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公開番号2025010503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-21
出願番号2024104570
出願日2024-06-28
発明の名称試験室及び制御方法
出願人バイス テヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F25B 49/02 20060101AFI20250110BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】本発明は、試験材料を収容するための試験室、特に人工気候室の試験空間の空気を調和させるための試験室及び方法に関する。
【解決手段】試験空間は、周囲の環境から密閉され、かつ断熱されるように構成され、試験室の温度制御装置の冷却装置10は、冷媒として二酸化炭素を用いる冷却回路11と、試験空間内の熱交換器12と、低圧コンプレッサー13と、高圧コンプレッサー14と、ガス冷却器15と、冷媒の流れ方向における、低圧コンプレッサーの下流の膨張弁16とを備え、試験室内に-20℃-+180℃の温度範囲内の温度を実現するために用いられ、試験室の制御装置は、試験空間の温度及び/又は相対湿度を制御するために用いられる。冷却回路の除湿バイパス20は、第2膨張弁21と第2熱交換器22とを備え、試験空間の空気を除湿するために用いられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
試験材料を収容するための、試験室、特に人工気候室の試験空間における空気を調和させる方法であって、
前記試験空間は、周囲の環境から密閉され、かつ断熱されるように構成され、
前記試験室の温度制御装置の冷却装置(10,30,34,41,46)は、
冷媒として二酸化炭素(CO

)を用いる冷却回路(11,31,35,42,47)と、前記試験空間にある熱交換器(12)と、低圧コンプレッサー(13)と、高圧コンプレッサー(14)と、ガス冷却器(15,33,43)と、前記冷媒の流れ方向における、前記低圧コンプレッサーの下流の膨張弁(16)とを備え、
前記試験空間の中に、-20℃から+180℃の温度範囲内の温度を実現するために用いられ、
前記試験室の制御装置は、前記試験空間の温度及び/又は相対湿度を制御するために用いられ、
前記冷却回路の除湿バイパス(20,36)は、
前記試験空間に、第2膨張弁(21,37)と、第2熱交換器(22,38)とを備え、
前記試験空間の中の空気を除湿するために用いられる、
方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記除湿バイパス(20,36)は、前記ガス冷却器(15,33,43)の下流かつ前記膨張弁(16)の上流において、前記冷却回路(11,31,35,42,47)の高圧側(19,49)に接続され、前記熱交換器(12)の下流かつ前記低圧コンプレッサー(13)の上流において、前記冷却回路の低圧側(17,40)に接続され、
前記冷媒は、前記第2熱交換器(22,38)が冷却されるように、前記高圧側から前記低圧側に、前記第2膨張弁(21,37)を経由して計量されて供給される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記冷却回路(11,31,35,42,47)には、少なくとも第3膨張弁(27)を持つ第2バイパス(26)が形成され、
前記第2バイパスは、前記ガス冷却器(15,33,43)の下流かつ前記膨張弁(16)の上流において、前記冷却回路の高圧側(19,49)に接続され、前記熱交換器(12)の下流かつ前記低圧コンプレッサー(13)の上流において、前記冷却回路の低圧側(17,40)に接続され、
前記冷媒を、前記低圧側に、前記第3膨張弁を経由して計量して供給することによって、前記低圧コンプレッサーの上流の前記冷却回路の前記低圧側にある前記冷媒の吸込ガスの温度及び/又は吸込ガスの圧力が制御される、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記冷却回路(11,31,35,42,47)には、少なくとも1つの他の弁(29)を有する他のバイパス(28)が形成され、
前記他のバイパスは、前記高圧コンプレッサー(14)の下流かつ前記ガス冷却器(15)の上流において、前記冷却回路の高圧側(19,49)に接続され、前記熱交換器(12)の下流かつ前記低圧コンプレッサー(13)の上流において、前記冷却回路の低圧側(17,40)に接続され、
前記冷媒を、前記低圧側に、前記他の弁を経由して計量して供給することによって、
前記低圧コンプレッサーの上流の前記冷却回路の前記低圧側にある前記冷媒の吸込ガスの温度及び/又は吸込ガスの圧力が制御される、及び/又は、
前記冷却回路の前記高圧側と前記低圧側との間の圧力の差が均一にされる、
請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記高圧コンプレッサー(14)及び/又は前記低圧コンプレッサー(13)の回転速度が制御される、
