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公開番号2025039245
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-21
出願番号2023146192
出願日2023-09-08
発明の名称通電ユニットおよび電食防止軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16C 41/00 20060101AFI20250313BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】電食防止効果を長期間に亘って維持することが可能な通電ユニットおよび電食防止軸受装置を提供する。
【解決手段】通電ユニット1を、ハウジング6に嵌め込まれる導電性を有する環状のケース本体部2と、ケース本体部2から径方向内向きに突出してモータ軸5に摺接する、導電性を有する通電部材3と、通電部材3をモータ軸5に向かって付勢する弾性部材4と、を有する構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ハウジング(6)に嵌め込まれる導電性を有する環状のケース本体部(2)と、
前記ケース本体部(2)から径方向内向きに突出してモータ軸(5)に摺接する、導電性を有する通電部材(3)と、
前記通電部材(3)を前記モータ軸(5)に向かって付勢する弾性部材(4)と、
を有する通電ユニット。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記ケース本体部(2)が、環状の外環部(8)と、前記外環部(8)に嵌合するリテナ(9)と、を有し、前記リテナ(9)に、複数の前記通電部材(3)を周方向に等間隔で配置する複数の折り曲げ部(10)が形成されている請求項1に記載の通電ユニット。
【請求項3】
前記弾性部材(4)が、前記複数の通電部材(3)に跨って設けられるばね部材である請求項2に記載の通電ユニット。
【請求項4】
前記通電部材(3)が、金属、カーボン、または、導電性を付与した樹脂、ゴム、セラミックス、もしくは、これらの複合材で構成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の通電ユニット。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の通電ユニット(1)と、外輪の端面が前記通電ユニット(1)に当接するように配置されたモータを支持する軸受(7)と、を有する電食防止軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、モータ軸などの回転軸を支持する軸受に併設される通電ユニット、および、この通電ユニットを採用した電食防止軸受装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
モータ軸などの回転軸を支持する軸受として、転がり軸受、特に玉軸受が一般的に用いられている。近年、モータを効率的に運転するため、インバータ制御が一般的に採用されている。特に車載用モータの場合は、車両への搭載性の点から小型化が図られており、その小型化されたモータをより効率的に使用するため、より細かな制御が行われている。
【0003】
このモータ軸には、軸電流や軸電圧が生じることが分かっている。この電流が軸受内部を通過すると、金属からなる軌道輪や転動体に電食が生じることがある。そこで、例えば下記特許文献1においては、モータ12のシャフト16にフィラメント30(接地ブラシ)を接触させ、フィラメント30を介してシャフト16に生じた電荷をハウジングに逃がし、電流が軸受内部を通過しないようにしている(特許文献1のFig.2などを参照)。また、下記特許文献2においては、軸68に放出体8(領域10)を接触させ、放出体8を介して軸68に生じた電荷をハウジング69に逃がし、電流が軸受内部を通過しないようにしている(特許文献2のFig.24などを参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第8199453号明細書
特許第7033538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2に示す構成は、モータ軸(シャフト16、軸68)に摺接部材(フィラメント30、放出体8)を摺接させて電荷を逃がすようにしているため、経時的な摺接部材の摩耗や変形などによって通電性能が低下し、電食防止効果が不十分となるおそれがある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、電食防止効果を長期間に亘って維持することが可能な通電ユニットおよび電食防止軸受装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、
ハウジングに嵌め込まれる導電性を有する環状のケース本体部と、
前記ケース本体部から径方向内向きに突出してモータ軸に摺接する、導電性を有する通電部材と、
前記通電部材を前記モータ軸に向かって付勢する弾性部材と、
を有する通電ユニットを構成した。
【0008】
このようにすると、モータ軸からハウジングに電流を通すバイパス経路が新たに形成され、モータ軸とハウジングとの間に設けられた軸受の電食を防止することができる。しかも、弾性部材によって通電部材をモータ軸に向かって付勢するようにしたので、経時的に通電部材が摩耗したとしても、モータ軸と通電部材の接触状態が保たれ、長期間に亘って電食防止効果を維持することができる。
【0009】
前記構成においては、
前記ケース本体部が、環状の外環部と、前記外環部に嵌合するリテナと、を有し、前記リテナに、複数の前記通電部材を周方向に等間隔で配置する複数の折り曲げ部が形成されている構成とするのが好ましい。
【0010】
このようにすると、複数の折り曲げ部の間にそれぞれ収納された通電部材を弾性部材で径方向内向きに付勢することによる調心機能が発揮され、モータ軸と通電部材との間の接触状態を安定させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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