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公開番号
2025025186
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129751
出願日
2023-08-09
発明の名称
耐摩耗性部材及び耐摩耗性部材の製造方法
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人
弁理士法人開知
主分類
C22C
27/06 20060101AFI20250214BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】Co溶出に起因した作業員の被ばく量を従来に比べて低減することが可能な耐摩耗性部材及び耐摩耗性部材の製造方法を提供する。
【解決手段】耐摩耗性部材20Aは、炭素鋼からなる基材21と、基材21の表面側に形成されたCr基合金材料からなる被覆部23と、を備え、被覆部23は、被覆部23の形成前の合金粉末10に対する被覆部23中の基材21の主たる成分の増加分を求めたときの被覆部23と基材21との成分比から決定される被覆部23への基材21の混入率で決定される希釈率が、基材21側から被覆部23の表面にかけて、95%以下の範囲で勾配を有しており、被覆部23の最表面は、希釈率が20%以下である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素鋼からなる基材と、
前記基材の表面側に形成されたCr基合金材料からなる被覆層と、を備える耐摩耗性部材であって、
前記被覆層は、前記被覆層の形成前の素材に対する前記被覆層中の前記基材の主たる成分の増加分を求めたときの前記被覆層と前記基材との成分比から決定される前記被覆層への前記基材の混入率で決定される希釈率が、前記基材側から前記被覆層の表面にかけて、95%以下の範囲で勾配を有しており、
前記被覆層の最表面は、前記希釈率が20%以下である
耐摩耗性部材。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の耐摩耗性部材において、
前記被覆層は、2層以上の肉盛部から構成され、
最も前記基材側の前記肉盛部を除く前記被覆層の前記希釈率が20%以下である
耐摩耗性部材。
【請求項3】
請求項1に記載の耐摩耗性部材において、
前記最表面の前記希釈率が、16%以下である
耐摩耗性部材。
【請求項4】
請求項3に記載の耐摩耗性部材において、
前記被覆層は、前記希釈率が16%以下の領域を前記最表面から2mm以上有している
耐摩耗性部材。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の耐摩耗性部材において、
前記耐摩耗性部材が、摺動部材またはバルブ部材である
耐摩耗性部材。
【請求項6】
炭素鋼からなる基材と、
前記基材の表面側に形成されたCr基合金材料からなる被覆層と、を備える耐摩耗性部材の製造方法であって、
前記被覆層を、
前記被覆層の形成前の素材に対する前記被覆層中の前記基材の主たる成分の増加分を求めたときの前記被覆層と前記基材との成分比から決定される前記被覆層への前記基材の混入率で決定される希釈率を、前記基材側から前記被覆層の表面にかけて95%以下の範囲で勾配を有しており、
前記被覆層の最表面の前記希釈率が20%以下
となるように形成する
耐摩耗性部材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属基材上に耐摩耗性に優れた合金材料の被覆層を形成した耐摩耗性部材及び耐摩耗性部材の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
耐摩耗性、耐食性および粉末肉盛溶接性に優れた高靱性ハードフェーシング材の一例として、特許文献1には、Ni30.0~48.0重量%、W1.5~15.0重量%または/およびMo1.0~6.5重量%でWおよびMoの合計は最大15.0重量%以下であり、必要に応じて、Fe、Co、C、B、Al、Si、NbおよびTiの1種または2種以上を添加し、粉末肉盛溶接に用いる粉末の場合、必要によりAl、Y、ミッシュメタル、Ti、Zr、Hfの一種または二種以上を0.01~0.12重量%、さらに、必要により酸素を0.01~0.1重量%添加し、残部が40重量%以上のCrから成る、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平5-271841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
弁は流体の流れる向きや量を制御する重要な役割を持っているとともに、その総使用量も多いことから、メンテナンス周期に強く影響を及ぼす。そのため、弁の耐摩耗性は当該部材の寿命に関わる重要な特性の一つである。
【0005】
例えば、弁体・弁座等の弁を構成するバルブ部材の耐摩耗性を向上させる最も単純な方法は、当該部材全体を耐摩耗性に優れた材料から形成することである。ただし、そのような単純な方法は、例えば、機械的強度、靭性、コスト等の当該部材に求められる他の性状の観点から、最適解であるとは限らない。
【0006】
一方、機械的強度や靭性やコストの面で優れる従前の材料を基材として用い、弁体面・弁座面に耐摩耗性に優れた材料の被覆層を形成することによってバルブ部材とする方法がある(例えば特許文献1参照)。このような被覆層の材料として、例えば、ステライト(登録商標)やTRIBALOY(登録商標)などのCo基合金材料が従来から広く利用されている。
【0007】
しかし、これらのCo基合金では、点検時に放射化されたCo溶出に伴い作業員が被ばくするリスクがある。
【0008】
例えば、Co基合金は原子力発電所に使用されるバルブ部材や制御棒駆動機構の部材など、摺動部の長寿命化を担う表面硬化合金である。しかし、一方で、摺動や腐食によって溶出したCoは炉心で放射性同位体Co60に変化し、Co60が蒸気配管などでβ崩壊した場合にγ線を放出する。このCo60によるβ壊が原子力発電所における主たる被ばく源となっていることから、Coフリー合金の開発が望まれている。
【0009】
更には、原子力発電所に使用するバルブ部材には、耐摩耗性に優れたCo合金の盛金が従来から使用されている。しかしながら、上述のように、点検時に放射化されたCo溶出に伴い作業員が被ばくするリスクがあること、また肉盛溶接は投入する粉末と基材を同時に溶融して溶接するものであり、基材による粉末成分の希釈が生じるため、耐食性が低下するだけでなく、弁座はメンテナンスにおいて、肉盛表面を平滑化するラップ加工によって肉盛部を削る必要があり、希釈率が増大する、との課題があった。
【0010】
本発明は、Co溶出に起因した作業員の被ばく量を従来に比べて低減することが可能な耐摩耗性部材及び耐摩耗性部材の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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