出願日2023-08-22
発明の名称車両のビート音判定装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類G01M 17/007 20060101AFI20250228BHJP(測定;試験)
要約【課題】車両の特定の走行状態で生じることのあるビート音を低減する対策を採ることを可能にするためにそのビート音を判定できる装置を提供する。
【解決手段】車輪ごとに駆動力源が設けられている車両の走行中に、前記車両から発生した音のデータを解析してビート音を判定する車両のビート音判定装置であって、音から予め定めた音圧以上の音を突出音として抽出し、突出音のうち、周波数の差が所定範囲以内であり、かつ音圧差が所定値以下の突出音をビート音と判定し、判定されたビート音の周波数と駆動力源の次数および駆動力源の回転数とに基づいて、判定されたビート音の音源が前記駆動力源か否かを判定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
複数の車輪を有し、前記車輪ごとに駆動力源が設けられている車両の走行中に、前記車両から発生した音のデータを解析してビート音を判定する車両のビート音判定装置であって、
前記音から予め定めた音圧以上の音を突出音として抽出し、
前記突出音のうち、周波数の差が所定範囲以内であり、かつ音圧差が所定値以下の突出音をビート音と判定し、
判定された前記ビート音の周波数と前記駆動力源の次数および前記駆動力源の回転数とに基づいて、判定された前記ビート音の音源が前記駆動力源か否かを判定する
ことを特徴とする車両のビート音判定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両において発生することのあるビート音(うなり音)を判定する装置に関し、特に車輪ごとに設けられている駆動機構で発生するビート音ならびにその発生源を特定する装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
車両は、エンジンやモータなどの動力装置で発生させた駆動力を車輪から路面に伝達して走行する。そのため、動力装置やその出力である駆動力を伝達する伝動機構、さらには車輪と路面との接触部などで不可避的に音が発生する。車両の搭乗者にとっての耳障りな音は、いわゆる異音として、可及的に消音もしくは遮音することとしているが、消音もしくは遮音などの対策を採るとしても、先ずは、対策するべき異音の周波数や音圧あるいは発生源などを特定する必要がある。特許文献1には、車両の動力伝達機構で発生する音もしくは振動を解析する装置が記載されている。特許文献1に記載された装置は、車両の動力伝達機構を構成している所定の回転体の回転に伴って発生する音または振動のデータを取得するとともに、その回転体の回転数のデータを取り込んで解析を行う装置であって、その音もしくは振動の周波数を分析するとともに、その音または振動のデータから前記回転体の諸元に応じた次数を求め、その次数に一致する音または振動があれば、その回転体が当該音もしくは振動の発生源であるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-98984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された装置は、動力伝達装置から発生する音もしくは振動を解析することとしている。しかしながら、動力伝達装置から発生する音もしくは振動は多様であるだけでなく、車両の走行状態によっても様々な音もしくは振動が生じる。これに対して、特許文献1に記載の装置は、それらの音もしくは振動を区別なく解析することになるので、装置の負荷が大きくなる可能性がある。特に、車両の特定の挙動に応じて発生するビート音は、複数の発生源から生じた音が複合したものであるから、取得した音もしくは振動を単に解析するように構成した特許文献1に記載の装置では、ビート音までは把握できず、違和感の原因となる異音を低減もしくは解消する点で未だ改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、車両の特定の走行状態で生じることのあるビート音を低減する対策を採ることを可能にするためにそのビート音を判定できる装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するために、複数の車輪を有し、前記車輪ごとに駆動力源が設けられている車両の走行中に、前記車両から発生した音のデータを解析してビート音を判定する車両のビート音判定装置であって、前記音から予め定めた音圧以上の音を突出音として抽出し、前記突出音のうち、周波数の差が所定範囲以内であり、かつ音圧差が所定値以下の突出音をビート音と判定し、判定された前記ビート音の周波数と前記駆動力源の次数および前記駆動力源の回転数とに基づいて、判定された前記ビート音の音源が前記駆動力源か否かを判定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両の前後の接地荷重差や旋回時の内外輪差などによって駆動力源の回転数に差が生じ、その結果、ビート音が生じると、それが突出音であれば、その周波数差ならびに音圧差に基づいてビート音であることが判定される。すなわち、車両の走行状態に応じて生じるビート音を異音として検出することができる。また、その異音の発生源が駆動力源か否かを判定できるので、乗り心地の改善のための異音対策を採ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態における車両の模式図である。
そのビート音判定装置の機能的構成を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
突出音の時間軸カラーマップの一例を色彩を省略して示すマップである。
(A)は左右の駆動力源から発生する突出音の波形図、(B)はビート音の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
【0010】
本発明の実施形態における車両1は、図1に模式的に示すように、複数の車輪2を備え、それらの車輪2のうちの少なくともいずれか二つの車輪2を、それぞれに対応して設けた駆動力源3によって駆動して走行するように構成されている。その典型的な例は、四輪のそれぞれに駆動力源3を設けた全輪駆動車であり、また他の例は、前側の二輪を一対とし、後ろ側の二輪を一対として、それら各対ごとに駆動力源3を設けた四輪駆動車である。
(【0011】以降は省略されています)

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