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公開番号
2025088829
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2023203567
出願日
2023-12-01
発明の名称
電力変換器
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
H02M
7/487 20070101AFI20250605BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】スイッチング素子間のサージ電圧および損失のアンバランスを是正でき、電力効率を高めることができる電力変換器を提供する。
【解決手段】電力変換器は、第1と第2のキャパシタと、第1から第6のスイッチング素子と、負荷と、を有し、第3出力状態と第1出力状態との切り替えは第2デッドタイム状態を経由し、第3出力状態と第2出力状態との切り替えは第1デッドタイム状態を経由し、第3出力状態と第2デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、第5のスイッチング素子は第3のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行し、または、第3出力状態と第1デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、第6のスイッチング素子は第2のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行する。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
直流電源の正極と負極間に第1と第2のキャパシタを直列に接続し、前記直流電源の正極と負極間にさらに第1から第4のスイッチング素子を直列に接続し、前記第1と第2のスイッチング素子の接続点と前記第1と第2のキャパシタの接続点との間には第5のスイッチング素子を接続し、前記第3と第4のスイッチング素子の接続点と前記第1と第2のキャパシタの接続点との間には第6のスイッチング素子を接続し、前記第2と第3のスイッチング素子の接続点と負荷とを接続する電力変換器であって、
前記第1、第2及び第6のスイッチング素子がONであり、前記第3、第4及び第5のスイッチング素子がOFFの状態を第1出力状態とし、前記第3、第4及び第5のスイッチング素子がONであり、前記第1、第2及び第6のスイッチング素子がOFFの状態を第2出力状態とし、前記第2、第3、第5及び第6のスイッチング素子がONであり、前記第1及び第4のスイッチング素子がOFFの状態を第3出力状態とし、
前記第3及び第5のスイッチング素子がONであり、前記第1、第2、第4及び第6のスイッチング素子がOFFの状態を第1デッドタイム状態とし、前記第2及び第6のスイッチング素子がONであり、前記第1、第3、第4及び第5のスイッチング素子がOFFの状態を第2デッドタイム状態とし、
前記第3出力状態と第1出力状態との切り替えは前記第2デッドタイム状態を経由し、前記第3出力状態と第2出力状態との切り替えは前記第1デッドタイム状態を経由し、
前記第3出力状態と前記第2デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、前記第5のスイッチング素子は前記第3のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行し、または、前記第3出力状態と前記第1デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、前記第6のスイッチング素子は前記第2のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行する、
ことを特徴とする電力変換器。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第3出力状態から前記第2デッドタイム状態に遷移する際、前記第5のスイッチング素子は、前記第3のスイッチング素子のゲート電圧が下降し始めてから主電流が下降し始めるまでの時間分以上遅れてターンオフを開始する、または、
前記第3出力状態から前記第1デッドタイム状態に遷移する際、前記第6のスイッチング素子は、前記第2のスイッチング素子のゲート電圧が下降し始めてから主電流が下降し始めるまでの時間分以上遅れてターンオフを開始する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項3】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第2デッドタイム状態から前記第3出力状態に遷移する際、前記第5のスイッチング素子は、該第5のスイッチング素子のゲート電圧が上昇し始めてから主電流が上昇し始めるまでの時間分以上、前記第3のスイッチング素子のターンオン開始より先にターンオンを開始する、または、
前記第1デッドタイム状態から前記第3出力状態に遷移する際、前記第6のスイッチング素子は、該第6のスイッチング素子のゲート電圧が上昇し始めてから主電流が上昇し始めるまでの時間分以上、前記第2のスイッチング素子のターンオン開始より先にターンオンを開始する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項4】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子のターンオンスピードが前記第3のスイッチング素子のターンオンスピードより速くなるよう、前記第5のスイッチング素子のターンオン駆動抵抗を前記第3のスイッチング素子のターンオン駆動抵抗より低く設定する、または、
前記第6のスイッチング素子のターンオンスピードが前記第2のスイッチング素子のターンオンスピードより速くなるよう、前記第6のスイッチング素子のターンオン駆動抵抗を前記第2のスイッチング素子のターンオン駆動抵抗より低く設定する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項5】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子のターンオンスピードが前記第3のスイッチング素子のターンオンスピードより速くなるよう、前記第5のスイッチング素子のターンオンゲート電流を前記第3のスイッチング素子のターンオンゲート電流より高く設定する、または、
前記第6のスイッチング素子のターンオンスピードが前記第2のスイッチング素子のターンオンスピードより速くなるよう、前記第6のスイッチング素子のターンオンゲート電流を前記第2のスイッチング素子のターンオンゲート電流より高く設定する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項6】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子のターンオフスピードが前記第3のスイッチング素子のターンオフスピードより遅くなるよう、前記第5のスイッチング素子のターンオフ駆動抵抗を前記第3のスイッチング素子のターンオン駆動抵抗より高く設定する、または、
前記第6のスイッチング素子のターンオフスピードが前記第2のスイッチング素子のターンオフスピードより遅くなるよう、前記第6のスイッチング素子のターンオフ駆動抵抗を前記第2のスイッチング素子のターンオフ駆動抵抗より高く設定する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項7】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子のターンオフスピードが前記第3のスイッチング素子のターンオンスピードより遅くなるよう、前記第5のスイッチング素子のターンオフゲート電流を前記第3のスイッチング素子のターンオンゲート電流より低く設定する、または、
前記第6のスイッチング素子のターンオフスピードが前記第2のスイッチング素子のターンオフスピードより遅くなるよう、前記第6のスイッチング素子のターンオフゲート電流を前記第2のスイッチング素子のターンオフゲート電流より低く設定する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項8】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子の閾値電圧が前記第3のスイッチング素子の閾値電圧より低くなるよう、前記第5のスイッチング素子と前記第3のスイッチング素子を選定する、または、
