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公開番号2024170137
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023087140
出願日2023-05-26
発明の名称制御装置および制御方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G06F 11/16 20060101AFI20241129BHJP(計算;計数)
要約【課題】同期ずれ異常の発生原因が軽微な場合には、2重系装置に係るシステムの停止を回避して、システムの稼働率を向上させる制御装置及び方法を提供する。
【解決手段】2つ以上のマイコンを備えるフェールセーフCPUである制御装置は、2つ以上のマイコンA系及びB系の動作間で生じた同期ずれ異常を検知する異常検知部と、異常検知部が同期ずれ異常を検知した場合に、マイコンの各々の動作を夫々異常処理モード42a、42bへと移行させ、当該モードにおいて、同期ずれ異常を解消するための再同期フラグ43a、43bを有効にし、再同期フラグが有効ならば、マイコンの各々が実行する処理を夫々ループ処理46a、46bへと移行させ、当該ループ処理内で、2つ以上のマイコンの動作同士について再び同期を確立したときに、マイコンの各々が実行する処理を夫々メイン処理41a、41bへと復帰させる処理を行う処理部と、を有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
2つ以上のマイコンを備えるフェールセーフCPUからなる制御装置であって、
前記2つ以上のマイコンの動作間で生じた同期ずれ異常を検知する異常検知部と、
前記異常検知部が前記同期ずれ異常を検知した場合に、
前記2つ以上のマイコンの各々の動作をそれぞれ異常処理モードへと移行させ、
前記異常処理モードにおいて、前記同期ずれ異常を解消するための再同期フラグを有効にし、
前記再同期フラグが有効ならば、前記2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれループ処理へと移行させ、
当該ループ処理内で、前記2つ以上のマイコンの動作同士について再び同期を確立したときに、当該2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれメイン処理へと復帰させる
処理を行う処理部と
を有することを特徴とする制御装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記制御装置は、2つのマイコンを備える2重系装置である、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御装置は、鉄道システムにおいて地上装置の動作を制御する鉄道保安用の電子連動装置である、請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記地上装置は、信号灯である、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記地上装置は、転てつ機である、請求項3に記載の制御装置。
【請求項6】
2つ以上のマイコンを備えるフェールセーフCPUを用いた制御方法であって、
前記フェールセーフCPUは、
前記2つ以上のマイコンの動作間で生じた同期ずれ異常を検知する異常検知部と、
前記異常検知部が前記同期ずれ異常を検知した場合に、
前記2つ以上のマイコンの各々の動作をそれぞれ異常処理モードへと移行させ、
前記異常処理モードにおいて、前記同期ずれ異常を解消するための再同期フラグを有効にし、
前記再同期フラグが有効ならば、前記2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれループ処理へと移行させ、
当該ループ処理内で、前記2つ以上のマイコンの動作同士について再び同期を確立したときに、当該2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれメイン処理へと復帰させる
処理を行う処理部と
を有することを特徴とする制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道保安装置のような、安全に現場機器を制御する保安装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
機器を制御する制御装置のなかには、例えば保安装置のように、高い安全性や信頼性が求められる使途に用いられるものも少なからず存在する。そのような制御装置の一例として、同一構成のマイコン回路が並列に設けられることで少なくとも2以上の処理系統を備え、各処理系統にそれぞれ同一の演算処理を同時に実行させる、2重系、または多重系の制御装置(以下、「2重系装置」と総称する)が挙げられる(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-106472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、正常に動作中の2重系装置では、上述したように、全ての処理系統で同一の処理が、互いに同期された状態、すなわち、同じ速度且つ同じタイミングで実行される。しかしながら、こうした正常動作中の2重系装置であっても、互いに同期された状態で実行されている処理同士について、不意に、ずれが生じる場合がある。
【0005】
そのような異常(以下、「同期ずれ異常」と称する)が不意に生じた場合に、従来の2重系装置は、同期がずれた状態で実行されている処理同士を再び同期させて、正常な動作へと復帰させることができなかった。そのため、従来は、同期ずれ異常が不意に生じた場合には、当該2重系装置を含むシステム全体の安全性や信頼性への配慮から、当該2重系装置において実行中の処理を中止したり、当該2重系装置の動作自体を停止させたりすることが一般的であった。また、従来は、このような場合に、専ら、当該2重系装置を手動で操作して再び電源を投入したり、当該2重系装置の動作を遠隔操作によってリセットしたりするといった方法によって、当該2重系装置が再び正常に動作可能な状態となるように、当該2重系装置の状態を回復させていた。
【0006】
しかしながら、例えば鉄道保安装置のように、その動作を頻繁に停止させると、社会経済上、甚大な損失や不利益等が発生しうる2重系装置については、同期ずれ異常が生じる度に実行中の処理を中止したり、当該2重系装置の動作自体を停止させたりすることは好ましくない。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、同期ずれ異常の発生原因が軽微な場合には、当該2重系装置に係るシステムの停止を回避して、当該システムの稼働率を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による制御装置は、2つ以上のマイコンを備えるフェールセーフCPUからなる装置であって、2つ以上のマイコンの動作間で生じた同期ずれ異常を検知する異常検知部と、異常検知部が同期ずれ異常を検知した場合に、2つ以上のマイコンの各々の動作をそれぞれ異常処理モードへと移行させ、当該異常処理モードにおいて、当該同期ずれ異常を解消するための再同期フラグを有効にし、再同期フラグが有効ならば、2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれループ処理へと移行させ、当該ループ処理内で、2つ以上のマイコンの動作同士について再び同期を確立したときに、当該2つ以上のマイコンの各々が実行する処理をそれぞれメイン処理へと復帰させる処理を行う処理部とを有することを特徴とする。
【0009】
その他、本願が開示する課題、およびその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、および図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、同期ずれ異常の発生原因が軽微な場合には、当該2重系装置に係るシステムの停止を回避して、当該システムの稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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