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公開番号2025099331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215915
出願日2023-12-21
発明の名称薬剤添加量調整方法及び薬剤添加量調整装置
出願人クボタ環境エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類C02F 5/00 20230101AFI20250626BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】カルシウム成分の濃度が変動しうる場合であっても、カルシウム成分とカルシウム不溶化薬剤との物質量比を適正な範囲に維持しうる薬剤添加量調整方法を提供すること。
【解決手段】被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整方法であって、被処理水にカルシウム不溶化薬剤を添加してカルシウム成分を不溶化させる反応工程と、前記反応工程後の被処理水を沈降分離させる沈降分離工程と、前記沈降分離工程後の上澄み液の一部に対してカルシウム不溶化薬剤を混合して濁度を測定する濁度測定工程と、前記濁度測定工程で測定された濁度に基づいて、前記反応工程において添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する添加量制御工程と、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整方法であって、
被処理水にカルシウム不溶化薬剤を添加してカルシウム成分を不溶化させる反応工程と、
前記反応工程後の被処理水を沈降分離させる沈降分離工程と、
前記沈降分離工程後の上澄み液の一部に対してカルシウム不溶化薬剤を混合して濁度を測定する濁度測定工程と、
前記濁度測定工程で測定された濁度に基づいて、前記反応工程において添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する添加量制御工程と、を含む薬剤添加量調整方法。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記濁度測定工程で測定された濁度に基づいて、前記上澄み液中のカルシウム濃度を算出する濃度算出工程をさらに含み、前記添加量制御工程が、前記濃度算出工程において算出されたカルシウム濃度に基づいて、前記反応工程において添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する請求項1に記載の薬剤添加量調整方法。
【請求項3】
被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整装置であって、
被処理水にカルシウム不溶化薬剤を添加してカルシウム成分を不溶化させる反応槽と、
被処理水中に生じたカルシウム不溶化物を沈降分離させる沈殿槽と、
前記沈殿槽における上澄み液の一部に対してカルシウム不溶化薬剤を混合して濁度を測定する測定装置と、
前記測定装置によって測定された濁度に基づいて前記上澄み液中のカルシウム濃度を算出して、算出されたカルシウム濃度に基づいて、前記反応槽に添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する制御装置と、を備える薬剤添加量調整装置。
【請求項4】
前記測定装置が、前記沈殿槽の内側に設けられている請求項3に記載の薬剤添加量調整装置。
【請求項5】
前記測定装置が、前記沈殿槽の液中に浸漬されて一定量の上澄み液を採取可能な筒状部材を備える請求項4に記載の薬剤添加量調整装置。
【請求項6】
前記測定装置が、前記沈殿槽の外側に設けられている請求項3に記載の薬剤添加量調整装置。
【請求項7】
前記測定装置が、前記沈殿槽の外側に設置される第二反応槽と、一定量の上澄み液を前記沈殿槽から採取して前記第二反応槽に送り出す移送装置とを備える請求項6に記載の薬剤添加量調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整方法及び薬剤添加量調整装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
最終処分場の浸出水には高濃度のカルシウム成分が溶存しているため、浸出水を処理する水処理設備の配管や設備内の機器にスケールが生じ、管の詰りなどの不都合な事態が生じる場合がある。これを防ぐため、例えば、特開2020-104042号公報(特許文献1)などに示されているように、浸出水にカルシウム不溶化薬剤となる炭酸ソーダを添加して炭酸カルシウムとして沈殿分離させることにより、浸出水のカルシウム成分を除去する前処理が行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-104042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業員が手分析で浸出水の溶存カルシウム濃度を測定して、炭酸ソーダの添加量を設定する場合、浸出水の溶存カルシウム濃度の変化に対応するべく、理論的な必要量以上の過剰な量の炭酸ソーダを添加せざるを得ず、薬品コストが嵩むという問題があった。そこで、市販のイオン電極式のカルシウム濃度計を使用して溶存カルシウム濃度を測定する方法も開発されているが、そのようなカルシウム濃度計は共存イオンの影響を受けて正確な値を求めることが困難であり、しかも浸出水に浸漬する電極部にスケールが付着し易いため、被処理水中のカルシウム成分の濃度が変動しうる場合に正確にリアルタイムで測定することが困難な場合があった。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、カルシウム成分の濃度が変動しうる場合であっても、カルシウム成分とカルシウム不溶化薬剤との物質量比を適正な範囲に維持しうる薬剤添加量調整方法及び薬剤添加量調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る薬剤添加量調整方法の特徴は、
被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整方法であって、
被処理水にカルシウム不溶化薬剤を添加してカルシウム成分を不溶化させる反応工程と、
前記反応工程後の被処理水を沈降分離させる沈降分離工程と、
前記沈降分離工程後の上澄み液の一部に対してカルシウム不溶化薬剤を混合して濁度を測定する濁度測定工程と、
前記濁度測定工程で測定された濁度に基づいて、前記反応工程において添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する添加量制御工程と、を含む点にある。
【0007】
本発明に係る薬剤添加量調整方法においては、前記濁度測定工程で測定された濁度に基づいて、前記上澄み液中のカルシウム濃度を算出する濃度算出工程をさらに含み、前記添加量制御工程が、前記濃度算出工程において算出されたカルシウム濃度に基づいて、前記反応工程において添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御すると好適である。
【0008】
本発明に係る薬剤添加量調整装置の特徴は、
被処理水中に含まれるカルシウム成分を不溶化するカルシウム不溶化薬剤の添加量を調整する薬剤添加量調整装置であって、
被処理水にカルシウム不溶化薬剤を添加してカルシウム成分を不溶化させる反応槽と、
被処理水中に生じたカルシウム不溶化物を凝集沈殿させる沈殿槽と、
前記沈殿槽における上澄み液の一部に対してカルシウム不溶化薬剤を混合して濁度を測定する測定装置と、
前記測定装置によって測定された濁度に基づいて前記上澄み液中のカルシウム濃度を算出して、算出されたカルシウム濃度に基づいて、前記反応槽に添加するカルシウム不溶化薬剤の添加量をフィードバック制御する制御装置と、を備える点にある。
【0009】
本発明に係る薬剤添加量調整装置においては、前記測定装置が、前記沈殿槽の内側に設けられていると好適である。
【0010】
本発明に係る薬剤添加量調整装置においては、前記測定装置が、前記沈殿槽の液中に浸漬されて一定量の上澄み液を採取可能な筒状部材を備えると好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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