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公開番号
2024174489
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-17
出願番号
2023092341
出願日
2023-06-05
発明の名称
酸素貯蔵材料及びその製造方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
,
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類
B01J
23/10 20060101AFI20241210BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】使用初期だけでなく、1100℃程度という高温の排ガスに長時間曝された後においても、約250℃という低温において優れた酸素貯蔵能(OSC)を発現できる酸素貯蔵材料を提供すること。
【解決手段】スカンジウム(Sc)とプラセオジム(Pr)又はランタン(La)とを含有するパイロクロア型セリア(CeO
2
)-ジルコニア(ZrO
2
)系複合酸化物を含有し、
前記パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物中の全カチオンに対して、
Ceの含有量が43~49at%であり、
Pr又はLaの含有量が0.5~4.9at%であり、
Scの含有量が0.5~4.9at%であり、
CeとZrとの原子比(Ce/Zr)が45/55~51/49である、
ことを特徴とする酸素貯蔵材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
スカンジウム(Sc)とプラセオジム(Pr)又はランタン(La)とを含有するパイロクロア型セリア(CeO
2
)-ジルコニア(ZrO
2
)系複合酸化物を含有し、
前記パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物中の全カチオンに対して、
Ceの含有量が43~49at%であり、
Pr又はLaの含有量が0.5~4.9at%であり、
Scの含有量が0.5~4.9at%であり、
CeとZrとの原子比(Ce/Zr)が45/55~51/49である、
ことを特徴とする酸素貯蔵材料。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
Sc及びPr又はLaのうちの少なくとも一部が前記パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物に固溶していることを特徴とする請求項1に記載の酸素貯蔵材料。
【請求項3】
Scの少なくとも一部が前記パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物中のZrサイトに置換し、Pr又はLaの少なくとも一部が前記パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物中のCeサイトに置換していることを特徴とする請求項1に記載の酸素貯蔵材料。
【請求項4】
エネルギー分散型X線分析により得られる元素マッピング像におけるSc分布図、Pr又はLa分布図、Ce分布図及びSc分布図に基づいて算出されるゼロ平均正規化相関(ZNCC)の係数値[Sc-Zr]、[Sc-Ce]、[M
PL
-Ce]及び[M
PL
-Zr]が下記式(1)及び(2):
[Sc-Zr]-[Sc-Ce]>0.000 (1)
[M
PL
-Ce]-[M
PL
-Zr]>0.028 (2)
(前記式中、[Sc-Zr]はSc分布図とZr分布図とのZNCC係数値を表し、[Sc-Ce]はSc分布図とCe分布図とのZNCC係数値を表し、[M
PL
-Ce]はPr又はLa分布図とCe分布図とのZNCC係数値を表し、[M
PL
-Zr]はPr又はLa分布図とZr分布図とのZNCC係数値を表す。)
で表される条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の酸素貯蔵材料。
【請求項5】
スカンジウム(Sc)とプラセオジム(Pr)又はランタン(La)とを含有するパイロクロア型セリア(CeO
2
)-ジルコニア(ZrO
2
)系複合酸化物を含有する酸素貯蔵材料の製造方法であって、
全カチオンに対して、Ceの含有量が43~49at%であり、Pr又はLaの含有量が0.5~4.9at%であり、Scの含有量が0.5~4.9at%であり、CeとZrとの原子比(Ce/Zr)が45/55~51/49である、スカンジウムとプラセオジム又はランタンとを含有するセリア-ジルコニア系固溶体粉末を準備する工程と、
前記スカンジウムとプラセオジム又はランタンとを含有するセリア-ジルコニア系固溶体粉末を30~350MPaの圧力で加圧成形した後、1400~2000℃の温度条件で還元処理し、さらに酸化処理して請求項1に記載のスカンジウムとプラセオジム又はランタンとを含有するパイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物を含有する酸素貯蔵材料を得る工程と、
