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公開番号
2025054028
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2023163199
出願日
2023-09-26
発明の名称
排水処理制御装置及び排水処理制御方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
C02F
1/00 20230101AFI20250331BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】排水の放流先、つまり施設外の水質等を指標として、排水処理施設の運転制御をする。
【解決手段】環境指標データ200及び生態系指標データ300から環境・生態系の状態を判定する環境・生態系モニタリング部400と、環境・生態系モニタリング部400の判定結果と排水の放流先の水質を含む一般水質データ100とから放流水質の目標値を設定する放流水質目標値設定部500と、放流水質が目標値となるように排水処理施設の運転を制御する運転制御部600と、を備える排水処理制御装置を用いる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
環境指標データ及び生態系指標データから環境・生態系の状態を判定する環境・生態系モニタリング部と、
前記環境・生態系モニタリング部の判定結果と排水の放流先の水質を含む一般水質データとから放流水質の目標値を設定する放流水質目標値設定部と、
前記放流水質が前記目標値となるように排水処理施設の運転を制御する運転制御部と、を備える、排水処理制御装置。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記一般水質データ、前記環境指標データ及び前記生態系指標データのうち少なくとも1つを計測する設備を更に備える、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項3】
前記一般水質データは、前記放流先の水温、pH、アルカリ度、電気伝導率、ORP、DIC、日照時間、光量、風速、風向き、全リン及び全窒素のうち少なくとも1項目を含む、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項4】
前記環境指標データは、前記放流先のクロロフィルa、BOD、COD、SS、DO、透明度、海水色及びプランクトン数のうち少なくとも1項目を含む、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項5】
前記生態系指標データは、生物代謝物、環境DNA、及び水中カメラ又は人工衛星の画像データから計測される生物種の数若しくは量又は藻場の面積の推定値のうち少なくとも1項目を含む、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項6】
前記生態系指標データは、硫化ジメチルであり、
前記環境指標データは、クロロフィルaである、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項7】
前記放流水質の前記目標値は、全リン及び全窒素である、請求項1記載の排水処理制御装置。
【請求項8】
前記放流水質目標値設定部は、
前記全リンの除去については、凝集剤添加量の補正値を算出し、
前記全窒素の除去については、硝化槽に吹き込む空気量の補正値を算出する、請求項7記載の排水処理制御装置。
【請求項9】
前記放流水質目標値設定部は、前記放流水質の前記目標値として設定される最適TP濃度及び最適TN濃度を、前記放流先の光量又は光量及び水温を用いて変更する、請求項7記載の排水処理制御装置。
【請求項10】
環境・生態系モニタリング部が、環境指標データ及び生態系指標データから環境・生態系の状態を判定する工程と、
放流水質目標値設定部が、前記環境・生態系モニタリング部の判定結果と排水の放流先の水質を含む一般水質データとから放流水質の目標値を設定する工程と、
運転制御部が、前記放流水質が前記目標値となるように排水処理施設の運転を制御する工程と、を含む、排水処理制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、排水処理制御装置及び排水処理制御方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
2050年のカーボンニュートラルの実現のため、CO
2
を直接回収するDAC(Direct Air Capture)がネガティブエミッション技術として注目されている。DACの一例としては、CO
2
吸収材としてアミンを用いる工業的な手法があるが、この手法では、吸収したCO
2
の分離にエネルギー・コストを必要とする。
【0003】
これに対して、生態系を活用した手法がある。例えば、陸地の植物の成長作用による大気中からのCO
2
吸収(回収された炭素は「グリーンカーボン」と称する。)、沿岸植物の成長作用による大気中からのCO
2
吸収(回収された炭素は「ブルーカーボン」と称する。)がある。
【0004】
沿岸植物でCO
2
吸収を促進する方法の一つとして、リン、窒素、カリウム等の栄養塩の供給がある。栄養塩は、多すぎれば海域が富栄養化した状態となり、植物プランクトン等が大量発生し、赤潮を引き起こすなど水質汚濁の原因となる。これまでは、それぞれの下水処理施設、食品工場等において排出基準に従って浄化した排水を河川や海に放流してきた。しかしながら、浄化された排水は、栄養塩に乏しいため、沿岸生態系において磯焼け等の悪影響が生じる場合があった。このため、瀬戸内海海域では、2015年に瀬戸内海環境保全特別措置法が改正され、「きれいで豊かな海」をめざすこととなった。
【0005】
特許文献1には、曝気を施す接触酸化槽、中間槽及び放流槽を有し、中間槽及び放流槽の水質をそれぞれ監視し、投入すべき微生物の投入量を決定し、接触酸化槽の曝気量を制御する、排水処理システムが開示されている。また、特許文献1には、BOD(Biochemical Oxygen Demand)、COD(Chemical Oxygen Demand)、SS(Suspended Solid)、ノルマルヘキサン抽出物(鉱油類、動植物油)含有量を監視の対象とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-082041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
海域に流出する栄養塩は、多すぎれば富栄養化、少なすぎれば磯焼け等の問題を生じる。このため、排水由来の栄養塩を海域に適切に供給するためには、海域での炭素吸収・貯留及び環境・生物多様性を考慮することが望ましい。
【0008】
特許文献1に記載の排水処理システムは、中間槽及び放流槽の水質を指標とするものであり、排水の放流先の環境・生態系の水質を指標とするものではない。
【0009】
本開示の目的は、排水の放流先、つまり施設外の水質等を指標として、排水処理施設の運転制御をすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の排水処理制御装置は、環境指標データ及び生態系指標データから環境・生態系の状態を判定する環境・生態系モニタリング部と、環境・生態系モニタリング部の判定結果と排水の放流先の水質を含む一般水質データとから放流水質の目標値を設定する放流水質目標値設定部と、放流水質が目標値となるように排水処理施設の運転を制御する運転制御部と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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