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公開番号
2024179907
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023099236
出願日
2023-06-16
発明の名称
逆入力遮断クラッチ
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F16D
43/02 20060101AFI20241219BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】簡易な構成で、逆入力遮断状態の解除及び逆入力遮断状態への変位を円滑に行える逆遮断クラッチを提供する。
【解決手段】入力部材へのトルクの入力により、その回転運動を直線運動に変換し、その直線運動を、係合部材を静止部材から離間させる方向に移動させる運動に変換する離間移動機構と、係合部材が静止部材から離間している状態で入力部材に入力されたトルクを出力部材に伝達する伝達機構と、出力部材へのトルクの逆入力により、その回転運動を係合部材を静止部材に接近する方向に移動させる運動に変換する接近移動機構とを備える。入力部材にトルクが入力された状態で、伝達機構を介して出力部材に入力部材からのトルクが伝達され、出力部材にトルクが逆入力された状態で、接近移動機構を介して、係合部材が静止部材に押し付けられて、出力部材からのトルクの入力部材への伝達が遮断される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トルクが入力される入力部材と、トルクが出力される出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との間に介在されるトルク遮断・伝達手段とを備え、前記トルク遮断・伝達手段が径方向の往復動が可能な係合部材と、この係合部材の外側に配設される静止部材とを有する逆入力遮断クラッチであって、
入力部材へのトルクの入力により、その回転運動を直線運動に変換し、その直線運動を、前記係合部材を前記静止部材から離間させる方向に移動させる運動に変換する離間移動機構と、
前記係合部材が前記静止部材から離間している状態で前記入力部材に入力されたトルクを出力部材に伝達する伝達機構と、
出力部材へのトルクの逆入力により、その回転運動を前記係合部材を前記静止部材に接近する方向に移動させる運動に変換する接近移動機構とを備え、
前記入力部材にトルクが入力された状態で、前記伝達機構を介して前記出力部材に入力部材からのトルクが伝達され、前記出力部材にトルクが逆入力された状態で、前記出力部材が所定角度だけ回動して、接近移動機構を介して、前記係合部材が前記静止部材に押し付けられて、出力部材からのトルクの前記入力部材への伝達が遮断されることを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記離間移動機構は、前記係合部材の径方向の往復動方向に対して所定角度で傾斜する直線凸部と、この直線凸部が嵌合して直線凸部の前記傾斜方向に沿ったスライドを許容する直線凹部とを有し、前記直線凹部を前記係合部材に設けるとともに、前記直線凸部を前記係合部材とは別部材である案内部材に設け、入力部材へのトルクが入力された状態で、前記直線凸部が直線凹部に嵌合してスライドする直線運動をなすことを特徴とする請求項1に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項3】
前記離間移動機構は、前記係合部材の径方向の往復動方向に対して所定角度で傾斜する直線凸部と、直線凸部が係合して前記傾斜方向に沿ったスライドが許容される直線係合部とを有し、前記直線凸部を前記係合部材に設け、前記直線係合部を前記係合部材とは別部材である案内部材に設け、入力部材へのトルクが入力された状態で、前記直線凸部が直線係合部に係合してスライドする直線運動をなすことを特徴とする請求項1に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項4】
前記離間移動機構の直線凸部の傾斜角度を80°~30°としたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項5】
前記伝達機構は、前記係合部材が回転自在となって、前記係合部材と前記案内部材とを介して前記入力部材と前記出力部材とが一体化することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項6】
外径面が半円弧形状の半円盤体にて構成された一対の係合部材を、半円盤体の弦を構成する内径側の端面が相対向するように配置し、一対の係合部材が出力部材へのトルクの逆入力によって離間し、各係合部材の外径面が前記静止部材の円弧形状とされた内径面に圧接することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項7】
外径面の頂部が切り欠かれてその側面である二つの脚が円弧面とされた台形状の一対の係合部材を、底辺を構成する内径側の端面が相対向するように配置し、一対の係合部材が出力部材へのトルクの逆入力によって離間し、各係合部材の前記円弧面が静止部材の円弧形状とされた内径面に圧接することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項8】
一対の係合部材を備えるとともに、相対的に離間する方向に押圧する弾性部材を備え、かつ弾性部材は、前記入力部材からトルクが入力されると弾性部材の弾性力に抗して一対の係合部材が接近し、入力部材と出力部材との間のトルク遮断を解除することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項9】
