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公開番号2025019404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123005
出願日2023-07-28
発明の名称電力システム、および、蓄電池システム
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 7/02 20160101AFI20250131BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電力系統から受電することなく、各蓄電池システムの充電率を均一にできる電力システムを提供する。
【解決手段】複数の蓄電池システムBを備える電力システムF1において、蓄電池21と、他の機器と通信を行う通信部247と、蓄電池21の充電率を取得する充電率取得部243と、複数の蓄電池システムBの各充電率の相加平均値である充電平均を検出する平均値検出部244と、蓄電池21の充放電を行うインバータ22と、を備えた。平均値検出部244は、通信部247を介して、他の機器と通信を行うことで、充電平均を検出する。インバータ22は、充電率取得部243が取得した充電率である自己充電率が充電平均より大きい第1状態の場合に放電を行い、自己充電率が充電平均より小さい第2状態の場合に充電を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の蓄電池システムを備える電力システムであって、
前記各蓄電池システムはそれぞれ、
蓄電池と、
他の機器と通信を行う通信部と、
前記蓄電池の充電率を取得する充電率取得部と、
前記複数の蓄電池システムの各充電率の相加平均値である充電平均を検出する平均値検出部と、
前記蓄電池の充放電を行うインバータと、
を備え、
前記平均値検出部は、前記通信部を介して、前記他の機器と通信を行うことで、前記充電平均を検出し、
前記インバータは、前記充電率取得部が取得した充電率である自己充電率が前記充電平均より大きい第1状態の場合に放電を行い、前記自己充電率が前記充電平均より小さい第2状態の場合に充電を行う、
電力システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記複数の蓄電池システムの各インバータの定格電力は互いに同じであり、
前記各蓄電池システムはそれぞれ、
前記第1状態の蓄電池システムの数である第1台数と、前記第2状態の蓄電池システムの数である第2台数と、を検出する台数検出部をさらに備え、
前記インバータは、
前記第1台数が前記第2台数以下の場合、前記第1状態であるときは定格電力での放電を行い、前記第2状態であるときは、前記第1台数に定格電力を乗算して前記第2台数で除算した演算充電電力での充電を行い、
前記第1台数が前記第2台数より大きい場合、前記第2状態であるときは定格電力での充電を行い、前記第1状態であるときは、前記第2台数に定格電力を乗算して前記第1台数で除算した演算放電電力での放電を行う、
請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記各蓄電池システムはそれぞれ、
前記第1状態の蓄電池システムの数である第1台数と、前記第2状態の蓄電池システムの数である第2台数と、を検出する台数検出部と、
前記第1状態の蓄電池システムの定格電力の相加平均値である第1定格平均と、前記第2状態の蓄電池システムの定格電力の相加平均値である第2定格平均と、を検出する定格平均検出部と、
さらに備え、
前記インバータは、
前記第1台数と前記第1定格平均とを乗算した第1全体定格が、前記第2台数と前記第2定格平均とを乗算した第2全体定格以下の場合、前記第1状態であるときは定格電力での放電を行い、前記第2状態であるときは、前記第1全体定格を前記第2台数で除算した演算充電電力での充電を行い、
前記第1全体定格が前記第2全体定格より大きい場合、前記第2状態であるときは定格電力での充電を行い、前記第1状態であるときは、前記第2全体定格を前記第1台数で除算した演算放電電力での放電を行う、
請求項1に記載の電力システム。
【請求項4】
前記台数検出部は、
第1の値または第2の値を最初の内部値とし、前記内部値を前記通信部を介して他の蓄電池システムの少なくとも1つに送信し、前記通信部が他の蓄電池システムの少なくとも1つより受信した内部値と前記生成した内部値とに基づく演算結果を用いて内部値を生成する、ことを繰り返して収束させ、
前記第1状態であるときは、前記第1状態である蓄電池システムから受信した内部値と前記生成した内部値とに基づく演算を行い、収束後の内部値の逆数を前記第1台数として検出し、前記第2状態である蓄電池システムから受信した収束後の内部値の逆数を前記第2台数として検出し、
前記第2状態であるときは、前記第2状態である蓄電池システムから受信した内部値と前記生成した内部値とに基づく演算を行い、収束後の内部値の逆数を前記第2台数として検出し、前記第1状態である蓄電池システムから受信した収束後の内部値の逆数を前記第1台数として検出する、
請求項2または3に記載の電力システム。
【請求項5】
前記平均値検出部は、
生成した内部平均値を前記通信部を介して他の蓄電池システムの少なくとも1つに送信し、前記通信部が他の蓄電池システムの少なくとも1つより受信した内部平均値と前記生成した内部平均値とに基づく演算結果を用いて内部平均値を生成する、ことを繰り返して収束させた内部平均値を前記充電平均として検出する、
請求項1に記載の電力システム。
【請求項6】
複数の蓄電池システムを備える電力システムに含まれている蓄電池システムであって、
蓄電池と、
他の機器と通信を行う通信部と、
前記蓄電池の充電率を取得する充電率取得部と、
前記複数の蓄電池システムの各充電率の相加平均値である充電平均を検出する平均値検出部と、
前記蓄電池の充放電を行うインバータと、
を備え、
