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公開番号
2025011001
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2023113364
出願日
2023-07-10
発明の名称
情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
出願人
富士通株式会社
代理人
個人
主分類
G09C
1/00 20060101AFI20250116BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約
【課題】ワークフローを検証可能にすること。
【解決手段】情報処理装置100は、秘密情報sを切片として含む関数f(・)を生成する。情報処理装置100は、受け付けたデータD1に加算する乱数r1と、受け付けたデータD2に加算する乱数r2とを生成する。情報処理装置100は、データD1に乱数r1を加算した入力値D1+r1に応じた、関数f(・)の出力値f(D1+r1)を算出し、データD2に乱数r2を加算した入力値D2+r2に応じた、関数f(・)の出力値f(D2+r2)を算出する。情報処理装置100は、生成した乱数それぞれと、算出した出力値それぞれとを結合したデータのハッシュ値に、秘密情報を結合したデータのハッシュ値を、OR要件110に対応するデータとして生成する。情報処理装置100は、OR要件110に対応するデータを含む、ワークフロー101に沿ったデータ列に対するハッシュチェーン102を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
秘密分散の手法に従って、第1数の利用者のうちいずれかの第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件とするワークフローにおける前記第1数と前記第2数とに基づいて、秘密情報を含む関数を生成し、
前記第1数の利用者のうちいずれかの前記第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けた場合、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに乱数を加算した入力値に応じた、生成した前記関数の出力値を算出し、
受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値とを結合したデータのハッシュ値に、前記秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
形成した前記ハッシュチェーンの初期値と、形成した前記ハッシュチェーンの最終ハッシュ値とのペアに、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値との組み合わせを付与して出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記生成する処理は、
前記第2数が1である場合、所定の入力値と、所定の入力値に応じた所定の出力値とが表す座標を通過するよう、前記秘密情報を含む前記関数を生成し、
前記形成する処理は、
前記第2数が1である場合、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値と、前記所定の入力値と、前記所定の出力値とを結合したデータのハッシュ値に、前記秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成し、
前記出力する処理は、
形成した前記ハッシュチェーンの初期値と、形成した前記ハッシュチェーンの最終ハッシュ値とのペアに、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値と、前記所定の入力値と、前記所定の出力値との組み合わせを付与して出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記形成する処理は、
前記ワークフローが、第3数の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件として含み、前記第3数の利用者それぞれのデータを受け付けた場合、受け付けた前記第3数の利用者それぞれのデータを結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
第4数の利用者のうちいずれかの第5数以上の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件とする、真偽を判定する対象ワークフローを取得し、
取得した前記対象ワークフローにおける、前記第4数の利用者のうちいずれかの前記第5数以上の利用者それぞれのデータを取得し、
取得した前記第5数以上の利用者それぞれのデータに乱数を加算した入力値に応じた、前記秘密分散の手法に従って生成された第1秘密情報を含む真の関数の出力値と、当該乱数との組み合わせとする候補データを取得し、
真のワークフローに沿ったデータ列に対する真のハッシュチェーンの初期値と、前記真のハッシュチェーンの最終ハッシュ値とのペアとする候補ペアを取得し、
前記秘密分散の手法に従って、取得した前記第5数以上の利用者それぞれのデータと、取得した前記候補データとに基づいて、第2秘密情報を復元し、
取得した前記候補ペアが表す前記真のハッシュチェーンの初期値に基づいて、取得した前記候補データそれぞれを結合したデータのハッシュ値に、復元した前記第2秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記対象ワークフローに沿ったデータ列に対する対象ハッシュチェーンの最終ハッシュ値を算出し、
取得した前記候補ペアが表す前記真のハッシュチェーンの最終ハッシュ値と、算出した前記対象ハッシュチェーンの最終ハッシュ値とが一致する場合には、前記対象ワークフローが真であると判定し、取得した前記候補ペアが表す前記真のハッシュチェーンの最終ハッシュ値と、算出した前記対象ハッシュチェーンの最終ハッシュ値とが一致しない場合には、前記対象ワークフローが偽であると判定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
秘密分散の手法に従って、第1数の利用者のうちいずれかの第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件とするワークフローにおける前記第1数と前記第2数とに基づいて、秘密情報を含む関数を生成し、
