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公開番号
2025027849
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-28
出願番号
2023133022
出願日
2023-08-17
発明の名称
異音診断システム
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
G01M
99/00 20110101AFI20250220BHJP(測定;試験)
要約
【課題】異音診断システムにおける異音の診断範囲を適正化して異音の診断精度をより向上させる。
【解決手段】本開示の異音診断システムは、音の時系列データから時間と周波数と音圧との関係を示すスペクトログラムを取得する演算処理部と、スペクトログラムを表示する表示部と、表示部上でユーザにより選択されたスペクトグラムの診断範囲の最小周波数が予め定められた閾値以上である場合、診断範囲をそのまま維持すると共に、最小周波数が閾値未満である場合、最小周波数が音のデータに同期して取得された診断範囲における車両の駆動源の最大回転数に基づいて算出される所定の次数成分の周波数になるように診断範囲を修正する診断範囲調整部と、音の時系列データと診断範囲とに基づいて車両で発生した異音の原因を診断する診断部とを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
車両から発せられる音の時系列データに基づいて前記車両で発生した異音を診断する異音診断システムであって、
前記音の時系列データから時間と周波数と音圧との関係を示すスペクトログラムを取得する演算処理部と、
前記スペクトログラムを表示する表示部と、
前記表示部上でユーザにより選択された前記スペクトグラムの診断範囲の最小周波数が予め定められた閾値以上である場合、前記診断範囲をそのまま維持すると共に、前記最小周波数が前記閾値未満である場合、前記最小周波数が前記音のデータに同期して取得された前記診断範囲における前記車両の駆動源の最大回転数に基づいて算出される所定の次数成分の周波数になるように前記診断範囲を修正する診断範囲調整部と、
前記音の時系列データと前記診断範囲とに基づいて前記車両で発生した異音の原因を診断する診断部と、
を備える異音診断システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両で発生する異音を診断する異音診断システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、人工知能の学習済モデルにアクセス可能な演算装置と、出力装置とを含む異音特定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この異音特定装置の演算装置は、車両で録音された音の周波数スペクトルの時間変化を示す周波数-時間データを特定し、特定した周波数-時間データをモニタに表示させる。また、異音特定装置のユーザは、モニタ上の周波数-時間データから、異音が含まれると考えられる第1時間範囲と、異音が含まれないと考えられる第2時間範囲とを選択する。次いで、演算装置は、特定した周波数-時間データを学習済モデルに入力する。学習済モデルは、第1時間範囲内に生じている1または複数の異音を第1異音として特定し、第2時間範囲内に生じている1または複数の異音を第2異音として特定する。ここで、第2時間範囲では異音が発生していない可能性が高く、第2異音は人に認識されていない異音である可能性が高い。従って、第1異音のうちの第2異音と種類が一致しているものは、人に認識されていない異音である可能性が高い。これを踏まえ、演算装置は、第1異音のうちの第2異音と種類が一致していないものの種類をモニタに表示させる。これにより、車両で録音された音に含まれる異音の種類を特定することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-012335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記異音特定装置では、第1および第2時間範囲の周波数範囲が0Hzを含む広い範囲となることから、本来異音と認識されない比較的低い周波数の音が学習済みモデルにより異音と誤判定されてしまい、異音の特定精度が低下するおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、異音診断システムにおける異音の診断範囲を適正化して異音の診断精度をより向上させることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の異音診断システムは、車両から発せられる音の時系列データに基づいて前記車両で発生した異音を診断する異音診断システムであって、演算処理部と、診断範囲調整部と、診断部とを含む。演算処理部は、音の時系列データから時間と周波数と音圧との関係を示すスペクトログラムを取得する。診断範囲調整部は、表示部上でユーザにより選択されたスペクトグラムの診断範囲の最小周波数が予め定められた閾値以上である場合、当該診断範囲をそのまま維持する。また、診断範囲調整部は、スペクトグラムの選択範囲の最小周波数が閾値未満である場合、最小周波数が音のデータに同期して取得された診断範囲における車両の駆動源の最大回転数に基づいて算出される所定の次数成分の周波数になるように診断範囲を修正する。更に、診断部は、音の時系列データと診断範囲とに基づいて車両で発生した異音の原因を診断する。これにより、ユーザにより選択されたスペクトグラムの診断範囲の最小周波数が閾値未満である場合には、診断範囲の最小周波数を引き上げて、本来異音と認識されない比較的低い周波数の音が診断部により異音と誤判定されてしまうのを抑制することができる。この結果、異音診断システムにおける異音の診断範囲を適正化して異音の診断精度をより向上させることが可能になる。なお、診断部は、音の時系列データと診断範囲とに基づいて異音の原因を診断するように機械学習により構築されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の異音診断システムを示す概略構成図である。
本開示の異音診断システムを構成する端末において実行される一連の処理を示すフローチャートである。
(a)および(b)は、本開示の異音診断システムを構成する端末の表示部の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0009】
図1は、本開示の異音診断システム1を示す概略構成図である。同図に示す異音診断システム1は、駆動源としてエンジンのみを搭載した車両や、ハイブリッド車(HEV,PHEV)、電気自動車(BEV,FCEV)といった車両Vで発生した異音の原因を診断するためのものであり、携帯端末10と、当該携帯端末10と通信により情報をやり取り可能な診断装置としてのサーバ20とを含む。
【0010】
携帯端末10は、異音が発生した車両Vのユーザ(所有者)への応対や、車道あるいはテストベンチ上で車両Vを走行(作動)させて異音を再現する再現テストの実行に際して、例えば車両販売店や整備工場等の作業者である異音診断システム1のユーザにより利用されるものである。本実施形態において、携帯端末10は、SoC、ROM、RAM、GPSモジュール(位置情報取得部)、補助記憶装置(フラッシュメモリ)M、表示部11、通信モジュール12、図示しないマイクロフォン等を含むスマートフォンである。また、携帯端末10には、異音診断支援アプリケーション(プログラム)がインストールされる。そして、携帯端末10は、図1に示すように、それぞれ異音診断支援アプリケーション(ソフトウェア)と、携帯端末10のSoCといったハードウェアとの協働により構築される、問診情報取得部13、音取得部14、車両状態取得部15、演算処理部16、抽出部17および表示制御部18を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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