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公開番号
2024170996
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-11
出願番号
2023087815
出願日
2023-05-29
発明の名称
ガス分離システムとその制御方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
B01D
53/22 20060101AFI20241204BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】ガスグリッドの特定ガス濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合にも容易な操作でユーザの指定する濃度に制御が可能となるガス分離システムを提供する。
【解決手段】分離膜30によって分離した非透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するガス分離システム1であって、非透過ガス配管13と透過ガス配管16に流量調整弁23,24を備え、圧力調整弁22を備えた非透過ガス配管13から分岐された非透過ガス戻し配管14と圧力調整弁25を備えた透過ガス配管16から分岐された透過ガス戻し配管18のいずれかまたは両方を備えている。制御装置51は、供給ガスの特定ガス濃度と非透過側及び透過側圧力によりあらかじめ用意した制御マップに基づいて流量調整弁23,24及び圧力調整弁22,25を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
分離膜モジュールから排出された非透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するガス分離システムであって、
前記分離膜モジュールから前記非透過ガスを取り出す、第1流量調整弁を有する非透過ガス配管と、
前記分離膜モジュールから前記透過ガスを取り出す、第2流量調整弁を有する透過ガス配管と、を備え、
前記非透過ガス配管と前記透過ガス配管は、前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁の下流側で取出し配管に接続され、
さらに、前記非透過ガス配管と前記透過ガス配管については、
前記非透過ガス側の構成として、前記第1流量調整弁の上流側で前記非透過ガス配管から分岐され、第1圧力調整弁を有する非透過ガス戻し配管と、
前記透過ガス側の構成として、前記第2流量調整弁の上流側で前記透過ガス配管から分岐され、第2圧力調整弁を有する透過ガス戻し配管と、のうちいずれか又は両方を備えている
ことを特徴とするガス分離システム。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のガス分離システムにおいて、
前記分離膜モジュールにガスを供給する供給ガス配管から分岐され前記分離膜モジュールの透過側に接続した供給ガス分岐配管を備え、
前記供給ガス分岐配管に流量調整弁を有する
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項3】
請求項1に記載のガス分離システムにおいて、
供給ガスの特定のガス濃度を測定する特定ガス濃度計と、前記分離膜モジュールの非透過側の圧力を測定する第1圧力計と、透過側の圧力を測定する第2圧力計と、前記分離膜モジュールにガスを供給する供給ガス配管に流量調整弁とを備え、
前記特定ガス濃度計、前記第1圧力計及び前記第2圧力計の測定値と、前記供給ガス配管の流量調整弁の開度の情報とに基づき、前記第1流量調整弁、前記第2流量調整弁、前記第1圧力調整弁又は/及び前記第2圧力調整弁の圧力調整弁の開度を指定する信号を送信する制御装置を備えている
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項4】
請求項2に記載のガス分離システムにおいて、
供給ガスの特定のガス濃度を測定する特定ガス濃度計と、前記分離膜モジュールの非透過側の圧力を測定する第1圧力計と、透過側の圧力を測定する第2圧力計と、前記分離膜モジュールにガスを供給する供給ガス配管に流量調整弁とを備え、
前記特定ガス濃度計、前記第1圧力計及び前記第2圧力計の測定値と、前記供給ガス配管の流量調整弁の開度の情報とに基づき、前記第1流量調整弁、前記第2流量調整弁、前記第1圧力調整弁又は/及び前記第2圧力調整弁の圧力調整弁の開度と、前記供給ガス分岐配管に備えた流量調整弁の開度とを指定する信号を送信する制御装置を備えている
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項5】
請求項4に記載のガス分離システムにおいて、
前記制御装置は、前記供給ガス分岐配管に備えた流量調整弁の開度を固定して、その他の圧力調整弁及び流量調整弁の開度を制御する
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれか1項に記載のガス分離システムにおいて、
前記制御装置は、前記特定ガス濃度計、前記第1圧力計及び第2圧力計の測定値と、前記供給ガス配管の流量調整弁の開度の情報とから流量調整弁及び圧力調整弁の開度を算出する制御マップを備えている
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項7】
請求項4に記載のガス分離システムにおいて、
前記制御装置は、供給ガスの特定ガス濃度が目標の取出しガスの特定ガス濃度よりも低い場合に、供給ガスの特定ガス濃度が上昇したときに前記供給ガス分岐配管に備えた流量調整弁の開度を小さくし、特定ガスの濃度が低下したときは開度を大きくし、供給ガスの特定ガス濃度が目標の取出しガスの特定ガス濃度以上の場合に、前記供給ガス分岐配管に備えた流量調整弁の開度をゼロにする
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項8】
請求項6に記載のガス分離システムにおいて、
前記制御装置は、前記特定ガス濃度計と前記分離膜モジュールの入口までの距離と制御装置により算出した供給ガス流速から、前記特定ガス濃度計を通過した供給ガスが前記分離膜モジュールの入口に到達する時間を算出し、前記算出した時間だけ流量調整弁及び圧力調整弁の制御を遅らせる
ことを特徴とするガス分離システム。
【請求項9】
分離膜モジュールから排出された非透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するガス分離システムの制御方法であって、
前記ガス分離システムは、
前記分離膜モジュールから前記非透過ガスを取り出す、第1流量調整弁を有する非透過ガス配管と、
前記分離膜モジュールから前記透過ガスを取り出す、第2流量調整弁を有する透過ガス配管と、を備え、