を含むことを特徴とする酸素貯蔵材料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物を含有する酸素貯蔵材料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車エンジン等の内燃機関から排出される排ガス中の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)を酸化すると同時に、窒素酸化物(NOx)を還元できる排ガス浄化触媒としていわゆる三元触媒が知られている。
【0003】
そして、排ガス浄化触媒を用いて排ガスを浄化するにあたって、排ガス中の酸素濃度の変動を吸収して排ガス浄化能力を高めるために、排ガス中の酸素濃度が高いときに酸素を吸蔵でき、排ガス中の酸素濃度が低いときに酸素を放出できる酸素貯蔵能(Oxygen Storage Capacity(OSC))を有する材料を、排ガス浄化触媒の担体や助触媒として用いることが知られている。
【0004】
このようなOSCを有する酸素貯蔵材料としては、従来からセリアが好適に用いられており、近年では、セリアを含有する様々な種類の複合酸化物が研究され、いわゆる共沈法、逆共沈法、水熱合成法、熔融法、固相法等によって得られる種々のセリア-ジルコニア系複合酸化物が開発されている。
【0005】
例えば、特開2015-182931号公報(特許文献1)には、セリウムとジルコニウムとこれら以外の鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、銅等の遷移金属元素とを含み、結晶構造としてパイロクロア相を含むセリア-ジルコニア系複合酸化物をいわゆる熔融法により製造する方法が開示されている。
【0006】
また、特開2022-59284号公報(特許文献2)には、パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物と該パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物に添加された鉄とを含有する酸素貯蔵材料であって、CeとZrとの合計量に対するFeの含有比率(Fe/(Ce+Zr)×100)が0.5~9at%であり、CeとZrとの総モル数に対するZrのモル分率(X=Zr/(Ce+Zr)×100)がX=40~50%であり、大気中、1100℃で加熱する前及び5時間加熱した後の、CuKαを用いたX線回折測定により得られるX線回折パターンから求められる格子定数が式:格子定数≦-7.00×10
-3
X+10.874で表される条件を満たすものであり、大気中、1100℃で加熱する前及び5時間加熱した後の、CuKαを用いたX線回折測定により得られるX線回折パターンから求められる2θ=14.5°付近の回折線と2θ=29°付近の回折線との強度比〔I(14/29)値〕が式:I(14/29)値≦2.36×10
-3
X-0.072で表される条件を満たす酸素貯蔵材料が開示されている。
【0007】
しかしながら、近年は、排ガス浄化用触媒に対する要求特性が益々高まっており、使用初期だけでなく、1100℃程度という高温の排ガスに長時間曝された後においても、250℃という低温において優れた酸素貯蔵能(OSC)を発現できる酸素貯蔵材料が求められるようになっており、特許文献1~2に記載のような従来の酸素貯蔵材料では必ずしも十分なものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015-182931号公報
特開2022-59284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、使用初期だけでなく、1100℃程度という高温の排ガスに長時間曝された後においても、250℃という低温において優れた酸素貯蔵能(OSC)を発現することが可能な酸素貯蔵材料、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物に添加する元素としてスカンジウムとプラセオジム又はランタンとを併用し、かつ、セリウムの含有量、プラセオジム又はランタンの含有量、スカンジウムの含有量、並びにセリウムとジルコニウムの原子比を所定の範囲内に調整したスカンジウム含有セリア-ジルコニア固溶体粉末を所定の圧力で加圧成形した後に所定の高温条件で還元処理し、さらに酸化処理することにより、1100℃程度という高温の排ガスに曝される前及び長時間曝された後のいずれにおいても、パイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物にスカンジウムとプラセオジム又はランタンとが十分に固溶した複合酸化物が得られ、このスカンジウムとプラセオジム又はランタンとを含有するパイロクロア型セリア-ジルコニア系複合酸化物が、使用初期だけでなく、1100℃程度という高温の排ガスに長時間曝された後においても、250℃という低温において優れた酸素貯蔵能(OSC)を発現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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