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公開番号2024173470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091909
出願日2023-06-02
発明の名称輸送システム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類G06Q 50/40 20240101AFI20241205BHJP(計算;計数)
要約【課題】運行調整案および旅客誘導案の繰り返し作成にかかる計算量を削減すること。
【解決手段】パターンデータベースは、運行調整案の作成方法と旅客誘導案の作成方法とを組み合わせてはならない条件を示す除外パターンテーブルを有し、ツリー作成部は除外パターンテーブルの条件を満たさない範囲で、旅客誘導案及び運行調整案を作成する第1の算出手段と、旅客誘導案及び運行調整案を適用した後に起こりうる複数の運行状態と旅客の人流の組合せを予測する第2の算出手段と、複数の運行状態と旅客の人流の組合せに第1の算出手段と第2の算出手段とを繰り返し適用し、旅客誘導案及び運行調整案と前記旅客誘導案及び運行調整案を適用した後の運行状態と旅客の人流の組合せを有する木構造のデータを作成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
旅客の行動変容を踏まえた旅客誘導案と輸送サービスの運行調整案を生成する輸送システムであって、
プロセッサとメモリとを備え、
前記メモリに記憶され、前記旅客誘導案及び前記運行調整案の作成方法を格納したパターンデータベースと、
前記プロセッサが前記メモリに記憶された所定のコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現されるツリー作成部であって、前記旅客誘導案及び前記運行調整案の作成方法を元に前記旅客誘導案及び前記運行調整案の作成と前記旅客誘導案及び前記運行調整案の適用後の運行状態と旅客の人流とを予測するツリー作成部とを有し、
前記パターンデータベースは、
前記旅客誘導案の作成方法を示す旅客誘導パターンを格納した旅客誘導パターンテーブルと、
前記運行調整案の作成方法を示す運行調整パターンを格納した運行調整パターンテーブルと、
前記運行調整案の作成方法と前記旅客誘導案の作成方法とを組み合わせてはならない条件を示す除外パターンテーブルとを有し、
前記ツリー作成部は、
前記旅客誘導パターンテーブルと前記運行調整パターンテーブルと前記除外パターンテーブルとを読み込み、
前記除外パターンテーブルの条件を満たさない範囲で、前記旅客誘導パターンと前記運行調整パターンを組み合わせて前記旅客誘導案及び前記運行調整案を作成する第1の算出手段と、
前記第1の算出手段により作成された前記旅客誘導案及び前記運行調整案を適用した後に起こりうる複数の運行状態と旅客の人流の組合せを予測する第2の算出手段とを有し、
前記複数の運行状態と旅客の人流の組合せに前記第1の算出手段と前記第2の算出手段とを繰り返し適用し、前記旅客誘導案及び前記運行調整案と前記旅客誘導案及び前記運行調整案を適用した後の運行状態と旅客の人流の組合せデータを有する木構造のシナリオツリーデータを作成する輸送システム。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記ツリー作成部は、
前記第1の算出手段と前記第2の算出手段の繰り返し処理において、旅客が前記旅客誘導案による行動変容の対象となり、前記旅客誘導案を受諾した履歴を含む誘導後の人流予測データを作成する請求項1に記載の輸送システム。
【請求項3】
前記輸送システムは、
前記シナリオツリーを管理するツリー管理部をさらに有し、
前記ツリー管理部は、
輸送サービスの運用上実行不可能である、あるいは前記誘導後の人流予測データにおいて前記旅客誘導案の受諾回数が閾値以上となる除外対象の前記旅客誘導案及び前記運行調整案を探索し、前記除外対象の前記旅客誘導案及び前記運行調整案を前記除外パターンテーブルに登録し、前記除外対象の前記旅客誘導案及び前記運行調整案を含むノードまたはエッジを前記シナリオツリーから削除する請求項2に記載の輸送システム。
【請求項4】
前記輸送システムは、
旅客の人流を予測する人流シミュレーション部と、
輸送サービスの運行状態を予測する運行シミュレーション部とを更に有し、
前記人流シミュレーション部は、
輸送サービスの地上装置または車両から得られるセンサデータを入力とし、旅客誘導及び運行調整対象の輸送サービスについて現在および未来の旅客の人流シミュレーションデータを作成し、
前記運行シミュレーション部は、
交通運行管理システムから得られる時刻表と車両の位置情報を含む運行情報を入力データとして現在および未来の運行シミュレーションデータを作成する請求項3に記載の輸送システム。
【請求項5】
前記ツリー管理部は、
前記人流シミュレーション部が作成した現在および未来の旅客の人流シミュレーションデータと、前記運行シミュレーション部が作成した現在および未来の運行シミュレーションデータとを入力とし、前記人流シミュレーション部と前記運行シミュレーション部との組合せと最も類似度が高い、前記第2の算出手段で作成した前記旅客誘導案及び前記運行調整案を適用した後に起こりうる運行状態と旅客の人流の組合せである類似運行データ及び人流データを前記シナリオツリーから探索し、提示する請求項4に記載の輸送システム。
【請求項6】
前記人流シミュレーション部は、
移動経路と前記旅客誘導案を提示する旅客端末が記録した移動履歴を入力とし、現在および未来の旅客の人流シミュレーションデータを作成する請求項4に記載の輸送システム。
【請求項7】
前記輸送システムは、
前記シナリオツリーの指標を算出するツリー評価部をさらに有し、
前記ツリー評価部は、
前記シナリオツリーの複数のノードとエッジを探索し、複数の前記旅客誘導案及び前記運行調整案を適用した後の運行状態と旅客の人流の組合せデータそれぞれについて適用後指標を算出し、複数の適用後指標を組み合わせてツリー指標を算出する請求項1に記載の輸送システム。
【請求項8】
前記輸送システムは、
表示装置をさらに有し、
