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公開番号2025012069
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114608
出願日2023-07-12
発明の名称サイクル数の評価方法及び屋内用鋼部材の耐用年数推定方法
出願人日鉄建材株式会社
代理人個人
主分類G01N 17/00 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を精度良く評価するサイクル数の評価方法及び屋内用鋼部材の耐用年数推定方法を提供する。
【解決手段】実施形態におけるサイクル数の評価方法は、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を評価するサイクル数の評価方法であって、前記屋内用鋼部材に所定のサイクル数の腐食促進試験を行い、前記サイクル数に応じた前記屋内用鋼部材の重量を測定し、前記サイクル数と前記屋内用鋼部材の重量の変化の関係を取得し、取得した前記関係を曲線近似した近似式を取得し、前記近似式の極小値となるサイクル数を取得する取得工程と、取得したサイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の使用限界となる使用限界サイクル数を評価する評価工程と、を備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を評価するサイクル数の評価方法であって、
前記屋内用鋼部材に所定のサイクル数の腐食促進試験を行い、前記サイクル数に応じた前記屋内用鋼部材の重量を測定し、前記サイクル数と前記屋内用鋼部材の重量の変化の関係を取得し、取得した前記関係を曲線近似した近似式を取得し、前記近似式の極小値となるサイクル数を取得する取得工程と、
取得した前記サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の使用限界となる使用限界サイクル数を評価する評価工程と、を備えること
を特徴とするサイクル数の評価方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記評価工程では、前記近似式の極小値となる前記サイクル数と、腐食促進試験のサイクル数の最大値と、のうちの最小値を前記使用限界サイクル数として評価すること
を特徴とする請求項1記載のサイクル数の評価方法。
【請求項3】
前記取得工程では、前記屋内用鋼部材の部位毎に重量を測定し、前記屋内用鋼部材の部位毎に前記関係を取得し、前記屋内用鋼部材の部位毎に前記近似式を取得し、前記屋内用鋼部材の部位毎の前記近似式の極小値となる前記サイクル数を取得し、
前記評価工程では、部位毎に取得した前記サイクル数の最小値を前記使用限界サイクル数として評価すること
を特徴とする請求項1記載のサイクル数の評価方法。
【請求項4】
腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の耐用年数を推定する屋内用鋼部材の耐用年数推定方法であって、
前記屋内用鋼部材に所定のサイクル数の腐食促進試験を行い、前記サイクル数に応じた前記屋内用鋼部材の重量を測定し、前記サイクル数と前記屋内用鋼部材の重量の変化の関係を取得し、取得した前記関係を曲線近似した近似式を取得し、前記近似式の極小値となるサイクル数を取得する取得工程と、
取得した前記サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の使用限界となる使用限界サイクル数を評価し、
前記使用限界サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の耐用年数を推定する評価工程と、を備えること
を特徴とする屋内用鋼部材の耐用年数推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を評価するサイクル数の評価方法及び屋内用鋼部材の耐用年数を推定する屋内用鋼部材の耐用年数推定方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
胴縁材等の屋内用の鋼部材は、傷のつきにくさ、耐食性の確保の観点からめっき材を用いたニーズが高まっている。めっき材は部材としての耐用年数が100年以上のものもあるが、一方で屋外に設置される建物の耐用年数は、基礎コンクリートの劣化を考慮すると概ね45年程度が妥当であると考えられている。このように、屋内用の鋼部材の耐用年数が、建物の耐用年数と合致しているとは言い難い。また、屋内用の鋼部材は、ユーザの目につきやすいことから、強度等の部材としての機能は確保される程度の腐食であっても、ユーザの不安感に繋がるおそれがある。
【0003】
屋内用の鋼部材の耐用年数については、正確に算出する手法が確立されておらず、めっき付着量から経験則的に耐用年数を算出する手法(非特許文献1参照)により対応しているのが現状である。
【0004】
また、腐食促進試験により鋼部材の外観から耐用年数を推定する手法もある。この手法では、腐食促進試験を行うことにより腐食促進試験のサイクル数と鋼部材の錆の面積との関係を取得し、錆の面積が予め設定した閾値を超えたときのサイクル数に基づいて、鋼部材の耐用年数を推定する。しかしながら、サイクル数の算出に必要な錆の面積を外観から評価するため、錆の面積の評価に主観が入りやすい。加えて、赤錆色の塗料が塗布された部材の場合、赤錆を外観上認識することが難しく、定量的に耐用年数を算出するのが困難である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
財団法人国土開発技術研究センター:鉄骨造構造物の耐久性向上技術(技報堂出版),1986
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を精度良く評価するサイクル数の評価方法及び屋内用鋼部材の耐用年数推定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
屋内用鋼部材は、製造されてから所定の期間においては、表面の塗膜等に含まれる水分、油分等の蒸発、剥離等により重量が軽くなると考えられる。一方、屋内用鋼部材は、所定の期間が経過すると、酸素と結びつき赤錆が発生して重量が増加する。そして、屋内用鋼部材は、一度赤錆が発生するとその進展が早い。そこで、本発明者は、腐食促進試験を行ったときの屋内用鋼部材の重量の変化に着目し、重量が減少から増加に転換するときに、赤錆が発生し始めると仮定した。そして、赤錆が発生し始める時期を屋内用鋼部材の寿命ととらえ、腐食促進試験により屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を評価する方法及び屋内用鋼部材の耐用年数を推定する方法を見出した。
【0008】
本発明に係るサイクル数の評価方法は、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を評価するサイクル数の評価方法であって、前記屋内用鋼部材に所定のサイクル数の腐食促進試験を行い、前記サイクル数に応じた前記屋内用鋼部材の重量を測定し、前記サイクル数と前記屋内用鋼部材の重量の変化の関係を取得し、取得した前記関係を曲線近似した近似式を取得し、前記近似式の極小値となるサイクル数を取得する取得工程と、取得した前記サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の使用限界となる使用限界サイクル数を評価する評価工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る屋内用鋼部材の耐用年数推定方法は、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の耐用年数を推定する屋内用鋼部材の耐用年数推定方法であって、前記屋内用鋼部材に所定のサイクル数の腐食促進試験を行い、前記サイクル数に応じた前記屋内用鋼部材の重量を測定し、前記サイクル数と前記屋内用鋼部材の重量の変化の関係を取得し、取得した前記関係を曲線近似した近似式を取得し、前記近似式の極小値となるサイクル数を取得する取得工程と、取得した前記サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の使用限界となる使用限界サイクル数を評価し、前記使用限界サイクル数に基づいて、前記屋内用鋼部材の耐用年数を推定する評価工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、腐食環境のサイクルを繰り返して腐食を促進させる腐食促進試験により、屋内用鋼部材の使用限界となるサイクル数を精度良く評価するサイクル数の評価方法及び屋内用鋼部材の耐用年数推定方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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