前記第1数の利用者のうちいずれかの前記第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けた場合、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに乱数を加算した入力値に応じた、生成した前記関数の出力値を算出し、
受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値とを結合したデータのハッシュ値に、前記秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
秘密分散の手法に従って、第1数の利用者のうちいずれかの第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件とするワークフローにおける前記第1数と前記第2数とに基づいて、秘密情報を含む関数を生成し、
前記第1数の利用者のうちいずれかの前記第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けた場合、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに乱数を加算した入力値に応じた、生成した前記関数の出力値を算出し、
受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値とを結合したデータのハッシュ値に、前記秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、データ列の先頭のデータを初期値と結合して得たデータのハッシュ値を算出した後、データ列の2番目以降のデータを直前に算出したハッシュ値と結合して得たデータのハッシュ値を順に算出していく、ハッシュチェーンと呼ばれる技術がある。ハッシュチェーンによれば、データ列のデータ順序を検証可能にするハッシュ値を最後に算出することができる。ハッシュチェーンを、ワークフローを検証する目的に利用することが考えられる。ワークフローは、例えば、複数の承認者が文書を承認する業務の流れを表す。
【0003】
先行技術としては、例えば、発生するイベント情報ごとに作成したハッシュ値と当該イベント情報とを記録するハッシュノードを生成し、生成順に連鎖させたハッシュチェーンを生成するものがある。また、例えば、挿入対象のイベント情報と1次隣接データとの単体ハッシュ値を利用して、イベント情報と1次隣接データとの連続性を検証可能にする連続性ハッシュ値を算出する技術がある。また、例えば、建設工事に関するデータをハッシュチェーンにより管理する技術がある。また、例えば、シーケンシャル発生オペレーションデータを、ハッシュチェーンとする技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-343790号公報
特開2009-128956号公報
特開2020-202442号公報
米国特許出願公開第2016/0344737号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ハッシュチェーンにより、承認者が承認する順序を問わない部分を含むワークフローを検証可能にすることができない場合がある。例えば、ワークフローが、第1数の承認者のうち、承認者が承認する順序を問わずに、いずれか第2数の承認者が文書を承認することを表す部分を含む場合、ハッシュチェーンにより、ワークフローを検証可能にすることができない。
【0006】
1つの側面では、本発明は、ワークフローを検証可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様によれば、秘密分散の手法に従って、第1数の利用者のうちいずれかの第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けることを1つの要件とするワークフローにおける前記第1数と前記第2数とに基づいて、秘密情報を含む関数を生成し、前記第1数の利用者のうちいずれかの前記第2数以上の利用者それぞれのデータを受け付けた場合、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに乱数を加算した入力値に応じた、生成した前記関数の出力値を算出し、受け付けた前記第2数以上の利用者それぞれのデータに加算した前記乱数と、算出した前記出力値とを結合したデータのハッシュ値に、前記秘密情報を結合して得られるデータを含む、前記ワークフローに沿ったデータ列に対するハッシュチェーンを形成する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、ワークフローを検証可能にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2は、情報処理システム200の一例を示す説明図である。
図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4は、検証側装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5は、情報処理システム200の機能的構成例を示すブロック図である。
図6は、情報処理システム200の動作の流れを示す説明図(その1)である。
図7は、情報処理システム200の動作の流れを示す説明図(その2)である。
図8は、AND要件を含むワークフロー800に対するハッシュチェーン810を形成する一例を示す説明図である。
図9は、秘密情報と関数とを用意する一例を示す説明図(その1)である。
図10は、秘密情報と関数とを用意する一例を示す説明図(その2)である。
図11は、秘密情報と関数とを用意する一例を示す説明図(その3)である。
図12は、秘密情報と関数とを用意する一例を示す説明図(その4)である。
図13は、OR要件を含むワークフロー1300に対するハッシュチェーン1310を形成する一例を示す説明図である。
図14は、効果の一例を示す説明図である。
図15は、第1生成処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16は、第1検証処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17は、第2生成処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18は、第2検証処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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