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公開番号2025003186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103717
出願日2023-06-23
発明の名称学習方法、学習装置、診断装置及び診断システム
出願人川崎重工業株式会社,国立大学法人埼玉大学
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類G05B 23/02 20060101AFI20241226BHJP(制御;調整)
要約【課題】監視対象の状態の経時的な変化による検出精度の低下を低減する。
【解決手段】学習方法は、操業中のプラントでイベントが発生したときに前記プラントで発生する第1音データを取得することと、前記イベントの前のタイミング及び後のタイミングの一方又は両方での平常状態の前記プラントで発生する第2音データを取得することと、前記イベントに関する第1情報を取得することと、前記平常状態に関する第2情報を取得することと、前記第1データと前記第1情報とを用いた第1機械学習と、前記第2データと前記第2情報とを用いた第2機械学習とを前記学習モデルにさせることとを含む。前記学習モデルは、音のデータに関する情報を入力データとし、前記入力データに対応する前記イベント又は前記平常状態に関する情報を出力データとする。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
操業中のプラントでイベントが発生したときに前記プラントで発生する音のデータである第1データを取得することと、
前記イベントの前のタイミング及び後のタイミングの一方又は両方での平常状態で操業する前記プラントで発生する音のデータである第2データを取得することと、
前記イベントに関する第1情報を取得することと、
前記平常状態に関する第2情報を取得することと、
前記第1データと前記第1情報とを用いて学習モデルに第1機械学習をさせることと、
前記第2データと前記第2情報とを用いて前記学習モデルに第2機械学習をさせることとを含み、
前記学習モデルは、音のデータに関する情報を入力データとし、前記入力データに対応する前記イベント又は前記平常状態に関する情報を出力データとする
学習方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
期間をあけて繰り返し前記プラントで発生する複数のイベントに関する、複数の前記第1データを取得することと、
前記複数のイベントの前のタイミング及び後のタイミングの一方又は両方での複数の平常状態に関する、複数の前記第2データを取得することと、
前記複数のイベントに関する前記第1情報を取得することと、
前記複数の平常状態に関する前記第2情報を取得することと、
前記複数のイベントそれぞれについて、前記第1機械学習と、前記第2機械学習とを、前記学習モデルにさせることとをさらに含む
請求項1に記載の学習方法。
【請求項3】
人為的作用により音が発生する前記イベントを発生させることをさらに含む
請求項1に記載の学習方法。
【請求項4】
音信号の強度及び発生時間を含む前記第1データを変換して、複数の周波数帯域毎に音信号を強度及び発生時間で表す第1変換データを生成することと、
音信号の強度及び発生時間を含む前記第2データを変換して、複数の周波数帯域毎に音信号を強度及び発生時間で表す第2変換データを生成することと、
前記第1機械学習において、前記第1データ及び前記第1変換データの一方又は両方を用いることと、
前記第2機械学習において、前記第2データ及び前記第2変換データの一方又は両方を用いることとをさらに含む
請求項1から3のいずれか一項に記載の学習方法。
【請求項5】
前記第1データを処理して得られる音の時間波形に関する特徴量と、前記第1変換データを処理して得られる音の周波数特性に関する特徴量とを含む、音の特徴量である第1特徴量を生成することと、
前記第2データを処理して得られる音の時間波形に関する特徴量と、前記第2変換データを処理して得られる音の周波数特性に関する特徴量とを含む、音の特徴量である第2特徴量を生成することと、
前記第1機械学習において、前記第1特徴量を用いることと、
前記第2機械学習において、前記第2特徴量を用いることとをさらに含み、
前記学習モデルは、音の特徴量を入力データとする
請求項4に記載の学習方法。
【請求項6】
前記第1情報として、前記イベントが分類される第1グループの情報を取得することと、
前記第2情報として、前記平常状態が分類される第2グループの情報を取得することと、
前記第1機械学習において、前記第1情報に含まれる前記第1グループの情報を用いることと、
前記第2機械学習において、前記第2情報に含まれる前記第2グループの情報を用いることとをさらに含み、
前記学習モデルは、前記入力データに対応するグループの情報を出力データとする
請求項1に記載の学習方法。
【請求項7】
前記プラントに配置される音検出器によって検出される音信号又は音データを、前記第1データ及び前記第2データに用いることをさらに含む
請求項1に記載の学習方法。
【請求項8】
過去に前記プラントで発生した音データを蓄積した記憶装置から、前記第1データ及び前記第2データを取得することをさらに含む
請求項1に記載の学習方法。
【請求項9】
請求項1に記載の学習方法により機械学習される前記学習モデルを含む処理回路を含む
学習装置。
【請求項10】
請求項1に記載の学習方法により機械学習される前記学習モデルを含む処理回路を含み、
前記処理回路は、前記学習モデルを用いて前記プラントの状態の診断を実行し、
前記処理回路は、前記プラントに配置される音検出器によって検出される音信号又は音データの情報を、前記学習モデルに入力し、前記学習モデルの出力データに基づき、前記プラントの状態を診断し、診断結果を出力する
