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公開番号2025006212
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106872
出願日2023-06-29
発明の名称水電解装置の制御方法、ならびに、水電解システム、および、給湯システム
出願人株式会社ノーリツ
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C25B 1/13 20060101AFI20250109BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】水電解装置によって生成される機能水の濃度を安定化する。
【解決手段】水電解装置50は、対向配置される板状の陰極52および陽極53と高分子電解膜55との間の領域61,62を電極と平行に通流する湯水を、陰極52および陽極53の間に印加される電圧Vzによって生じる通電電流Izによって電気分解することで機能水を生成する。通電電流Izは、流入口51に導入される湯水の検出温度に応じて、検出温度が高いほど大きい電流値に制御される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
対向して配置される板状の陽極および陰極と、前記陽極および前記陰極の間に配設される電解質膜とを有するとともに、前記陽極および前記陰極と前記電解質膜との間に前記陽極および前記陰極と平行に形成される流路での湯水の電気分解によって機能水を生成するように構成された水電解装置の制御方法であって、
前記流路に導入される前記湯水の温度を検出するステップと、
検出するステップでの検出温度に応じて、前記水電解装置の通電時における前記陽極および前記陰極の間の通電電流を制御するステップとを備え、
前記通電電流は、前記検出温度が高いほど大きい電流値に制御される、水電解装置の制御方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記制御するステップは、
前記検出温度に基づいて、前記通電電流が大きい電流値になるように電流基準値を設定するステップと、
前記通電電流を前記電流基準値に制御するために前記陽極および前記陰極の間の印加電圧を設定するステップとを含む、請求項1記載の水電解装置の制御方法。
【請求項3】
前記制御するステップは、
前記印加電圧の設定値を上限電圧と比較して、前記設定値が前記上限電圧よりも高いときに前記上限電圧を前記陽極および前記陰極の間に印加するステップをさらに含む、請求項2記載の水電解装置の制御方法。
【請求項4】
前記上限電圧は、前記検出温度が高いほど大きい電圧値に設定される、請求項3記載の水電解装置の制御方法。
【請求項5】
対向して配置される板状の陽極および陰極と、前記陽極および前記陰極の間に配設される電解質膜とを有するとともに、前記陽極および前記陰極と前記電解質膜との間に前記陽極および前記陰極と平行に形成される流路での湯水の電気分解によって機能水を生成するように構成された水電解装置と、
前記水電解装置の通電時における前記陽極および前記陰極の間の通電電流を制御するための制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記流路に導入される湯水の検出温度に基づいて、前記検出温度が高いほど前記通電電流が大きい電流値になるように前記通電電流を制御する、水電解システム。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記陽極および前記陰極の間に可変の出力電圧を印加するように構成された直流電源と、
前記直流電源の前記出力電圧を制御するコントローラとを含み、
前記コントローラは、前記流路に導入される前記湯水の検出温度に基づいて、前記検出温度が高いほど大きい電流値となるように電流基準値を設定するとともに、前記通電電流を設定された前記電流基準値に制御するために前記出力電圧を設定する、請求項5記載の水電解システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記出力電圧の設定値を上限電圧と比較して、前記設定値が前記上限電圧よりも高いときに前記出力電圧を前記上限電圧に設定する、請求項6記載の水電解システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記検出温度に応じて前記上限電圧を可変に設定し、
前記上限電圧は、前記検出温度が高いほど大きい電圧値に設定される、請求項7記載の水電解システム。
【請求項9】
入水を加熱して出湯経路へ出力する加熱部および前記加熱部による加熱のオンオフを制御する制御部を有する給湯回路と、
請求項5~8のいずれか1項に記載の水電解システムと、
前記出湯経路と前記水電解装置の前記流路の流入口との間に接続された開閉弁とを備え、
前記給湯回路は、
前記制御部は、前記水電解システムによって前記機能水を生成する運転時において、前記開閉弁を開放するとともに、加熱を停止するように前記加熱部を制御し、
前記水電解システムにおいて、前記制御装置は、前記出湯経路から前記水電解装置へ導入される前記湯水の検出温度に基づいて前記通電電流を制御する、給湯システム。
【請求項10】
前記給湯回路は、
前記出湯経路に設けられる第1水温センサと、
前記加熱部の入力側に設けられた第2水温センサとをさらに有し、
前記水電解システムにおいて、前記制御装置は、前記第1水温センサおよび前記第2水温センサの検出温度のうちの最低温度に従って、前記通電電流の制御に用いられる前記検出温度を決定する、請求項9記載の給湯システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解装置の制御方法、ならびに、水電解システム、および、給湯システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水の電気分解によって除菌効果を有するオゾン水等の機能水を発生して、洗浄等に利用することが行われている。例えば、特許第7010529号公報(特許文献1)には、小型の装置ながら大容量の機能水を生成することが可能な水電解装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7010529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水電解装置は流入した湯水を電気分解して、電解水としてオゾン水等の機能水を得るように構成される。このため、電気分解の条件パラメータが不適切であると、オゾン水中のオゾン濃度に代表される、機能水中の除菌効果を有する物質の濃度(以下、単に、機能水の濃度とも称する)を安定化できないことが懸念される。
【0005】
これにより、機能水の濃度が目標値よりも低下すると想定する除菌効果が得られないことが懸念される。反対に、機能水の濃度が目標値よりも上昇すると、機能水を配管洗浄に利用するケース等において、機能水の供給先となる部材の腐食リスクが高まることが懸念される。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、水電解装置によって生成される機能水の濃度を安定化することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある局面では、水電解装置の制御方法が提供される。水電解装置は、対向して配置される板状の陽極および陰極と、陽極および陰極の間に配設される電解質膜とを有するとともに陽極および陰極と電解質膜との間に陽極および陰極と平行に形成される流路での湯水の電気分解によって機能水を生成するように構成される。制御方法は、流路に導入される湯水の温度を検出するステップと、検出するステップでの検出温度に応じて、水電解装置の通電時における陽極および陰極の間の通電電流を制御するステップとを備える。通電電流は、検出温度が高いほど大きい電流値に制御される。
【0008】
本発明の他のある局面では、水電解システムが提供される。水電解システムは、水電解装置と制御装置とを備える。水電解装置は、対向して配置される板状の陽極および陰極と、陽極および陰極の間に配設される電解質膜とを有するとともに、陽極および陰極と電解質膜との間に陽極および陰極と平行に形成される流路での湯水の電気分解によって機能水を生成するように構成される。制御装置は、水電解装置の通電時における陽極および陰極の間の通電電流を制御するように構成される。制御装置は、流路に導入される湯水の検出温度に基づいて、検出温度が高いほど通電電流が大きい電流値になるように通電電流を制御する。
【0009】
本発明の更に他のある局面では、給湯システムが提供される。給湯システムは、給湯回路と、上記水電解システムと、開閉弁とを備える。給湯回路は、入水を加熱して出湯経路へ出力する加熱部と、加熱部による加熱のオンオフを制御する制御部とを有する。開閉弁は、出湯経路と水電解装置の流路の流入口との間に接続される。給湯回路は、出湯経路に設けられる第1水温センサと、加熱部の入力側に設けられた第2水温センサとをさらに有する。給湯回路の制御部は、水電解システムによって機能水を生成する運転時において、開閉弁を開放するとともに、加熱を停止するように加熱部を制御する。水電解システムにおいて、制御装置は、出湯経路から水電解装置へ導入される湯水の検出温度に基づいて通電電流を制御する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本発明の目的は、電気分解される湯水の温度に応じて電気分解に用いられる電流を制御することで、水電解装置によって生成される機能水の濃度を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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