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公開番号2024175442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093234
出願日2023-06-06
発明の名称モノマー、ポリマー、化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08F 22/00 20060101AFI20241211BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】パターン形成時の解像性を向上し、かつ、LER及び解像性、パターン忠実性、ドーズマージンが改善されたレジストパターンを得ることができる化学増幅ネガ型レジスト組成物、及びレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】下記式(A1)で表されるモノマー、該モノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマー、該ポリマーを含むベースポリマーを含む化学増福ネガ型レジスト組成物。
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(式中、aは、0~4の整数である。RAは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。LAは、-О-又は-NH-である。LBは、単結合、エーテル結合、エステル結合又はアミド結合である。W1は、水素原子、炭素数1~10の脂肪族ヒドロカルビル基、炭素数2~10の脂肪族ヒドロカルビルカルボニル基又は炭素数6~15のアリール基であり、該アリール基は、置換基を有していてもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(A1)で表されるモノマー。
TIFF
2024175442000184.tif
23
94
(式中、aは、0~4の整数である。

A
は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

A
は、-О-又は-NH-である。

B
は、単結合、エーテル結合、エステル結合又はアミド結合である。

L
は、単結合、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~40のヒドロカルビレン基である。

1
は、ハロゲン原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基である。

2
及びR
3
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~15の飽和ヒドロカルビル基又は炭素数6~15のアリール基であり、該ヒドロカルビル基は、ヒドロキシ基又は炭素数1~6の飽和ヒドロカルビルオキシ基で置換されていてもよく、該アリール基は、置換基を有していてもよい。ただし、R
2
及びR
3
は、同時に水素原子になることはない。また、R
2
及びR
3
は、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、該環の-CH
2
-の一部が、-O-又は-S-で置換されていてもよい。

1
は、水素原子、炭素数1~10の脂肪族ヒドロカルビル基、炭素数2~10の脂肪族ヒドロカルビルカルボニル基又は炭素数6~15のアリール基であり、該アリール基は、置換基を有していてもよい。)
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
下記式(A1-1)で表される請求項1記載のモノマー。
TIFF
2024175442000185.tif
23
82
(式中、a、R
A
、L
A
、R
1
、R
2
、R
3
及びW
1
は、前記と同じ。)
【請求項3】
下記式(A1-2)で表される請求項2記載のモノマー。
TIFF
2024175442000186.tif
23
79
(式中、a、R
A
、L
A
、R
1
、R
2
及びR
3
は、前記と同じ。)
【請求項4】
請求項1記載のモノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマー。
【請求項5】
更に、下記式(A2)で表される繰り返し単位を含む請求項4記載のポリマー。
TIFF
2024175442000187.tif
51
94
(式中、b1は、0又は1である。b2は、0~2の整数である。b3は、0≦b3≦5+2(b2)-b4を満たす整数である。b4は、1~3の整数である。

A
は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

11
は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~6の飽和ヒドロカルビル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~6の飽和ヒドロカルビルオキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2~8の飽和ヒドロカルビルカルボニルオキシ基である。

1
は、単結合又は炭素数1~10の飽和ヒドロカルビレン基であり、該飽和ヒドロカルビレン基の-CH
2
-の一部が-O-で置換されていてもよい。)
【請求項6】
更に、下記式(A3)で表される繰り返し単位、下記式(A4)で表される繰り返し単位及び下記式(A5)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含む請求項4記載のポリマー。
TIFF
2024175442000188.tif
59
120
(式中、c及びdは、それぞれ独立に、0~4の整数である。e1は、0又は1である。e2は、0~2の整数である。e3は、0~5の整数である。

A
は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

21
及びR
22
は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~8の飽和ヒドロカルビル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~8の飽和ヒドロカルビルオキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2~8の飽和ヒドロカルビルカルボニルオキシ基である。

23
は、炭素数1~20の飽和ヒドロカルビル基、炭素数1~20の飽和ヒドロカルビルオキシ基、炭素数2~20の飽和ヒドロカルビルカルボニルオキシ基、炭素数2~20の飽和ヒドロカルビルオキシヒドロカルビル基、炭素数2~20の飽和ヒドロカルビルチオヒドロカルビル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1~20の飽和ヒドロカルビルスルフィニル基又は炭素数1~20の飽和ヒドロカルビルスルホニル基である。

2
は、単結合又は炭素数1~10の飽和ヒドロカルビレン基であり、該飽和ヒドロカルビレン基の-CH
2
-の一部が-O-で置換されていてもよい。)
【請求項7】
更に、下記式(A6)~(A13)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含む請求項4記載のポリマー。
TIFF
2024175442000189.tif
127
168
(式中、R
B
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。

1
は、それぞれ独立に、単結合、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、ナフチレン基若しくはこれらを組み合わせて得られる炭素数7~18の基、-O-X
11
-、-C(=O)-O-X
11
-又は-C(=O)-NH-X
11
-であり、X
11
は、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、ナフチレン基又はこれらを組み合わせて得られる炭素数7~18の基であり、カルボニル基、エステル結合、エーテル結合又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。

2
は、それぞれ独立に、単結合又は-X
21
-C(=O)-O-であり、X
21
は、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビレン基である。

3
は、それぞれ独立に、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化フェニレン基、トリフルオロメチル基で置換されたフェニレン基、-O-X
31
-、-C(=O)-O-X
31
-又は-C(=O)-NH-X
31
-であり、X
31
は、炭素数1~6の脂肪族ヒドロカルビレン基、フェニレン基、フッ素化フェニレン基、トリフルオロメチル基で置換されたフェニレン基又はこれらを組み合わせて得られる炭素数7~20の基であり、カルボニル基、エステル結合、エーテル結合又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。