入力部材は入力側伝達部を有するとともに、出力部材は前記入力部材の入力側伝達部に係合する出力側伝達部を有し、前記入力部材にトルクが入力された状態で、前記入力側伝達部が、前記離間移動機構を介して前記係合部材を内径側へ移動させる移動力を発生させるとともに、前記出力部材にトルクが逆入力された状態で、前記出力側伝達部が、前記係合部材を外径側へ移動させる移動力を発生させることを特徴とする請求項1から請求項3にいずれか1項に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項10】
前記入力側伝達部の端面は、前記係合部材の出力部材側の端面に達することを特徴とする請求項9に記載の逆入力遮断クラッチ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆入力遮断クラッチに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
逆入力遮断クラッチは、図35に示すように、入力トルクが加えられたときは入力部材1の回転を出力部材2に伝達し、逆入力トルクに対しては入力部材1が回転しないようにするクラッチである。このような逆入力遮断クラッチは、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1に記載の逆入力遮断クラッチは、出力部材2にトルクが逆入力されると、出力部材2が1対の係合部材3、3を径方向外方に移動させることで係合部材3、3の押圧面3a、3aをハウジング5の被押圧面(円筒面からなる内径面)5aに押し付けてトルクが遮断される。また、入力部材1にトルクが入力されると、リンク部材6が1対の係合部材3、3を径方向内方に向けて移動させることで係合部材3、3の押圧面3a、3aをハウジング5の被押圧面5aから遠ざける(離間させる)。入力部材1に入力されたトルクが係合部材3、3を介して出力部材2に伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2021/054479
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の逆入力遮断クラッチは、入力部材1にトルクが入力された際にリンク部材6から係合部材3、3に作用する荷重の方向が、係合部材3、3が移動すべき方向に対して傾斜している。このため、係合部材3、3を上下方向のみに規制する必要がある。そこで、特許文献1の逆入力遮断クラッチでは、この規制のため、出力部材2と係合部材3、3の当接面間に案内面部7を設けている。
【0006】
しかしながら、この案内面部7の範囲が小さいため、案内面部7が繰り返して摺動することによって、案内面部7が摩耗することになる。このように摩耗が生じれば、出力部材2と係合部材3、3の間にいわゆる「ガタ」が発生することになる。このような「ガタ」が発生すれば、係合部材3、3の押圧面3a、3aをハウジング5の被押圧面5aから離反(離間)できなくなるおそれがあり、これにより、逆入力遮断状態の解除を円滑に行うことができなくなる。
【0007】
また、特許文献1に記載の逆入力遮断クラッチでは、リンク部材等の部品を必要とするとともに、入力部材を構成する部品も多く、装置全体として部品点数が多く、組み立て性が劣ることになり、生産コスト高となっていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、簡易な構成で、逆入力遮断状態の解除及び逆入力遮断状態への変位を円滑に行える逆入力遮断クラッチを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の逆入力遮断クラッチは、トルクが入力される入力部材と、トルクが出力される出力部材と、前記入力部材と前記出力部材との間に介在されるトルク遮断・伝達手段とを備え、前記トルク遮断・伝達手段が径方向の往復動が可能な係合部材と、この係合部材の外側に配設される静止部材とを有する逆入力遮断クラッチであって、入力部材へのトルクの入力により、その回転運動を直線運動に変換し、その直線運動を、前記係合部材を前記静止部材から離間させる方向に移動させる運動に変換する離間移動機構と、前記係合部材が前記静止部材から離間している状態で前記入力部材に入力されたトルクを出力部材に伝達する伝達機構と、出力部材へのトルクの逆入力により、その回転運動を前記係合部材を前記静止部材に接近する方向に移動させる運動に変換する接近移動機構とを備え、前記入力部材にトルクが入力された状態で、前記伝達機構を介して前記出力部材に入力部材からのトルクが伝達され、前記出力部材にトルクが逆入力された状態で、前記出力部材が所定角度だけ回動して、接近移動機構を介して、前記係合部材が前記静止部材に押し付けられて、出力部材からのトルクの前記入力部材への伝達が遮断されるものである。
【0010】
本発明の逆入力遮断クラッチによれば、入力部材にトルクが入力された状態で、出力部材に入力部材からのトルクが伝達され、出力部材にトルクが逆入力された状態で、出力部材からのトルクの前記入力部材への伝達が遮断されるものである。この場合、入力部材にトルクが入力された状態で、直線運動が発生して、前記係合部材を前記静止部材から離間させる方向に移動させるものであり、繰り返しの動作であっても、摩耗する部位を少なくできて、この離間動作が安定する。また、出力部材へのトルクの逆入力により、所定角度の回動にて前記係合部材を前記静止部材に接近する方向に移動させるものであり、出力部材からのトルクの入力部材への伝達は安定して遮断することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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