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公開番号
2024173143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091364
出願日
2023-06-02
発明の名称
数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体
出願人
ブラザー工業株式会社
代理人
個人
主分類
G05B
19/18 20060101AFI20241205BHJP(制御;調整)
要約
【課題】工具交換時間を短縮できる数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】工具収納時、数値制御装置のCPUは、Y軸方向において、主軸を第一復帰位置からATC準備位置を経由して、ATC位置へ移動する。Y軸方向のATC準備位置からATC位置への主軸の移動は、Z軸方向においてW9に主軸がATC準備位置に到達してから開始される。Y軸方向の第一復帰位置からATC準備位置への主軸の移動を、Z軸方向において主軸がW3に第一復帰位置を通過するのを契機に、待機時間T1が経過してから開始する。これにより、W9にY軸方向におけるATC準備位置からの移動開始時に、Y軸方向の主軸の移動速度を最大速度をV
Y
にできる。よって数値制御装置は、Y軸方向におけるATC準備位置からATC位置への移動時間を短縮できる。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、
前記ワークの加工終了時における前記主軸の位置である終了位置から、
前記終了位置に対して前記主軸の軸方向に離れた位置であり、前記主軸に装着した装着工具が前記ワークに衝突しない第一復帰位置、
前記装着工具を前記マガジンの前記収納部に収納する収納位置、
及び、前記第一復帰位置及び前記収納位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記収納位置から離れた位置である準備位置
の各位置を、前記第一復帰位置、前記準備位置、前記収納位置の順に前記主軸を経由させた後、
前記収納位置に対して前記軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、且つ前記装着工具が前記収納部に残り前記主軸から抜ける抜き位置へ、前記主軸を移動する収納制御部を備え、
前記工作機械は、少なくとも前記軸方向及び前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部を備えており、
前記収納制御部は、
前記軸方向における前記主軸の前記終了位置から前記第一復帰位置への移動を指示する第一指示部と、
前記軸方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第二指示部と、
前記第一直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第三指示部と、
前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記収納位置への移動を指示する第四指示部と、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したか否かを判断する第一判断部と、
計時開始から所定時間が経過したか否かを判断する第二判断部と、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第三判断部と
を備え、
前記第一指示部による指示の出力が開始又は完了した場合、或いは前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、
前記所定時間が経過したと前記第二判断部が判断した場合に前記第三指示部による指示の出力を開始し、
前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断部が判断した場合に前記第四指示部による指示の出力を開始すること
を特徴とする数値制御装置。
続きを表示(約 5,900 文字)
【請求項2】
前記収納制御部は、
前記第一指示部による指示の出力が完了した場合に前記第二指示部による指示の出力を開始すること
を特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項3】
前記収納制御部は、
前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始するものであり、
前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置を通過してから前記準備位置に到達するまでにかかる第一時間と、
前記主軸が前記第一直交方向における前記第一復帰位置から前記準備位置へ向けての移動において前記主軸が前記第一直交方向に移動する速度である第二移動速度から停止状態へ向けて減速を開始する直前までにかかる第二時間と
に基づいて前記所定時間を演算する演算部を備え、
前記演算部は、
前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第一移動距離と、
前記主軸が前記軸方向に移動する速度である第一移動速度と、
前記軸方向への移動において前記主軸が前記第一移動速度から停止状態となるまでの減速にかかる時間である第一減速時間と
に基づいて前記第一時間を演算し、
更に、
前記主軸が前記第一直交方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第二移動距離と、
前記第二移動速度と
に基づいて前記第二時間を演算すること
を特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項4】
前記工作機械の前記位置検出部は更に、前記軸方向に対して直交し、且つ前記第一直交方向に対して直交する第二直交方向における前記主軸の位置を検出し、
前記収納制御部は、
前記第二直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第五指示部と、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第四判断部と
を備え、
前記演算部は、
前記主軸が前記第一直交方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第三移動距離と、
前記主軸が前記第一直交方向に移動する速度である第三移動速度と、
前記軸方向への移動において前記主軸が前記第一移動速度から停止状態となるまでの減速にかかる時間である第二減速時間と
に基づいて、前記主軸が前記第二直交方向において前記第一復帰位置を通過してから前記準備位置に到達するまでにかかる第三時間を演算し、
且つ、
前記第二時間と、
前記第三時間と
に基づいて前記所定時間を演算し、
前記収納制御部は、
前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、
前記所定時間が経過したと前記第二判断部が判断した場合に前記第三指示部による指示の出力を開始し、
前記第三指示部による指示の出力が完了し、且つ、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断部が判断し、更に、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したと前記第四判断部が判断した場合に前記第四指示部による指示の出力を開始すること
を特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項5】
前記工作機械の前記位置検出部は更に、前記軸方向に対して直交し、且つ前記第一直交方向に対して直交する第二直交方向における前記主軸の位置を検出し、
前記収納制御部は、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第四判断部
を備え、
前記第三指示部による指示の出力が完了し、且つ、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断部が判断し、更に、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したと前記第四判断部が判断した場合に前記第四指示部による指示の出力を開始すること
を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の数値制御装置。
【請求項6】
前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である次工具を収納する前記収納部が前記収納位置に対応する位置に配置された状態で、
前記抜き位置から、前記収納位置、前記準備位置の順に経由させ、前記次工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記次工具が前記ワークに衝突しない第二復帰位置に前記主軸を移動させた後、前記開始位置へ移動する装着制御部
を更に備え、
前記装着制御部は、
前記第一直交方向における前記主軸の前記収納位置から前記準備位置への移動を指示する第六指示部と、
前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記第二復帰位置への移動を指示する第七指示部と、