前記平均値検出部は、前記通信部を介して、前記他の機器と通信を行うことで、前記充電平均を検出し、
前記インバータは、前記充電率取得部が取得した充電率である自己充電率が前記充電平均より大きい第1状態の場合に放電を行い、前記自己充電率が前記充電平均より小さい第2状態の場合に充電を行う、
蓄電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力システム、および、蓄電池システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電力系統に接続された複数の電力装置を管理して、電力系統との間で送受される電力の制御を行う電力システムが普及しつつある。このような電力システムには、多数の蓄電池システムを備えて、卸電力市場、容量市場、需給調整市場などの電力取引市場での取引に応じて電力を供給することに特化した電力システムがある。当該電力システムは、電力取引市場において取引が成立した提供期間に契約に応じた電力を供給する。通常は、各蓄電池システムが備える蓄電池の充電率(以下では、略して「蓄電池システムの充電率」と記載する)は同程度になっているが、一部の蓄電池システムを停止させた場合などには、各充電率が不均一になっている場合がある。充電率は、SOC(State Of Charge)とも呼ばれ、充電状態を示す指標であって、満充電時の容量に対する充電残量の割合を百分率で示したものである。電力システムは、充電率の不均一により、提供期間の途中で契約に応じた電力を供給できなくなる場合がある。
【0003】
図4(a)は、4台の蓄電池システムを備えている電力システムが、2時間の提供期間において400kWの出力を行う場合の各蓄電池システムの充電率の変化を示すタイムチャートである。各蓄電池システムの定格電力はいずれも100kWであり、蓄電池の容量はいずれも400kWhであるとする。図4(a)に示すように、提供期間の開始時に、蓄電池システムB1の充電率が100%、蓄電池システムB2の充電率が50%、蓄電池システムB3の充電率が40%、蓄電池システムB4の充電率が10%であるとする。この場合、提供期間の途中で、蓄電池システムB4の充電率が0%になって、電力システムの出力電力が300kWになる。また、その後、蓄電池システムB3の充電率が0%になって、電力システムの出力電力が200kWになる。したがって、電力システムは、提供期間において400kWの出力を維持できない。なお、実際には、充電率が100%や0%になるまで蓄電池を使用することはないが、図4では、便宜上これを無視して説明している。
【0004】
契約した提供期間の途中で契約した電力を供給できなくなった場合、多額のペナルティが課せられる。これを防ぐためには、契約した提供期間の前に準備期間を設けて、充電率が不足する可能性のある蓄電池システムの充電率を増加させておく必要がある。例えば、特許文献1には、周波数調整市場での取引に応じて周波数制御のための電力の入出力を行う充放電システムが開示されている。当該充放電システムは、サービス提供期間の開始時刻までに、蓄電池のSOCが適正値になるように、蓄電池を充電または放電する。当該充放電システムは、SOC調整のための充電を、電力系統または発電機からの充電によって行っている。
【0005】
図4(b)に示すように、契約した提供期間の前の準備期間に、蓄電池システムB2,B3,B4の充電率が100%になるまで充電しておけば、提供期間において、400kWの出力を維持できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-233096号公報
特開2015-166901号公報
特開2018-121189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、蓄電池を充電するために電力系統から受電すると、受電のための余分な費用がかかる。また、電力系統からの受電により、電力系統へ悪影響を及ぼしたり、需給バランスを乱す恐れがある。
【0008】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、電力系統から受電することなく、各蓄電池システムの充電率を均一にできる電力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面によって提供される電力システムは、複数の蓄電池システムを備える電力システムであって、前記各蓄電池システムはそれぞれ、蓄電池と、他の機器と通信を行う通信部と、前記蓄電池の充電率を取得する充電率取得部と、前記複数の蓄電池システムの各充電率の相加平均値である充電平均を検出する平均値検出部と、前記蓄電池の充放電を行うインバータと、を備え、前記平均値検出部は、前記通信部を介して、前記他の機器と通信を行うことで、前記充電平均を検出し、前記インバータは、前記充電率取得部が取得した充電率である自己充電率が前記充電平均より大きい第1状態の場合に放電を行い、前記自己充電率が前記充電平均より小さい第2状態の場合に充電を行う。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数の蓄電池システムの各インバータの定格電力は互いに同じであり、前記各蓄電池システムはそれぞれ、前記第1状態の蓄電池システムの数である第1台数と、前記第2状態の蓄電池システムの数である第2台数と、を検出する台数検出部をさらに備え、前記インバータは、前記第1台数が前記第2台数以下の場合、前記第1状態であるときは定格電力での放電を行い、前記第2状態であるときは、前記第1台数に定格電力を乗算して前記第2台数で除算した演算充電電力での充電を行い、前記第1台数が前記第2台数より大きい場合、前記第2状態であるときは定格電力での充電を行い、前記第1状態であるときは、前記第2台数に定格電力を乗算して前記第1台数で除算した演算放電電力での放電を行う。
(【0011】以降は省略されています)

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