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公開番号2025026975
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-26
出願番号2024203449,2021541559
出願日2024-11-21,2019-10-23
発明の名称濃縮された粒界を有する多結晶金属酸化物
出願人カムエクス パワー エルエルシー,CAMX Power LLC
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01G 53/00 20060101AFI20250218BHJP(無機化学)
要約【課題】優れた容量と改善されたサイクル寿命とを提供する電気化学的に活性な二次粒子を提供する。
【解決手段】リチウムとニッケルと酸素とを含有する第1の組成物を含む複数の結晶子と、前記複数の結晶子の隣接する結晶子間にある粒界であって層状のα-NaFeO2型構造、立方晶構造、スピネル構造、またはこれらの組み合わせを有する第2の組成物を含む粒界と、を含む粒子であって、前記粒界におけるアルミニウムの濃度が前記結晶子中のアルミニウムの濃度よりも高い、または、前記粒界におけるアルミニウムの濃度が前記結晶子中のアルミニウムの濃度よりも高く且つ前記粒界におけるコバルトの濃度が前記結晶子中のコバルトの濃度よりも高く、且つ前記第2の組成物中の前記アルミニウムが前記粒界全体に実質的に均一に分布している粒子が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムとニッケルと酸素とを含有する第1の組成物を含む複数の結晶子と、
前記複数の結晶子の隣接する結晶子間にある粒界であって層状のα-NaFeO

型構造、立方晶構造、スピネル構造、またはこれらの組み合わせを有する第2の組成物を含む粒界と、
を含む粒子であって、
前記粒界におけるアルミニウムの濃度が前記結晶子中のアルミニウムの濃度よりも高く、任意選択的には前記粒界におけるコバルトの濃度が前記結晶子中のコバルトの濃度よりも高い、粒子。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記アルミニウムが前記複数の粒子全体に実質的に均一に分布している、請求項1記載の粒子。
【請求項3】
前記粒界におけるアルミニウムの量が、前記第1の組成物中の遷移金属全体に対して0.01at%~10at%である、請求項1記載の粒子。
【請求項4】
前記第2の組成物中のアルミニウムの濃度が前記第2の組成物中のCoの濃度以下である、請求項1記載の粒子。
【請求項5】
前記複数の結晶子が、α-NaFeO

型の層状構造、立方晶構造、スピネル構造、またはこれらの組み合わせを有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の粒子。
【請求項6】
前記結晶子が、Li
1+x
MO
2+y
[式中、
-0.1≦x≦0.3、
-0.3≦y≦0.3であり、
Mは10原子パーセント以上のニッケルを含む]によって規定される第1の組成物を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の粒子。
【請求項7】
Mが75at%以上の原子パーセントのニッケルを含む、請求項6記載の粒子。
【請求項8】
前記粒界が、前記第2の組成物中の遷移金属全体に対して約2at%~約99at%の量のコバルトと、前記第2の組成物中の遷移金属全体に対して約0.5at%~約99at%の量のアルミニウムとを含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の粒子。
【請求項9】
Mが追加の金属をさらに含み、前記追加の金属が約1at%~約90at%の量で存在し、
前記追加の金属がMg、Sr、Co、Al、Ca、Cu、Zn、Mn、V、Ba、Zr、Ti、Cr、Fe、Mo、B、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項6記載の粒子。
【請求項10】
前記結晶子がコバルトを含み、前記コバルトの濃度が、前記第1の組成物中の遷移金属全体に対して0at%~約50at%の範囲であり、任意選択的には、前記第1の組成物中の遷移金属全体に対して1at%~約50at%である、請求項6記載の粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月17日に出願された米国特許出願第16/250,615号、2019年1月17日に出願された米国特許出願第16/250,762号、および2019年1月17日に出願された米国特許出願第16/250,622号に従属し、かつこれらに基づく優先権を主張するものであり、これらそれぞれの内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
発明の分野
多結晶金属酸化物粒子、その製造方法、およびそれらを含む電気化学セルまたは電池が開示される。
【0003】
発明の背景
層状構造のリチウムニッケル酸化物(LiNiO

