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公開番号
2024171673
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023088813
出願日
2023-05-30
発明の名称
燃料集合体及び原子炉の炉心
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人信友国際特許事務所
主分類
G21C
3/328 20060101AFI20241205BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】燃料集合体の断面で冷却材を適切に分配することができる燃料集合体を提供する。
【解決手段】横断面が正方形状の角筒であるチャンネルボックスと、正方格子状に配置され、内部に核燃料物質を充填した複数の燃料棒とを備え、複数の燃料棒が、チャンネルボックス内の外層部に配置された第1燃料棒と、チャンネルボックス内の内層部に配置され、第1燃料棒より直径が大きい第2燃料棒を有し、第1燃料棒の周囲の水力等価直径と、チャンネルボックス内の壁面及び第1燃料棒の間の水力等価直径との差の絶対値が、第1燃料棒の周囲の水力等価直径と第2燃料棒の周囲の水力等価直径との差の絶対値に、チャンネルボックス全体の断面積に占めるチャンネルボックスの内層部の断面積の割合を乗じて得られる値以上である燃料集合体を構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
横断面が正方形状の角筒であるチャンネルボックスと、前記チャンネルボックス内で、正方格子状に配置された、内部に核燃料物質を充填した複数の燃料棒とを備えた燃料集合体であって、
前記複数の燃料棒は、前記チャンネルボックス内の外層部に配置された第1燃料棒と、前記チャンネルボックス内の内層部に配置された、前記第1燃料棒よりも直径が大きい、第2燃料棒を有し、
前記第1燃料棒の周囲の水力等価直径と、前記チャンネルボックス内の壁面及び前記第1燃料棒の間の水力等価直径との差の絶対値が、前記第1燃料棒の周囲の水力等価直径と前記第2燃料棒の周囲の水力等価直径との差の絶対値に、前記チャンネルボックス全体の断面積に占める前記チャンネルボックスの前記内層部の断面積の割合を乗じて得られる値以上である
ことを特徴とする燃料集合体。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記燃料集合体に配置された核燃料物質の体積が、前記チャンネルボックス内に前記第1燃料棒を正方格子状に配置した場合の核燃料物質の体積以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃料集合体。
【請求項3】
前記第2燃料棒が配置された領域のさらに内層に、前記第2燃料棒よりも直径が大きい第3燃料棒が配置され、前記第2燃料棒の周囲の水力等価直径と前記第1燃料棒及び前記第2燃料棒の間の水力等価直径の差の絶対値が、前記第3燃料棒の周囲の水力等価直径と前記第2燃料棒の周囲の水力等価直径の差の絶対値に、前記第2燃料棒及び前記第3燃料棒が配置された領域の流路に占める前記第3燃料棒が配置された領域の流路の面積の割合を乗じて得られる値以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃料集合体。
【請求項4】
前記チャンネルボックス内において、前記第1燃料棒が12行12列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料集合体。
【請求項5】
下部燃料支持部材に下端部が支持され、上部燃料支持部材に上端部が支持され、複数の前記燃料棒を束ねる燃料スペーサを保持し、かつ燃料物質を含んでいない支持ロッドが、前記燃料集合体の横断面における燃料棒配列の最外周領域の4つのコーナーのそれぞれに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料集合体。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の前記燃料集合体が複数個装荷されていることを特徴とする原子炉の炉心。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料集合体及び原子炉の炉心に係り、特に、沸騰水型原子炉に適用するのに好適な燃料集合体及び原子炉の炉心に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ウラン資源の有効利用、放射性廃棄物の発生量の低減及びプルトニウムの有効利用を図るため、軽水炉技術を基盤にして、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の開発が進められている。低減速スペクトル沸騰水型原子炉は、核燃料物質を充填した複数の燃料棒を、横断面が正方形状の角筒のチャンネルボックス内に配置して構成された複数の燃料集合体を、炉心に配置している。この燃料集合体は、これらの燃料棒を稠密に配置しており、チャンネルボックス内の、減速材である水の割合を大幅に減らしている。このため、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷された燃料集合体内では、燃料棒内の各燃料物質に含まれる核分裂性物質の核分裂により発生した高速中性子をあまり減速させず、比較的高エネルギーの中性子が核分裂性物質の核分裂に利用される。