前記第1の算出手段で作成した前記旅客誘導案及び前記運行調整案と、前記ツリー指標とを表示する請求項7に記載の輸送システム。
【請求項9】
前記輸送システムは、
旅客の経路選択確率を算出する旅客特性モデルをさらに有し、
前記旅客誘導パターンテーブルは、
旅客が前記旅客誘導案を受諾する場合に与えるインセンティブ情報、または旅客の自発的な行動変容を促すための手段を含むナッジ情報を有し、
前記旅客特性モデルは、
移動経路、前記インセンティブ情報または前記ナッジ情報を含むデータを入力として旅客が前記移動経路を選択する経路選択確率を算出し、
前記ツリー作成部は、
前記第1の算出手段と前記第2の算出手段の繰り返し処理において作成した誘導後の人流予測データを前記旅客特性モデルに入力し、旅客が前記旅客誘導案を受諾する期待値を含む経路選択確率付き誘導後の人流予測データを作成する請求項2に記載の輸送システム。
【請求項10】
前記輸送システムは、
前記シナリオツリーの指標を算出するツリー評価部をさらに有し、
前記ツリー評価部は、
前記シナリオツリーの複数のノードとエッジを探索し、複数の前記旅客誘導案及び前記運行調整案を適用した後の運行状態と経路選択確率付き誘導後の人流予測の組合せデータそれぞれについて適用後指標を算出し、旅客が前記旅客誘導案を受諾する期待値に基づいたツリー指標を算出する請求項9に記載の輸送システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
安全かつ快適な移動を旅客に提供するために、混雑の緩和は重要な課題の一つである。これに対し、交通事業者は移動需要に合わせて発車時刻の延長や増減便などの運行調整を行う。一方で、移動需要を調整する手段もまた混雑の緩和に効果的である。旅客が混雑する交通手段の利用を避けるような動機付けをすることで、経路変更や利用する運行便の変更といった行動変容を促す。
【0003】
既存技術では、旅客の誘導パターンと運行調整パターンの組合せ結果をシミュレーションにより評価し、交通事業者が設定した制約の下で旅客誘導案と運行調整案を提示する技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-123271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
旅客誘導と運行調整を当日の運行に導入すると、予測や状況の変化に合わせて短い間隔でその時々の最善策を提案することになる。このとき、同じ旅客に提示する誘導案が何度も切り替わると不満につながる懸念がある。
【0006】
ところが、特許文献1では、過去の旅客誘導案・運行調整案と最新の旅客誘導案・運行調整案との関係は無記憶であり、短期間に何度も提案を行うと、同じ旅客に何度も異なる提案を出してしまう場合がある。
【0007】
旅客個人の旅程変更回数をなるべく少なくするためには旅客誘導案・運行調整案を繰り返し適用することを予め考慮した提案をすべきである。このような提案は、旅客誘導案・運行調整案を適用した後の運行状況・人流を予測し、さらにその予測結果に対して旅客誘導案・運行調整案の提示を繰り返すことで容易に実現できる。
【0008】
しかしながら、旅客は各々が様々な特性を持ちかつ自律的に行動手段を決定するため、旅客誘導案を適用した場合の人流予測は不確実性が高い。行動変容方法やこれを促すための手段によっては、旅客が必ずしも旅客誘導案に従うとは限らない。また、運行状況についても混雑による乗降時間の変化や天候、渋滞などの外乱により不確実性が伴う。したがって、旅客誘導案・運行調整案を適用した後の運行状況・人流の予測結果を一意に定めることは難しい。一方で、複数の予測結果を出力すると、提案を重ねるごとに多くのシナリオ分岐が発生することになる。シナリオ数だけ運行状況および人流の予測、旅客誘導案・運行調整案の作成処理を繰り返す必要があるため、計算量が膨大になってしまう。
【0009】
本発明の目的は、刻々と変化する移動需要またはその予測に対応するために、旅客誘導案と運行調整案の作成を効率よく実行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の輸送システムは、旅客の行動変容を踏まえた適切な旅客誘導案と輸送サービスの運行調整案を効率的に生成する輸送システムであって、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリに記憶され、前記旅客誘導案及び前記運行調整案の作成方法を格納したパターンデータベースと、前記プロセッサが前記メモリに記憶された所定のコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現されるツリー作成部であって、旅客誘導案及び運行調整案の作成方法を元に旅客誘導案及び運行調整案の作成と旅客誘導案及び運行調整案の適用後の運行状態と旅客の人流とを予測するツリー作成部とを有し、パターンデータベースは、旅客誘導案の作成方法を示す旅客誘導パターンを格納した旅客誘導パターンテーブルと、運行調整案の作成方法を示す運行調整パターンを格納した運行調整パターンテーブルと、運行調整案の作成方法と旅客誘導案の作成方法とを組み合わせてはならない条件を示す除外パターンテーブルとを有し、ツリー作成部は、旅客誘導パターンテーブルと運行調整パターンテーブルと除外パターンテーブルとを読み込み、除外パターンテーブルの条件を満たさない範囲で、旅客誘導パターンと運行調整パターンを組み合わせて旅客誘導案及び運行調整案を作成する第1の算出手段と、第1の算出手段により作成された旅客誘導案及び運行調整案を適用した後に起こりうる複数の運行状態と旅客の人流の組合せを予測する第2の算出手段とを有し、複数の運行状態と旅客の人流の組合せに第1の算出手段と第2の算出手段とを繰り返し適用し、旅客誘導案及び運行調整案と旅客誘導案及び運行調整案を適用した後の運行状態と旅客の人流の組合せデータを有する木構造のシナリオツリーデータを作成する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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