前記非透過ガス配管と前記透過ガス配管は、前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁の下流側で取出し配管に接続され、
さらに、前記非透過ガス配管と前記透過ガス配管については、
前記非透過ガス側の構成として、前記第1流量調整弁の上流側で前記非透過ガス配管から分岐され、第1圧力調整弁を有する非透過ガス戻し配管と、
前記透過ガス側の構成として、前記第2流量調整弁の上流側で前記透過ガス配管から分岐され、第2圧力調整弁を有する透過ガス戻し配管と、のうちいずれか又は両方を備え、
さらに、供給ガスの特定のガス濃度を測定する特定ガス濃度計と、前記分離膜モジュールの非透過側の圧力を測定する第1圧力計と、透過側の圧力を測定する第2圧力計と、前記分離膜モジュールにガスを供給する供給ガス配管に流量調整弁と、制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記特定ガス濃度計、前記第1圧力計及び前記第2圧力計の測定値と、前記供給ガス配管の流量調整弁の開度の情報とに基づき、前記第1流量調整弁と、前記第2流量調整弁と、前記第1圧力調整弁又は/及び第2圧力調整弁の圧力調整弁の開度とを指定する信号を送信する
ことを特徴とする制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システムとその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
複数の混合ガスから特定のガスを分離する方法として、ガスを選択的に透過する分離膜を利用する方法がある。例えば、セラミック膜に代表される分子径の差により分離する分子ふるい膜や膜へのガスの溶解性の差を利用した高分子膜等がある。これらの分離膜では、透過させたい特定ガス以外も一定量透過する。分離膜を透過させる前を非透過側、透過させた後を透過側と呼ぶ。分離膜のガス透過量は、非透過側のガス分圧と透過側のガス分圧の差に膜面積を乗じたものに比例する。高分子素材は比較的加工が容易であり、中空糸状やシート状にしたものを容器に封入したモジュールが実用化されている。分離膜を用いて特定ガスを必要な濃度に制御する方法が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5111829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、透過ガスにバイパスした原料ガスを混ぜて透過ガスの純度を一定に維持しつつ回収率を高めている。透過ガスの純度が変化する要因として、分離膜モジュールに供給される原料ガス流量が挙げられている。例えば、原料ガス流量が減少すると、分離膜モジュール出口付近で難透過性ガスの分圧が上昇して難透過性ガスの透過量が増え、透過ガスの純度が低下する。この場合、バイパスする純度の低い原料ガスの流量を低下させて透過ガスの純度を一定以上に維持する。
【0005】
既存ガスグリッドに特定ガスとして水素を混合させて輸送する場合、ユーザにより必要とする水素濃度は様々であり、利用状況によりガスグリッド内の水素濃度が変動する。例えば、水素濃度20%を必要とするユーザには、ガスグリッドの水素濃度が20%よりも小さければ特許文献1の構成で水素濃度20%に制御できるが、ガスグリッドの水素濃度が20%を超えると、分離膜を透過するガスの水素濃度は20%以上となり、バイパスガスの水素濃度も20%を超えているので、特許文献1の構成で透過ガス配管の水素濃度を20%に制御することはできない。
【0006】
特許文献1の構成において非透過ガス配管の水素濃度を20%に制御して製品ガスとして取り出すことは可能であるが、非透過ガス配管を製品ガス配管に接続して、非透過ガス配管及び透過ガス配管に弁を取り付ける必要がある。ガスグリッドの水素濃度が20%を挟んで変動した場合、20%以下では透過ガス配管のガスを取出し、20%を超えると非透過ガス配管のガスを取り出すことになり、各配管の弁を不連続に切り替える必要がある。配管の切り替え時にユーザに供給するガスの水素濃度が大きく変動する可能性がある。このため、ガスグリッドの特定ガス濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合にも容易な操作できることが望まれていた。
【0007】
本発明の目的は、ガスグリッドの特定ガス濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合にも容易な操作でユーザの指定する濃度に制御が可能となるガス分離システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明のガス分離システムは、分離膜モジュールから排出された非透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するガス分離システムであって、前記分離膜モジュールから前記非透過ガスを取り出す、第1流量調整弁を有する非透過ガス配管と、前記分離膜モジュールから前記透過ガスを取り出す、第2流量調整弁を有する透過ガス配管と、を備え、前記非透過ガス配管と前記透過ガス配管は、前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁の下流側で取出し配管に接続され、前記非透過ガス配管は前記第1流量調整弁の上流側で分岐され、第1圧力調整弁を有する非透過ガス戻し配管と、前記透過ガス配管は前記第2流量調整弁の上流側で分岐され、第2圧力調整弁を有する透過ガス戻し配管とのうちいずれか又は両方を備えていることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガスグリッドの特定ガス濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合にも容易な操作でユーザの指定する濃度に制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施の形態に係るガス分離システムを示す概略図である。
ガス分離システムの供給ガス水素濃度に対する各弁の開度の例を示した図である。
第2の実施の形態に係るガス分離システムのうち、供給ガス水素濃度の変動幅の上限が取出しガス水素濃度の許容変動幅上限よりも低い場合の概略図である。
第2の実施の形態に係るガス分離システムのうち、供給ガス水素濃度の変動幅の下限が取出しガス水素濃度の許容変動幅下限よりも高い場合の概略図である。
第3の実施の形態に係るガス分離システムを示す概略図である。
供給ガス水素濃度に対する水素回収率の第1の実施の形態と第3の実施の形態の比較を示した図である。
供給ガス水素濃度に対する水素回収率の第1の実施の形態と第3の実施の形態と第4の実施の形態の比較を示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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