4
は、それぞれ独立に、単結合又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~30のヒドロカルビレン基である。
f1及びf2は、それぞれ独立に、0又は1であるが、X
4
が単結合のとき、f1及びf2は、0である。

31
~R
48
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基である。また、R
31
及びR
32
が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよく、R
33
及びR
34
、R
36
及びR
37
、又はR
39
及びR
40
が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよい。

HF
は、水素原子又はトリフルオロメチル基である。
Xa
-
は、非求核性対向イオンである。)
【請求項8】
請求項4~7のいずれか1項記載のポリマーを含むベースポリマーを含む化学増福ネガ型レジスト組成物。
【請求項9】
前記ベースポリマーに含まれるポリマーの全繰り返し単位中、芳香環骨格を有する繰り返し単位の含有率が、60モル%以上である請求項8記載の化学増幅ネガ型レジスト組成物。
【請求項10】
更に、(B)酸発生剤を含む請求項8記載の化学増幅ネガ型レジスト組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モノマー、ポリマー、化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。このうち、0.2μm以下のパターンの加工では、もっぱら酸を触媒とした化学増幅レジスト組成物が使用されている。また、露光源として紫外線、遠紫外線、電子線(EB)等の高エネルギー線が用いられており、特に超微細加工技術として利用されているEBリソグラフィーは、半導体製造用のフォトマスクを作製する際のフォトマスクブランクの加工方法としても不可欠となっている。
【0003】
酸性側鎖を有する芳香族骨格を多量に有するポリマー、例えばポリヒドロキシスチレンは、KrFエキシマレーザーを用いるKrFリソグラフィー用レジスト組成物の材料として有用であるが、波長200nm付近の光に対して大きな吸収を示すため、ArFエキシマレーザーを用いるArFリソグラフィー用レジスト組成物の材料としては使用されなかった。しかし、ArFエキシマレーザーによる加工限界よりも小さなパターンを形成するための有力な技術であるEBリソグラフィー用レジスト組成物や、極端紫外線(EUV)リソグラフィー用レジスト組成物の材料としては高いエッチング耐性が得られる点で重要な材料となっている。
【0004】
フォトリソグラフィーに用いるレジスト組成物としては、露光部を溶解させてパターンを形成するポジ型及び露光部を残してパターンを形成するネガ型があり、それらは必要とするレジストパターンの形態に応じて使いやすい方が選択される。化学増幅ネガ型レジスト組成物は、通常、水性のアルカリ現像液に溶解するポリマー、露光光により分解して酸を発生する酸発生剤、及び酸を触媒としてポリマー間に架橋を形成してポリマーを前記現像液に不溶化させる架橋剤(場合によってはポリマーと架橋剤は一体化している)を含んでおり、更に、通常、露光で発生した酸の拡散を制御するためのクエンチャーが加えられる。
【0005】
前記水性のアルカリ現像液に溶解するポリマーを構成するアルカリ可溶性単位としては、フェノール類に由来する単位が挙げられる。従来、このようなタイプのネガ型レジスト組成物は、特にKrFエキシマレーザー光による露光用として多数が開発されてきた。しかし、これらは、露光光が150~220nmの波長である場合にフェノール類に由来する単位が光の透過性を持たないことから、ArFエキシマレーザー光用のものとしては使用されなかった。ところが、近年、より微細なパターンを得るための露光方法であるEBやEUVといった短波長の露光光用のネガ型レジスト組成物として再び注目されており、例えば、特許文献1、2及び3が報告されている。
【0006】
また、前述したもののほかに、これまで化学増幅ネガ型レジスト組成物用の材料として、多数のものが開発されてきた。例えば、レジスト組成物に用いられるネガ機構を与えるアルカリ可溶性ポリマーを高エネルギー線を照射した際に発生する酸の作用により不溶化するものとしては、特許文献4、5にも記載されているような架橋剤が用いられ、多くの架橋剤が開発されてきている。他方、この架橋剤の機能をポリマーに持たせる試みも多く行われており、アルコキシメトキシ基が置換されたスチレン単位を導入する方法(特許文献6)、アルコキシメチルアミノ基を有する繰り返し単位を導入する方法(特許文献7)、エポキシ基を有する繰り返し単位を導入する方法(特許文献8)、酸脱離性基を有するスチレン系の繰り返し単位を導入する方法(特許文献9)、酸脱離性ヒドロキシ基を有するアダマンチル系の繰り返し単位を導入する方法(特許文献10)、酸脱離性ヒドロキシ基を有する脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素系の繰り返し単位を導入する方法(特許文献9~15)等が提案されている。
【0007】
これらの方法によりある程度の性能の改善は確認されているものの、満足のいく結果は未だ得られていない。更なる微細化の要求に応えるため、感度や限界解像性に優れ、高コントラストな化学増幅ネガ型レジスト材料の開発は重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第4396849号公報
特許第4478589号公報
特許第4678383号公報
特許第4955732号公報
特許第4801190号公報
特開平5-232702号公報
特開平8-202037号公報
特許第3914363号公報
特開2003-337414号公報
特許第4648526号公報
米国特許第7,300,739号明細書
米国特許第7,393,624号明細書
米国特許第7,563,558号明細書
特開2013-164588号公報
特開2019-203103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、パターン形成時の解像性を向上し、かつ、LER、パターン忠実性及びドーズマージンが改善されたレジストパターンを得ることができる化学増幅ネガ型レジスト組成物、及びレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、所定の脱水官能基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマーを化学増幅ネガ型レジスト組成物に導入した場合、良好な解像性やパターン形状を示し、LER、パターン忠実性及びドーズマージンが改善されたパターンが得られることを知見し、本発明をなすに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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