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公開番号
2025028964
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-05
出願番号
2024205288,2023112906
出願日
2024-11-26,2023-07-10
発明の名称
排気浄化フィルタ、排気浄化装置
出願人
新日本空調株式会社
,
日進技研株式会社
代理人
弁理士法人永井国際特許事務所
主分類
G21F
9/02 20060101AFI20250226BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】放射性粉塵からの放射線によって劣化しづらい排気浄化フィルタを提供すること。
【解決手段】排気浄化フィルタ7は筒形状であり、排気EHが前記排気浄化フィルタ7の外側から内側に通過する過程で、前記排気EH中の放射性粉塵が前記排気浄化フィルタ7に捕捉され、浄化された排気PEHが前記排気浄化フィルタ7の筒内を通って前記排気浄化フィルタ7の外に排出される構成とされ、前記排気浄化フィルタ7はメインフィルタを有し、前記メインフィルタは金属繊維のシートを含み、前記排気浄化フィルタ7は洗浄可能であり、前記排気浄化フィルタ7を洗浄する段階で、前記排気浄化フィルタ7の筒内に噴射される圧縮空気が前記排気浄化フィルタ7の内側から外側へ通過し、その過程で前記排気浄化フィルタ7が捕捉している放射性粉塵を前記排気浄化フィルタ7の外側に吹き落とす構成である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
作業エリアで発生した放射性粉塵を含む排気から放射性粉塵を除去する排気浄化フィルタであって、
前記排気浄化フィルタは筒形状であり、前記排気が前記排気浄化フィルタの外側から内側に通過する過程で、前記排気中の放射性粉塵が前記排気浄化フィルタに捕捉される、浄化された排気が前記排気浄化フィルタの筒内を通って前記排気浄化フィルタの外部へ排出されるものであり、
前記排気浄化フィルタは、空隙を有するステンレス金属繊維シートと、その少なくとも一方の側に層として位置する金属メッシュシートとを有し、かつ、
これらが積層された状態で圧縮固定されたものが、蛇腹状に折り曲げられ前記筒形状に形成したものであり、
前記金属メッシュシートの網目の空隙が、前記金属繊維シートの空隙よりも大きく、
前記金属メッシュシートは、前記金属繊維シートに対する形状保持手段を構成している、
ことを特徴とする排気浄化フィルタ。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記金属繊維シートは、表層シート、中間層シート及び裏層シートからなり、これらが積層状態で圧着固定されたものである、請求項1記載の排気浄化フィルタ。
【請求項3】
前記金属繊維シートにおける前記裏層シートが、前記排気浄化フィルタの前記内側に位置し、前記裏層シートの繊維径が前記中間層シートの繊維径よりも大きいものである、
請求項2記載の排気浄化フィルタ。
【請求項4】
作業エリアで発生した放射性粉塵を含む排気から放射性粉塵を除去する排気浄化フィルタ及び逆洗手段を備えた排気浄化装置であって、
前記排気浄化フィルタは筒形状であり、前記排気が前記排気浄化フィルタの外側から内側に通過する過程で、前記排気中の放射性粉塵が前記排気浄化フィルタに捕捉され、浄化された排気が前記排気浄化フィルタの筒内を通って前記排気浄化フィルタの外部へ排出されるものであり、
前記排気浄化フィルタは、空隙を有するステンレス金属繊維シートと、その少なくとも一方の側に層として位置する金属メッシュシートとを有し、かつ、
これらが積層された状態で圧縮固定されたものが、蛇腹状に折り曲げられ筒形状に形成したものであり、
前記金属メッシュシートの網目の空隙が、前記金属繊維シートの空隙よりも大きく、
前記金属メッシュシートは、前記金属繊維シートに対する形状保持手段を構成している、
ことを特徴とする排気浄化装置。
【請求項5】
前記逆洗手段は、
前記排気浄化フィルタの筒内に圧縮空気を噴射する噴射ノズルが備わる噴射部を有し、
前記噴射ノズルの軸方向が前記排気浄化フィルタの軸方向と同じである、請求項4記載の排気浄化装置。
【請求項6】
前記金属繊維シートは、表層シート、中間層シート及び裏層シートからなり、これらが積層状態で圧着固定されたものである、請求項4記載の排気浄化装置。
【請求項7】
前記金属繊維シートにおける前記裏層シートが、前記排気浄化フィルタの前記内側に位置し、前記裏層シートの繊維径が前記中間層シートの繊維径よりも大きいものである、
請求項6記載の排気浄化フィルタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気中の放射性粉塵を除去して浄化された排気を得るために用いる排気浄化フィルタ、前記排気浄化フィルタを備えた排気浄化装置、および前記排気浄化装置を備えた放射性粉塵の除去システムに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
原子力発電所及び原子力施設の廃炉作業においては大量の放射性粉塵(放射能を含む粉塵、放射線を帯びた粉塵のことをいう。以下、同じ。)が発生する。大量の放射性粉塵は廃炉作業員の被曝や、廃炉作業エリア外への放射能汚染拡大のおそれに繋がる。そのため、作業エリア内の放射性粉塵の濃度を低減させることが必要になる。それとともに、作業エリア内を負圧に保持して、作業エリア内から作業エリア外に放射性物質が漏洩することを防止する必要もある。
【0003】
このような現場においては微細な放射性粉塵を除去する高性能フィルタ(例えばHEPAフィルタ)を搭載した濾過装置を用いることが好ましい。しかし、この高性能フィルタは様々な大きさの粉塵を処理するため目が詰まりやすく、頻繁に交換しなければならない。そのため、結果的に放射性廃棄物を増やしてしまうことになる。大量の放射性粉塵を捕捉した高性能フィルタに人が近づくことは被曝の観点からも問題があるため、フィルタの交換頻度を最小限度にすることが望まれる。
【0004】
排気中の放射性粉塵を除去する技術としては、下記特許文献1および2に開示されたものがある。
【0005】
特許文献1に開示された二次生成物回収処理システムは、解体環境エリアに設けられた局所排風囲いと、この局所排風囲いで回収された二次生成物をろ過して回収するフィルタと、このフィルタの出口側に接続した排気ファンと、この排気ファンからの排気を前記解体環境エリアへ戻し循環させる循環ラインとを具備したことを特徴としている。このシステムの効果として、解体部位から発生する二次生成物を効率的に回収することができること、また、排気を閉鎖系の回収システムで処理することにより、外部に排気を出すことなく、安全性が向上すること、などが示されている。
【0006】
特許文献2に開示された粉塵用カートリッジフィルタは、中空筒状のフィルタ本体部と板状のプレフィルタ部とを組み合わせ、濾過面積を大きくしてフィルタの長寿命化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2003-185794号公報
特開2000-300926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の二次生成物回収処理システムでは、循環ラインの前段に設けるフィルタとして、どのような種類のフィルタを用いるのかが明らかにされていない。仮に、このフィルタとしてポリエステル樹脂などからなる一般的なフィルタを用いると、放射線に対する耐性が低く、劣化しやすい。
【0009】
また、解体環境エリアからの排気中に鋭利な微粉などが含まれていると、この微粉等によってフィルタが破損するおそれがあるため、この点からもフィルタの交換頻度が多くなるという問題がある。
【0010】
また、解体環境エリアからの排気中に含まれる粉塵の種類によっては(例えば排気中に溶断やグラインダ等による切断をしたときの火花が含まれている場合)、フィルタが燃えて火災が発生するおそれもあった。
(【0011】以降は省略されています)
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