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公開番号
2024179586
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023098550
出願日
2023-06-15
発明の名称
流体デバイス、送液システム、及び金属ナノ粒子を含む流体の処理方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20241219BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】金属ナノ粒子の分離と金属ナノ粒子が分離された流体内の遺伝子の検出とを異なる空間で行う。
【解決手段】流体デバイス101は、金属ナノ粒子を含む流体を収容し、金属ナノ粒子の光熱効果により流体を加熱し、流体内の遺伝子の増幅を行う遺伝子増幅部104と、流体から金属ナノ粒子を分離する金属ナノ粒子分離部105と、金属ナノ粒子分離部105と異なる空間であって、金属ナノ粒子分離部105において金属ナノ粒子が分離された流体内の遺伝子を検出する遺伝子検出部106と、を備える。
【選択図】図3A
特許請求の範囲
【請求項1】
金属ナノ粒子を含む流体を収容し、前記金属ナノ粒子の光熱効果により前記流体を加熱し、前記流体内の遺伝子の増幅を行う遺伝子増幅部と、
前記流体から前記金属ナノ粒子を分離する金属ナノ粒子分離部と、
前記金属ナノ粒子分離部と異なる空間であって、前記金属ナノ粒子分離部において前記金属ナノ粒子が分離された前記流体内の遺伝子を検出する遺伝子検出部と、を備える
ことを特徴とする流体デバイス。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記金属ナノ粒子分離部と前記遺伝子検出部とは、流路により接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項3】
前記遺伝子増幅部および前記金属ナノ粒子分離部は、同一の空間である
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項4】
前記金属ナノ粒子分離部は、前記増幅された遺伝子と前記金属ナノ粒子とを分離するフィルタを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項5】
前記金属ナノ粒子分離部は、前記流体の塩濃度を変化させて、前記流体内の前記金属ナノ粒子を凝集させるバッファーを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項6】
前記金属ナノ粒子分離部は、光の照射によって前記流体に対流を発生させて前記金属ナノ粒子を濃縮する金薄膜を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項7】
前記遺伝子検出部は、位置情報に基づいて前記増幅された遺伝子を多項目に検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
【請求項8】
前記遺伝子検出部は、位置情報が割り振られ、リアルタイムPCRが実施される複数のウェルを有する
ことを特徴とする請求項7に記載の流体デバイス。
【請求項9】
前記遺伝子検出部は、位置情報が割り振られ、検出目的の遺伝子に対応するプローブを含む複数のプローブスポットを有する
ことを特徴とする請求項7に記載の流体デバイス。
【請求項10】
前記金属ナノ粒子は、金を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の流体デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体デバイス、送液システム、及び金属ナノ粒子を含む流体の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
呼吸器感染症や血流感染症などの感染症に対する検査では、適切な治療開始を早め、二次感染を防ぐため迅速な病原体検出が求められる。また、感染症の原因となる病原体は多岐に渡るため、複数の病原体を同時に検査することが重要である。PCR(Polymerase Chain Reaction)法に基づく遺伝子検査は、従来の微生物培養に基づく検査と比べ迅速性に優れ、近年盛んに研究がなされている。
【0003】
通常のPCRは、反応溶液を入れたマイクロチューブをヒートブロックにセットし、ヒートブロックの温度を変化させてDNAの変性、アニーリング、伸長のステップ(サーマルサイクル)を繰り返すことで目的のDNAを増幅する。この時、溶液の加熱冷却ではなくヒートブロックの加熱冷却時間が律速となり、反応には通常1時間程度要する。
【0004】
より迅速なPCRとして、金属ナノ粒子の表面プラズモン共鳴を利用した技術(プラズモニックPCR)が発展している。PCR溶液中に分散した金属ナノ粒子に特定の波長の光を照射すると、金属ナノ粒子のそれぞれが表面プラズモン共鳴を示し、光エネルギーが熱エネルギーへと変換されて金属ナノ粒子周辺の溶液が加熱される。熱源である金属ナノ粒子が溶液中に分散していることから、溶液の外部からヒーターによって加熱する従来の方式と比べて、より均一かつ迅速に溶液を加熱できる。金属ナノ粒子による加熱速度は、従来法の数十倍から数百倍であり、プラズモニックPCRではわずか数分で遺伝子増幅が完了する。
【0005】
多項目遺伝子検出の手法として、遺伝子の種類を位置情報により識別する手法がある。例えば、マイクロアレイは、小型の基板上の特定の位置にプローブが固定化されており、プローブとサンプル中の遺伝子とのハイブリダイゼーション反応を利用して遺伝子を検出する。プローブの位置情報により、数十万を超える遺伝子を識別することができる。
【0006】
位置情報を利用した多項目遺伝子検出の他の例として、リアルタイムPCRがある。リアルタイムPCRでは、特定の遺伝子に結合するプローブに対し異なる蛍光色素を修飾し、検出される蛍光シグナルの波長から遺伝子の種類を特定することが一般的である。蛍光による識別数は、検出器の分離能により制限され、現状4項目程度に留まる。
【0007】
そこで、より多くの遺伝子を同時検査するため、複数のウェルにサンプルを分割し、ウェルの位置情報によって遺伝子を識別する。この場合、同時検査項目数は、色素の種類とウェルの数との積となり、より多くの遺伝子を同時に検査することが可能となる。
【0008】
また近年、核酸増幅や遺伝子検出といった化学反応を小さな基板(流体デバイス)に形成された流路中で行う技術が発展している。化学反応が微小な空間で行われることから、使用する試薬の液量を低減できる。その他、閉鎖的な流路中での反応であるためコンタミネーションのリスク低減できる点、及び流体デバイスは多くの場合大量生産可能であるため安価な検査が実現できる点が利点である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Nicole R., et al., Nat. Nanotechnol., 17, 984-992, 2022
Jiyong C., et al., Nat. Biomed. Eng., 4, 1159-1167, 2020
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
流体デバイス中で金属ナノ粒子を用いたプラズモニックPCRおよび遺伝子検出を行う場合、金属ナノ粒子による遺伝子検出の阻害が問題となる。例えば、蛍光シグナルに基づいた遺伝子検出の場合、シグナル検出のために遺伝子検出部に照射される励起光を金属ナノ粒子が吸収し、得られる蛍光シグナルが減少することが知られている(非特許文献1)。蛍光シグナルの減少は、遺伝子検査の感度低下を引き起こし、偽陰性を招き得る。また、流体デバイス中の微細流路が金属ナノ粒子により目詰まりし、送液速度が遅くなり検査時間の延伸を引き起こすことが考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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