請求項1-4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記試験空間の中の前記温度が上昇させられている、又は一定に保たれている間に、前記冷却回路(11,31,35,42,47)の低圧側(17,40)における吸込ガスの圧力が減少させられ、
前記第2熱交換器(22,38)と前記試験空間との間の温度差が増加させられる、
請求項1-5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記試験空間の中の空気が除湿されるように、前記熱交換器(12)と前記試験空間との間の温度差が増加させられる、
請求項1-6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記試験空間の中の前記温度が下げられている間に、前記冷却回路(11,31,35,42,47)の低圧側(17,40)における吸込ガスの圧力が上昇されられて、
前記第2熱交換器(22,38)と前記試験空間との間の温度差が減少させられる、
請求項1-5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記冷却回路(47)は、前記ガス冷却器(43)の下流かつ前記膨張弁(16)の上流において、前記冷却回路の高圧側(49)に接続され、前記高圧コンプレッサー(14)の上流かつ前記低圧コンプレッサー(13)の下流において、前記冷却回路の中圧側(50)に接続されている中圧バイパス(48)を有し、
前記冷媒は、前記高圧側から前記中圧側に、他の膨張弁(51)を経由して計量されて供給される、
請求項1-8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記冷却回路(11)は、前記ガス冷却器(15)の下流かつ前記膨張弁(16)の上流において、前記冷却回路の高圧側(19)に接続されている内部熱交換器(23)を有し、
前記内部熱交換器は、前記冷却回路の中圧バイパス(24)に結合され、
前記中圧バイパスは、前記内部熱交換器又は前記ガス冷却器の下流かつ前記膨張弁の上流において、前記高圧側に接続され、前記高圧コンプレッサー(14)の上流かつ前記低圧コンプレッサー(13)の下流において、前記冷却回路の中圧側(18)に接続され、
前記冷媒は、他の膨張弁(25)によって、前記高圧側から、前記内部熱交換器を経由して、前記中圧側に計量されて供給される、
請求項1-8のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を調和させるための試験室、特に人工気候室と、試験材料を収容するための試験室、特に人工気候室の試験空間における空気を調和させる方法とに関し、試験空間は、周囲の環境から密閉され、かつ断熱されるように構成されており、試験室の温度制御装置の冷却装置は、冷媒として二酸化炭素を用いる冷却回路と、試験空間内の熱交換器と、低圧コンプレッサーと、高圧コンプレッサーと、ガス冷却器と、冷媒の流れ方向における、低圧コンプレッサーの下流の膨張弁とを備え、試験室内に-20℃から+180℃の温度範囲内の温度を実現するために用いられ、試験室の制御装置は、試験空間の温度及び/又は相対湿度を制御するために用いられる。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
この種の試験室は、通常は、対象物、特にデバイスの物理的及び/又は科学的特性を試験するために使用される。例えば、-70℃から+180℃の範囲内に温度が設定され得る、温度試験キャビネット又は気候試験キャビネットが知られている。気候試験キャビネットの場合には、所望の気候条件が追加的に設定され得て、デバイス又は試験材料は、その後、規定された期間にわたって所望の気候条件に曝される。試験材料を収容している試験空間の温度は、通常は、試験空間内の空気循環ダクトを用いて制御される。空気循環ダクトは試験空間内に空気処理空間を形成し、空気循環ダクト又は試験空間を流れる空気を加熱又は冷却するための熱交換器が、空気処理空間に配置される。ファン又は換気装置が、試験空間内から空気を吸い出し、それを、空気循環ダクトを通して、それぞれの熱交換器に誘導する。試験材料は、このように温度制御されるか、又は規定された温度の変化に曝され得る。試験期間中に、温度は、例えば試験室の最高温度と最低温度との間で変化し得る。この種の試験室は、例えばEP 0 344 397 A2から知られている。
【0003】
冷却回路に使用される冷媒は、放出時の冷媒による環境への間接的な損害を避けるために、比較的に少ない二酸化炭素換算量を有するべきである、つまり相対的な地球温暖化係数(GWP)は、可能な限り小さくするべきである。したがって、二酸化炭素(CO

)が純物質の冷媒として使用されることも知られている。二酸化炭素は、低コストで入手可能であり、不燃性であり、GWPが1であり実質的に環境的に中立である。二酸化炭素は、-56.6℃の凝固点温度、つまり三重点を有しており、これにより、二酸化炭素のみでより低い温度を達成することは不可能である。
【0004】
