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公開番号
2025015163
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118367
出願日
2023-07-20
発明の名称
ウエーハの加工方法
出願人
株式会社ディスコ
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
H01L
21/301 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】製品不良を引き起こす可能性を低減することが可能な貼り合わせウエーハの加工方法を提供すること。
【解決手段】ウエーハの加工方法は、貼り合わせウエーハを準備する準備ステップ101と、第一のウエーハの裏面側が露出するように保持する保持ステップ103と、第一のウエーハの裏面側から第二のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、分割予定ラインに沿ってレーザービームを照射することで第二のウエーハの内部に改質層を形成する分割起点形成ステップ105と、第一のウエーハの裏面側から第一のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、分割予定ラインに沿ってレーザービームを照射することで抑制層を形成する抑制層形成ステップ104と、を備え、抑制層形成ステップ104は、分割起点形成ステップ105に先立って行われる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ウエーハの加工方法であって、
第一のウエーハの一方の面と、第二のウエーハの一方の面と、を貼り合わせた貼り合わせウエーハを準備する準備ステップと、
貼り合わせウエーハの該第二のウエーハの他方の面側を保持ユニットの保持面に対向させ、該第一のウエーハの他方の面側が露出するように保持する保持ステップと、
該第一のウエーハの他方の面側から該第二のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射することで、該第二のウエーハの内部に分割起点となる改質層を形成する分割起点形成ステップと、
該第一のウエーハの他方の面側から該第一のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、該貼り合わせウエーハの分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射することで、該分割起点形成ステップにおいて該第一のウエーハの一方の面側で反射されたレーザービームにより該第一のウエーハの他方の面側が加工されることを抑制する抑制層を形成する抑制層形成ステップと、を備え、
該抑制層形成ステップは、該分割起点形成ステップに先立って行われることを特徴とする、ウエーハの加工方法。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
該第一のウエーハの他方の面側からレーザービームを照射して該第二のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけた場合に、該レーザービームが第一のウエーハの一方の面側で反射されて第一のウエーハの内部で集光する深さ位置を予め記憶しておく記憶ステップを更に備え、
該抑制層形成ステップでは、該記憶ステップで記憶された深さ位置に該レーザービームの集光点を位置づけることを特徴とする、
請求項1に記載のウエーハの加工方法。
【請求項3】
該貼り合わせウエーハは、分割予定ラインにおいて、該第一のウエーハと該第二のウエーハとの間に所定の空隙を有することを特徴とする、
請求項1または請求項2に記載のウエーハの加工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエーハの加工方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体ウエーハをデバイスチップに分割する方法として、分割予定ラインに沿ってレーザービームを照射することでウエーハの内部に改質層を形成し、この改質層を起点として分割する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上述の加工方法において、ウエーハの厚みや材質によっては、分割性を向上するためにウエーハ内部の厚み方向に複数層の改質層を形成する。
【0004】
ここで、複数層の改質層を形成する場合のレーザービームの集光点は、まず、レーザービームが照射される被照射面とは反対側の面に近いウエーハ内部の深さ位置に位置付けられ、その後、被照射面に近い深さ位置へと順に移動させるのが一般的である。これは、被照射面に近い深さ位置に先に改質層を形成してしまうと、後に被照射面から遠い深さ位置に加工をする際に先に形成された改質層にレーザービームの集光が妨げられて改質層の形成が不安定になり、分割性が低下する恐れがあるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3408805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年では、WoW(Wafer on wafer)と称されるウエーハ同士を貫通電極により垂直方向に接続する3次元実装の技術や、表面に構造体を形成したウエーハにキャビティ構造を形成したウエーハを貼り合わせることで中空構造内に可動部などの構造体を作る技術などが注目を集めている。
【0007】
こうした貼り合わせウエーハに対して上述の加工方法を適用すると、下側のウエーハの内部に改質層を形成する際に、ウエーハの貼り合わせ面においてレーザービームが反射し、上側のウエーハに意図しない改質層が形成されたり、この反射光がレーザービームの被照射面まで到達してアブレーション痕が形成されてしまうことが分かってきた。意図しない位置に形成された改質層や、被照射面に形成されたアブレーション痕は、分割性の低下や抗折強度の低下、クラックの伸展などを引き起こし、歩留まりが低下する恐れがある。
【0008】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その目的は、製品不良を引き起こす可能性を低減することが可能な貼り合わせウエーハの加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、ウエーハの加工方法であって、第一のウエーハの一方の面と、第二のウエーハの一方の面と、を貼り合わせた貼り合わせウエーハを準備する準備ステップと、貼り合わせウエーハの該第二のウエーハの他方の面側を保持ユニットの保持面に対向させ、該第一のウエーハの他方の面側が露出するように保持する保持ステップと、該第一のウエーハの他方の面側から該第二のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射することで、該第二のウエーハの内部に分割起点となる改質層を形成する分割起点形成ステップと、該第一のウエーハの他方の面側から該第一のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけ、該貼り合わせウエーハの分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射することで、該分割起点形成ステップにおいて該第一のウエーハの一方の面側で反射されたレーザービームにより該第一のウエーハの他方の面側が加工されることを抑制する抑制層を形成する抑制層形成ステップと、を備え、該抑制層形成ステップは、該分割起点形成ステップに先立って行われることを特徴とする。
【0010】
前記ウエーハの加工方法において、該第一のウエーハの他方の面側からレーザービームを照射して該第二のウエーハの内部にレーザービームの集光点を位置づけた場合に、該レーザービームが第一のウエーハの一方の面側で反射されて第一のウエーハの内部で集光する深さ位置を予め記憶しておく記憶ステップを更に備え、該抑制層形成ステップでは、該記憶ステップで記憶された深さ位置に該レーザービームの集光点を位置づけても良い。
(【0011】以降は省略されています)
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