前記第6のスイッチング素子の閾値電圧が前記第2のスイッチング素子の閾値電圧より低くなるよう、前記第6のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子を選定する、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項9】
請求項1に記載の電力変換器であって、
前記第5のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧が前記第3のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧より高くなるよう、前記第5のスイッチング素子と前記第3のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧を調整する、または、
前記第6のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧が前記第2のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧より高くなるよう、前記第6のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子のOFF時ゲート電圧を調整する、
ことを特徴とする電力変換器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、3レベルインバータを含む電力変換器に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電力変換器の高バス電圧化のニーズに対して、マルチレベルインバータが活発的に検討されている。例えば、特許文献1にはANPC(Active Neutral-Point-Clamped)というマルチレベルインバータの回路が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-176538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、スイッチング素子間におけるサージ電圧及び損失のアンバランスがあり、電力効率や信頼性の低下という課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スイッチング素子間のサージ電圧及び損失のアンバランスを是正でき、電力効率を高めることができる電力変換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電力変換器は、直流電源の正極と負極間に第1と第2のキャパシタを直列に接続し、直流電源の正極と負極間にさらに第1から第4のスイッチング素子を直列に接続し、第1と第2のスイッチング素子の接続点と第1と第2のキャパシタの接続点との間には第5のスイッチング素子を接続し、第3と第4のスイッチング素子の接続点と第1と第2のキャパシタの接続点との間には第6のスイッチング素子を接続し、第2と第3のスイッチング素子の接続点と負荷とを接続する電力変換器であって、第1、第2及び第6のスイッチング素子がONであり、第3、第4及び第5のスイッチング素子がOFFの状態を第1出力状態とし、第3、第4及び第5のスイッチング素子がONであり、第1、第2及び第6のスイッチング素子がOFFの状態を第2出力状態とし、第2、第3、第5及び第6のスイッチング素子がONであり、第1及び第4のスイッチング素子がOFFの状態を第3出力状態とし、第3及び第5のスイッチング素子がONであり、第1、第2、第4及び第6のスイッチング素子がOFFの状態を第1デッドタイム状態とし、第2及び第6のスイッチング素子がONであり、第1、第3、第4及び第5のスイッチング素子がOFFの状態を第2デッドタイム状態とし、第3出力状態と第1出力状態との切り替えは第2デッドタイム状態を経由し、第3出力状態と第2出力状態との切り替えは第1デッドタイム状態を経由し、第3出力状態と第2デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、第5のスイッチング素子は第3のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行し、または、第3出力状態と第1デッドタイム状態との間で互いに遷移する際、第6のスイッチング素子は第2のスイッチング素子より先にターンオンを完了するかまたは遅れてターンオフを完了するかの少なくともいずれかの動作を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、スイッチング素子間のサージ電圧および損失のアンバランスを是正でき、電力効率を高めることができる電力変換器を提供することが可能になる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の課題、構成および効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
参考例に係る電力変換器を示す概要図。
図1のU相を示す回路図。
参考例におけるANPCインバータの制御方式を表す状態転移図。
参考例におけるANPCインバータの制御方式を表すタイムチャート。
負サイクルにおいてスイッチング損失とスイッチングサージが発生するケースを説明するための図。
参考例におけるスイッチングサージ電圧および損失を比較するための図。
本発明の実施例1におけるANPCインバータの制御方式を表す状態転移図。
本発明の実施例1におけるANPCインバータの制御方式を表すタイムチャート。
状態Oと状態Oecのときに流れる電流を説明するための図。
本発明の実施例1におけるスイッチングサージ電圧および損失を比較するための図。
実施例1において、スイッチング遅延時間の差を説明するためのタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず以下では、本実施例を理解するに際して有用となる参考例について図面に沿って説明する。以下では、三相インバータ電力変換装置を例とするが、単相インバータ、多相インバータ、コンバータにも適用することが可能である。
図1は、特許文献1にも記載されている、三相インバータ電力変換器を示す概要図である。図1の装置は3相を持つ3level ANPC(Active Neutral-Point-Clamped)インバータ(以下では単にANPCインバータと呼称する)である。図1に示すように、ANPCインバータにおいては直流電源Vdc1とVdc2は直列に接続される。直流電源Vdc1の高電位端子はP端子、直流電源Vdc1とVdc2との接続点は中電位端子のО端子、直流電源Vdc2の低電位端子はN端子とする。P端子とО端子は平滑用のキャパシタC1が接続され、О端子とN端子との間にも平滑用のキャパシタC2が接続される。キャパシタC1およびC2は複数個並列接続されてもよい。P、O、N端子はさらにU、V、W相となる主回路部分が接続される。
【0010】
U相を例として具体的構成を図2で説明する。図2(a)に示すように、U相は第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4、第5スイッチング素子Q5、および第6スイッチング素子Q6を備える。各スイッチング素子はMOSFETであるが、これに限ったものではなく、半導体スイッチング素子とダイオードの並列接続体であってもよい。また半導体スイッチング素子は例えば、MOSFET以外にもIGBTなどの半導体スイッチング素子であってよい。ダイオードは例えば、PN接合型ダイオード、ショットキーバリアダイオードなどのダイオードであってよい。以上のスイッチング素子の材料はSi、SiC、GaN、GaOなどの材料であってよい。また、以上のスイッチング素子を2種類以上ハイブリッド実装してもよい。図2(a)においてはキャパシタの図示は省略している。なお以下では冗長な表現を避けるために「スイッチング素子Q1~Q6」を単に「Q1~Q6」と呼称することがある。
(【0011】以降は省略されています)
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