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公開番号2025007417
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108800
出願日2023-06-30
発明の名称磁気センサ、位置検出装置およびレンズモジュール
出願人TDK株式会社
代理人インフォート弁理士法人,弁理士法人イトーシン国際特許事務所
主分類G01R 33/02 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】少なくとも1つのヨークに起因して磁気センサの出力特性が変化することを抑制する。
【解決手段】磁気センサ1は、複数のヨーク31を含む軟磁性構造体30と、複数のヨーク31の短手方向において複数のヨーク31に隣接し、複数のヨーク31から発生される磁界を検出するように構成されたMR素子20とを備えている。軟磁性構造体30は、更に、複数のヨーク31の長手方向において複数のヨーク31と並ぶように配置され且つ複数のヨーク31に対して短手方向および長手方向の各々と直交する直交方向にずれるように配置された複数の第1の付加的磁性体32Aおよび複数の第2の付加的磁性体32Bを含んでいる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
一方向に長い形状を有する少なくとも１つのヨークを含む軟磁性構造体と、
前記少なくとも１つのヨークの短手方向において前記少なくとも１つのヨークに隣接し、前記少なくとも１つのヨークから発生される磁界を検出するように構成された磁気検出素子とを備えた磁気センサであって、
前記軟磁性構造体は、更に、前記少なくとも１つのヨークの長手方向において前記少なくとも１つのヨークと並ぶように配置され且つ前記少なくとも１つのヨークに対して前記長手方向と直交する直交方向にずれるように配置された少なくとも１つの付加的磁性体を含むことを特徴とする磁気センサ。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記少なくとも１つの付加的磁性体は、前記少なくとも１つのヨークに対して前記直交方向に平行な一方向である第１の方向にずれるように配置された第１の付加的磁性体と、前記第１の方向とは反対の第２の方向にずれるように配置された第２の付加的磁性体とを含むことを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
【請求項３】
前記少なくとも１つの付加的磁性体は、前記少なくとも１つのヨークに接続されていることを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
【請求項４】
前記少なくとも１つの付加的磁性体は、前記少なくとも１つのヨークに対して間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
【請求項５】
前記軟磁性構造体は、更に、前記少なくとも１つのヨークに対して前記直交方向にずれるように配置されたシールドを含み、
前記少なくとも１つの付加的磁性体は、前記シールドに接続されていることを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
【請求項６】
前記少なくとも１つのヨークは、複数のヨークを含み、
前記少なくとも１つの付加的磁性体は、複数の付加的磁性体を含むことを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
【請求項７】
前記複数のヨークは、前記短手方向において互いに隣接するように配置された第１のヨークおよび第２のヨークを含み、
前記複数の付加的磁性体は、
前記長手方向において前記第１のヨークに並び且つ前記第１のヨークに対して前記直交方向に平行な一方向である第１の方向にずれるように配置された第１の付加的磁性体と、
前記第１の付加的磁性体との間に前記第１のヨークの少なくとも一部を挟むように配置され且つ前記第１のヨークに対して前記第１の方向とは反対の第２の方向にずれるように配置された第２の付加的磁性体と、
前記長手方向において前記第２のヨークに並び且つ前記第２のヨークに対して前記第１の方向にずれるように配置された第３の付加的磁性体と、
前記第３の付加的磁性体との間に前記第２のヨークの少なくとも一部を挟むように配置され且つ前記第２のヨークに対して前記第２の方向にずれるように配置された第４の付加的磁性体とを含み、
前記第１の付加的磁性体と前記第４の付加的磁性体は、前記短手方向において隣接し、
前記第２の付加的磁性体と前記第３の付加的磁性体は、前記短手方向において隣接することを特徴とする請求項６記載の磁気センサ。
【請求項８】
Ｎを２以上の整数としたときに、前記複数のヨークの数はＮであり、前記複数の付加的磁性体の数は２Ｎ以下であることを特徴とする請求項６記載の磁気センサ。
【請求項９】
前記軟磁性構造体は、更に、前記少なくとも１つのヨークに対して前記直交方向にずれるように配置されたシールドを含み、