【0003】
特許文献1には、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体が開示されている。この燃料集合体は、MOX燃料が充填された複数の燃料棒を正三角形格子に配置し、燃料棒相互間のピッチは小さく、内部に存在する水の量は少なくなっている。横断面が正方形のチャンネルボックス内で複数の燃料棒が正三角形格子に配置されている場合には、チャンネルボックスの内面付近に、横断面が三角形状の間隙が形成され、チャンネルボックス内を上昇する冷却水はその間隙を通って上昇しやすくなる。このため、その横断面が三角形状の間隙を上昇する冷却水の流量が増加する。
【0004】
特許文献1に記載された燃料集合体では、燃料集合体の横断面が三角形状の各間隙内に、チャンネルボックスの内面に取り付けた水排除棒を配置している。この水排除棒の配置により、チャンネルボックス内の水の量をさらに低減している。低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷された、そのような燃料集合体では、中性子スペクトルが硬化されてウラン238のプルトニウム239への転換率が向上し、ボイド反応度係数をさらに負にすることができる。
【0005】
特許文献2には、行及び列が各10本の燃料棒配列にした場合、圧力損失が大きくなることを解消すべく、内側領域Bの5×5(あるいは7×7)配列の燃料棒の直径より、その外側領域A内の1列或いは2列の燃料棒の直径を小径にすることが提案されている。これにより、圧損低減と局所ピーキングの平坦化が実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-118526号公報
特開平4-198892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された燃料集合体のように、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体は、一般的に、横断面が正方形のチャンネルボックス内に、複数の燃料棒が正三角格子状に配置されるので、従来の燃料集合体と比べて、燃料棒が稠密に配置される。このため、流路面積の減少及び濡れぶち長さの増加によって、水力等価直径が減少する。水力等価直径が減少すると、燃料集合体の圧力損失が増加することとなり、原子炉のポンプの回転数を上げて冷却材が流入するようにする必要がある。
【0008】
特許文献2に提案された構成は、圧損低減と局所ピーキングの平坦化が実現できるが、燃料棒及び壁面に囲まれた小流路(サブチャンネル)について、燃料棒の径が異なるので、燃料集合体の断面においてサブチャンネルの水力等価直径に分布ができる。このため、冷却材の流量配分に影響が発生することが考えられる。
【0009】
上記の事情を考慮し、本発明の発明者らは、後で詳述するように、燃料集合体の角筒状のチャンネルボックス内における燃料棒配列を、正三角形格子状から特開2019-178896号公報に示される正方形格子状にし、原子炉の運転中に中性子スペクトルを硬化させるために、燃料棒を稠密に配置することを検討した。この検討において発明者らは、燃料集合体の横断面において、燃料棒配列の、チャンネルボックスの外層から1層目及び2層目のそれぞれに配置された燃料棒において細径の燃料棒を配置し、内層部に太径の燃料棒を配置することで、全てに同じ燃料棒径を使った条件と比べて、燃料インベントリを維持したまま、燃料集合体の圧力損失を低減できることを確認した。
【0010】
燃料インベントリを維持できることは、装荷できるプルトニウム量を維持することができ、低減速スペクトル軽水炉の目的を満たすことができる。
しかしながら、燃料棒の軽を異ならせることにより、同時に燃料集合体断面で、サブチャンネルの水力等価直径に分布が発生するため、この水力等価直径の分布によって、燃料集合体断面で冷却材の分布が生じることを見出した。
従って、燃料集合体の断面でサブチャンネルの水力等価直径に分布ができるような条件において、燃料集合体断面で冷却材を適切に分配することができる、燃料集合体の実現が望まれている。
(【0011】以降は省略されています)
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