)に基づく材料は、歴史的に主要なLiCoO

カソード材料よりも一般に低コスト、高容量、および高定格容量を有しているため、リチウムイオン電池カソード用に開発されてきた。しかしながら、純粋なLiNiO

材料は、不十分な電気化学的安定性およびサイクル性能を示す。これに対処するために、構造を安定化してサイクル性能を改善する非ニッケル元素添加剤がLiNiO

に配合されたが、これは典型的には放電容量を犠牲にする。エネルギー密度の需要が高まるのに伴い、研究では、これらの非ニッケル添加剤を最適化および低減して高Ni材料の容量を得ると同時にサイクル性能を維持することに焦点が当てられてきた。
【0004】
そのため、長いサイクル寿命を有する高容量材料の需要に対応するために、新規な材料が必要とされている。本明細書で提供される材料およびそのような材料を形成する方法は、長いサイクル寿命にわたって高容量を維持することによってこの要求に対応する。
【0005】
発明の概要
以下の概要は、本開示に固有の革新的な特徴の一部を理解しやすくするために提供されており、完全な説明を意図するものではない。明細書全体、特許請求の範囲、図面、および要約書を全体として解釈することにより、本開示の様々な態様を完全に理解することができる。
【0006】
Liイオン二次電池のカソード電気化学活物質として使用される場合にインピーダンス増加が大幅に低減されることが見出された二次粒子が提供される。CoとAlとの組み合わせで二次粒子の結晶子間の粒界を選択的に濃縮することにより、改善されたインピーダンスプロファイルを達成することができ、これらの改善されたインピーダンスプロファイルが多くの組成的に異なる電気化学活物質で達成されることが見出された。
【0007】
そのため、リチウムとニッケルと酸素とを含有する第1の組成物を含む複数の結晶子と、複数の結晶子の隣接する結晶子間にある粒界であって層状のα-NaFeO

型構造、立方晶構造、スピネル構造、またはこれらの組み合わせを有する第2の組成物を含む粒界と、を含む粒子であって、粒界におけるアルミニウムの濃度が結晶子中のアルミニウムの濃度よりも高く、かつ粒界におけるコバルトの濃度が結晶子中のコバルトの濃度よりも高い、粒子が提供される。いくつかの態様では、粒界のAl濃縮は、不均一であるか、不完全であるか、あるいは達成されなかったが、本明細書に提供される製造プロセスが利用された場合、Al粒界濃縮を実現することができ、任意選択的にはCoおよびAlの粒界濃縮を実現できることが見出された。したがって、いくつかの態様では、Alは、複数の粒子全体に実質的に均一に分布している。
【0008】
いくつかの態様では、粒界におけるAlの量は、二次粒子の残りの部分の遷移金属全体の量の0.01at%~10at%である。任意選択的には、粒界におけるCoの量は、二次粒子の残りの部分の遷移金属全体の量の0at%~10at%であり、任意選択的には、二次粒子の残りの部分の遷移金属全体の量の0.1at%~10at%である。任意選択的には、粒界におけるAlの量は、二次粒子の残りの部分の遷移金属全体の量の0.01at%~5at%であり、粒界におけるCoの量は、二次粒子の残りの部分の遷移金属全体の量の0.01at%~10at%である。任意選択的には、粒界におけるアルミニウムの量は、粒界におけるCoの量以下である。
【0009】
いくつかの態様では、複数の結晶子は、α-NaFeO

型の層状構造、立方晶構造、スピネル構造、またはこれらの組み合わせを有する。
【0010】
任意選択的には、前述した態様またはその他の態様のいずれかにおける第1の組成物、第2の組成物、またはその両方は、Li
1+x
MO
2+y
によって規定され、式中、
-0.1≦x≦0.3、
-0.3≦y≦0.3であり、
Mは、10原子パーセント以上のニッケルを含む。任意選択的には、Mは、75at%以上の原子パーセントのニッケルを含む。任意選択的には、全体の粒界は、約2at%~約99at%の量のコバルトと、約2at%~約99at%の量のアルミニウムとを含む。任意選択的には、第1の組成物、第2の組成物、またはその両方において、Mは追加の金属をさらに含み、追加の金属は約1at%~約90at%の量で存在し、追加の金属は、Mg、Sr、Co、Al、Ca、Cu、Zn、Mn、V、Ba、Zr、Ti、Nb、Ta、Cr、Fe、Mo、W、Hf、B、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、これにより、1つ以上の追加の元素は、任意選択的には、Li層、M層、またはその両方に存在する。
(【0011】以降は省略されています)

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