前記複数の付加的磁性体は、前記シールドに接続された第１の付加的磁性体と、前記シールドに接続されていない第２の付加的磁性体とを含むことを特徴とする請求項６記載の磁気センサ。
【請求項１０】
前記少なくとも１つのヨークは、前記長手方向に隣接する２つのヨークを含むことを特徴とする請求項１記載の磁気センサ。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、少なくとも１つのヨークと磁気検出素子とを含み、所定の方向の磁界を検出するように構成された磁気センサ、ならびに、それぞれこの磁気センサを備えた位置検出装置およびレンズモジュールに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、種々の用途で、磁気センサが利用されている。磁気センサとしては、基板上に設けられたスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子を用いたものが知られている。スピンバルブ型の磁気抵抗効果素子は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、印加磁界の方向に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層と、磁化固定層と自由層の間に配置されたギャップ層とを有している。基板上に設けられたスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子は、基板の面に平行な方向の磁界に対して感度を有するように構成される場合が多い。
【０００３】
一方、磁気センサを含むシステムでは、基板上に設けられた磁気抵抗効果素子によって、基板の面に垂直な方向の磁界を検出したい場合がある。これを実現する磁気センサとしては、軟磁性体よりなるヨークを備えた磁気センサが知られている。ヨークは、基板の面に垂直な方向の磁界を、基板の面に平行な方向の磁界に変換して、磁気抵抗効果素子に与える。このような磁気センサは、例えば特許文献１に記載されている。
【０００４】
特許文献１には、磁界変換部と複数の磁気抵抗効果素子と配線部とを備えた磁気センサが開示されている。磁界変換部は、複数のヨークを含んでいる。複数のヨークの各々は、一方向に長い形状を有し、基板の面に垂直な方向の入力磁界を受けて、基板の面に平行な方向の出力磁界を発生する。複数の磁気抵抗効果素子は、複数のヨークの各々の両側に複数個ずつ配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２２－１２３３２１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
複数のヨークの各々には、入力磁界の他に、基板の面に平行な方向の他の磁界が印加される場合がある。この場合、複数のヨークの各々は、他の磁界の方向に応じて、所定の方向に磁化される。他の磁界の方向が変化すると、複数のヨークの各々の磁化の方向が変化し、その結果、複数の磁気抵抗効果素子の各々の自由層の磁化の方向が変化する。これにより、線形性やヒステリシス等のように、磁界を連続的に変化させたときの磁気センサの出力から得られる特性が変化するという問題があった。
【０００７】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、少なくとも１つのヨークに起因して磁気センサの出力特性が変化することを抑制できる磁気センサ、ならびに、それぞれこの磁気センサを備えた位置検出装置およびレンズモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の磁気センサは、一方向に長い形状を有する少なくとも１つのヨークを含む軟磁性構造体と、少なくとも１つのヨークの短手方向において少なくとも１つのヨークに隣接し、少なくとも１つのヨークから発生される磁界を検出するように構成された磁気検出素子とを備えている。軟磁性構造体は、更に、少なくとも１つのヨークの長手方向において少なくとも１つのヨークと並ぶように配置され且つ少なくとも１つのヨークに対して長手方向と直交する直交方向にずれるように配置された少なくとも１つの付加的磁性体を含んでいる。
【０００９】
本発明の位置検出装置は、本発明の磁気センサと、直交方向に平行な一方向の磁化を有し、少なくとも１つのヨークに印加される磁界を発生するように構成された磁界発生器とを備えている。磁気センサと磁界発生器は、直交方向に相対的な位置が変化し、相対的な位置の変化に伴って磁界の強度が変化するように構成されている。
【００１０】
本発明のレンズモジュールは、位置が変化するように構成されたレンズと、本発明の磁気センサと、直交方向に平行な一方向の磁化を有し、少なくとも１つのヨークに印加される磁界を発生するように構成された磁界発生器とを備えている。磁気センサと磁界発生器は、レンズの位置の変化に伴って磁界の強度が変化するように構成されている。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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