診断装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、学習方法、学習装置、診断装置及び診断システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、発電プラントの異常監視装置を開示する。異常監視装置は、音響センサにより検出された監視対象の音響の測定値を分析処理して安定化させ、安定化後の測定結果から、予め測定された正常音の分析結果を減じることで、監視対象の異常音を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-166483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の異常監視装置は、監視対象の状態の経時的な変化により正常音が変化すると、異常の検出精度を低下させる可能性がある。本開示は、監視対象の状態の経時的な変化による検出精度の低下を低減する学習方法、学習装置、診断装置及び診断システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る学習方法は、操業中のプラントでイベントが発生したときに前記プラントで発生する音のデータである第1データを取得することと、前記イベントの前のタイミング及び後のタイミングの一方又は両方での平常状態で操業する前記プラントで発生する音のデータである第2データを取得することと、前記イベントに関する第1情報を取得することと、前記平常状態に関する第2情報を取得することと、前記第1データと前記第1情報とを用いて学習モデルに第1機械学習をさせることと、前記第2データと前記第2情報とを用いて前記学習モデルに第2機械学習をさせることとを含み、前記学習モデルは、音のデータに関する情報を入力データとし、前記入力データに対応する前記イベント又は前記平常状態に関する情報を出力データとする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、例示的な実施の形態に係る診断システムの構成の一例を示す図である。
図2は、音の強度及び音の発生時間で音信号を表す第1音データの一例を示す図である。
図3は、診断装置による処理後の第3音データの一例を示す図である。
図4は、実施の形態に係る診断装置の学習モードでの動作の一例を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態に係る診断装置の学習モードでの動作の一例を示すフローチャートである。
図6は、実施の形態に係る診断装置の学習モードでの動作の一例を示すフローチャートである。
図7は、プラントが非平常状態である場合の音のデータの状態の一例を示す図である。
図8は、人為的作用により音が付与される場合の音のデータの状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下において、本開示の例示的な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。添付の図面における各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。各図において、実質的に同一の構成要素に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。本明細書及び請求項では、「装置」とは、1つの装置を意味し得るだけでなく、複数の装置を含むシステムも意味し得る。「装置」は、「設備」も含み得る。
【0008】
[診断システムの構成]
図1を参照しつつ、例示的な実施の形態に係る診断システム100の構成を説明する。図1は、例示的な実施の形態に係る診断システム100の構成の一例を示す図である。診断システム100は、プラント1の操業中、プラント1を構成する設備及び機械が発する音を監視することで、プラント1の異常の有無を診断する。診断システム100は、音検出器110と、診断装置120と、入力装置130と、出力装置140とを構成要素として含む。診断システム100は、上述した構成要素の全てを含む必要はない。診断システム100は、プラント1を含んでもよい。プラント1は、監視対象の一例であり、診断装置120は、学習装置の一例である。
【0009】
プラント1は、操業中に音を発生するものであればよい。プラント1の例は、産業プラント、化学プラント及び環境プラントを含み得る。産業プラントの例は、食品工場、製薬工場、製鉄工場、セメント工場及び発電所等を含み得る。化学プラントの例は、化学工場、石油化学工場、石油精錬工場及びガス精錬工場等を含み得る。環境プラントの例は、廃棄物処理場及び下水処理場等を含み得る。
【0010】
プラント1が廃棄物処理場であると例示して、本実施の形態を説明する。プラント1は、発電装置11と、焼却炉12と、ボイラー13と、これらを内部に含む建屋14とを含む。焼却炉12は、バイオマスを含む燃料又は廃棄物を受け入れて燃焼する。焼却炉12で発生する燃焼ガスである排ガスは、ボイラー13に送られる。ボイラー13では、ボイラー13内を流れる水が排ガスの熱により蒸発させられる。蒸気は、発電装置11に送られ、発電装置11内のタービン11aを回転する。これにより、発電装置11は電力を生成する。プラント1は、燃料又は廃棄物を貯留する貯留槽、及び、貯留槽内の燃料又は廃棄物を焼却炉12に移送するクレーン等の移送装置をさらに含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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