さらに、ブースターシステムと呼ばれるものとして構成された冷却装置が知られている。この冷却装置の冷却回路において、高圧コンプレッサーは、常に低圧コンプレッサーの下流に直列に接続されているので、冷媒は、低圧コンプレッサーで、その後に高圧コンプレッサーで段階的に圧縮される。試験空間の温度範囲内における温度制御に対する高い要求により、負荷要件は、試験室の動作中に頻繁に変動する。したがって、コンプレッサーと膨張弁とによって実現する冷却能力は、無限に変化しなければならない。それにもかかわらず、コンプレッサーの耐用年数を延ばすために、コンプレッサーは頻繁にオンとオフとを切り替えられないことが望ましい。
【0005】
冷媒としての二酸化炭素は、非常に高い体積冷却能力を有するので、非常に小さいストローク容積の流量を持つコンプレッサーを使用するときでさえ、非常に高い冷却能力が、冷却回路によって提供される。加えて、冷媒として二酸化炭素を用いる冷却回路の圧力範囲は、超臨界動作において非常に高く(最大120bar)、このため、冷却回路を形成するために要求される構成部品は、比較的に高価である。さらに、この種の冷却回路は、複雑な構成を有しており、大きい設置スペースを必要とする。これまでは、冷媒として二酸化炭素を用いるこの種の冷却回路を使用することは、それ相応に高い冷却能力を持ち、その結果、比較的に大きい試験空間又は大きい装置の寸法を持つ、システム又は試験室にしか適していなかった。例えば25リットルしかないような、小さい試験空間の容積を持つ、比較的に小さいシステム又は試験室における経済的な使用は、いまだ不可能である。
【0006】
非常に高い冷却能力のために、気候試験が、限られた範囲でしか実行され得ないという問題もある。規定された相対湿度及び温度が、試験空間において実現されなければならない。特に、例えば、もし試験空間内の空気が試験サイクルの間に冷却されるなら、このことは、試験空間内の空気の除湿も必要とする。空気が冷却されたときに、特に、高い冷却能力に起因して、熱交換器での結露は制御が困難であり、このことは、試験空間における空気の不要な除湿につながるおそれがある。さらに、もし、例えば非常に遅い、規定された温度変化しか、試験サイクルの一部として意図されないなら、除湿力も低すぎることがある。したがって、気候試験サイクルは、この種の冷却装置を用いて、十分な正確さで、常に実行できるとは限らない。試験空間から隔てられた空気を調和させるための特徴、例えば、試験空間内での空気交換を必要とするシステムは、コストが高く、エネルギー集約的であり、かつ試験室を極めて大きくする。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明の目的は、試験室の試験空間の空気を調和させる方法と、比較的に小型で技術的に簡易な試験室の構成で実施される気候試験を可能にする試験室とを提案することである。
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する方法及び請求項17の特徴を有する試験室によって達成される。
【0009】
試験材料を収容するための、試験室、特に人工気候室の試験空間における空気を調和させる本発明に係る方法において、試験空間は、周囲の環境から密閉され、かつ断熱されるように構成され、試験室の温度制御装置の冷却回路は、冷媒として二酸化炭素を用いる冷却回路と、試験空間にある熱交換器と、低圧コンプレッサーと、高圧コンプレッサーと、ガス冷却器と、冷媒の流れ方向における、低圧コンプレッサーの下流の膨張弁とを備え、試験空間の中に、-20℃から+180℃の温度範囲内の温度を実現するために用いられ、試験室の制御装置は、試験空間の温度及び/又は相対湿度を制御するために用いられ、冷却回路の除湿バイパスは、試験空間に、第2膨張弁と、第2熱交換器とを備え、試験空間の中の空気を除湿するために用いられる。
【0010】
本発明に係る方法において、試験空間の周囲の環境との熱交換は、側壁、床壁、及び天井壁を断熱することによって大部分は避けられる。冷却回路を循環する冷媒が熱交換器を流れるように、熱交換器は、冷却回路に接続されるか、又はそれに統合される。冷却回路の熱交換器は、試験空間に、又は試験空間の空気処理空間に配置されるので、試験空間内の空気は、熱交換器によって調和させられるか、又は温度制御される。ガス冷却器も冷却回路に統合され、熱交換器によって形成される。ガス冷却器は、冷却回路における高圧コンプレッサーの下流に配置されており、圧縮された冷媒は、加圧後の高圧力下にあり、かつ実質的に気体、又は蒸気の状態、つまり湿り蒸気であり、ガス冷却器又は凝縮器において凝縮し得て、その後、実質的に凝集という液体状態になる。気体冷媒は、ガス冷却器において凝縮せず、実質的に気体の状態でガス冷却器を出ることもあり得る。当該のガス冷却器又は熱交換器は、例えば空気又は水で、冷媒を冷却するための手段を備え得る。特に、ガス冷却器は、水冷式又は空冷式のフィンが設けられたチューブ式熱交換器であり得る。この場合、ガス冷却器は、特に小型であり得る。冷媒は、ガス冷却器から膨張弁を経由して流れ、膨張弁を通ると、圧力低下による膨張によって、再び気体又は蒸気の状態になる。この過程において、冷媒は、熱交換器を流れて、それは結果として冷却される。その後、気体冷媒は、低圧コンプレッサー及び高圧コンプレッサーによって、再び吸い出されて圧縮される。
(【0011】以降は省略されています)

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