前記軸方向及び前記第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記第二復帰位置への移動を指示する第八指示部と、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第五判断部と
を備え、
前記第六指示部による指示の出力が完了した場合に前記第七指示部による指示の出力を開始し、
前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第五判断部が判断した場合に前記第八指示部による指示の出力を開始すること
を特徴とする請求項5に記載の数値制御装置。
【請求項7】
工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
前記ワークの加工終了時における前記主軸の位置である終了位置から、
前記終了位置に対して前記主軸の軸方向に離れた位置であり、前記主軸に装着した装着工具が前記ワークに衝突しない第一復帰位置、
前記装着工具を前記マガジンの前記収納部に収納する収納位置、
及び、前記第一復帰位置及び前記収納位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記収納位置から離れた位置である準備位置
の各位置を、前記第一復帰位置、前記準備位置、前記収納位置の順に前記主軸を経由させた後、
前記収納位置に対して前記軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、且つ前記装着工具が前記収納部に残り前記主軸から抜ける抜き位置へ、前記主軸を移動する収納制御ステップ
を備えた数値制御装置の制御方法において、
前記収納制御ステップは、
前記軸方向における前記主軸の前記終了位置から前記第一復帰位置への移動を指示する第一指示ステップと、
前記軸方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第二指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第三指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記収納位置への移動を指示する第四指示ステップと、
前記工作機械が備え、少なくとも前記軸方向及び前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
計時開始から所定時間が経過したか否かを判断する第二判断ステップと、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第三判断ステップと
を備え、
前記第一指示ステップによる指示の出力が開始又は完了した場合、或いは前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断ステップが判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、
前記所定時間が経過したと前記第二判断ステップが判断した場合に前記第三指示ステップによる指示の出力を開始し、
前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断ステップが判断した場合に前記第四指示ステップによる指示の出力を開始すること
を特徴とする制御方法。
【請求項8】
工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
前記ワークの加工終了時における前記主軸の位置である終了位置から、
前記終了位置に対して前記主軸の軸方向に離れた位置であり、前記主軸に装着した装着工具が前記ワークに衝突しない第一復帰位置、
前記装着工具を前記マガジンの前記収納部に収納する収納位置、
及び、前記第一復帰位置及び前記収納位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記収納位置から離れた位置である準備位置
の各位置を、前記第一復帰位置、前記準備位置、前記収納位置の順に前記主軸を経由させた後、
前記収納位置に対して前記軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、且つ前記装着工具が前記収納部に残り前記主軸から抜ける抜き位置へ、前記主軸を移動する収納制御ステップ
を備えた数値制御装置を機能させるプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記収納制御ステップにおいて、
前記軸方向における前記主軸の前記終了位置から前記第一復帰位置への移動を指示する第一指示ステップと、
前記軸方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第二指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第三指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記収納位置への移動を指示する第四指示ステップと、
前記工作機械が備え、少なくとも前記軸方向及び前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
計時開始から所定時間が経過したか否かを判断する第二判断ステップと、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第三判断ステップと
を実行させ、
前記第一指示ステップによる指示の出力が開始又は完了した場合、或いは前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断ステップが判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、
前記所定時間が経過したと前記第二判断ステップが判断した場合に前記第三指示ステップによる指示の出力を開始し、
前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断ステップが判断した場合に前記第四指示ステップによる指示の出力を開始すること
を特徴とするプログラム。
【請求項9】
工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
前記ワークの加工終了時における前記主軸の位置である終了位置から、
前記終了位置に対して前記主軸の軸方向に離れた位置であり、前記主軸に装着した装着工具が前記ワークに衝突しない第一復帰位置、
前記装着工具を前記マガジンの前記収納部に収納する収納位置、
及び、前記第一復帰位置及び前記収納位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記収納位置から離れた位置である準備位置
の各位置を、前記第一復帰位置、前記準備位置、前記収納位置の順に前記主軸を経由させた後、
前記収納位置に対して前記軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、且つ前記装着工具が前記収納部に残り前記主軸から抜ける抜き位置へ、前記主軸を移動する収納制御ステップ
をコンピュータに実行させる数値制御装置を制御するプログラムであって、
コンピュータに、
前記収納制御ステップにおいて、
前記軸方向における前記主軸の前記終了位置から前記第一復帰位置への移動を指示する第一指示ステップと、
前記軸方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第二指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第三指示ステップと、
前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記収納位置への移動を指示する第四指示ステップと、
前記工作機械が備え、少なくとも前記軸方向及び前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
計時開始から所定時間が経過したか否かを判断する第二判断ステップと、
前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第三判断ステップと
を実行させ、
前記第一指示ステップによる指示の出力が完了した場合、或いは前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断ステップが判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、
前記所定時間が経過したと前記第二判断ステップが判断した場合に前記第三指示ステップによる指示の出力を開始し、
前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断ステップが判断した場合に前記第四指示ステップによる指示の出力を開始させるプログラム
を記憶することを特徴とする記憶媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の工作機械は横形であり、主軸の軸方向は水平方向である。工具交換を行う際、工具がワーク及び治具に衝突しないよう、主軸を開始位置から復帰位置に移動後、Y軸方向においては機械原点に移動してから準備位置に移動する。開始位置はワークの加工終了時の主軸の位置である。復帰位置は工具がワーク及び治具に衝突しない主軸の位置である。機械原点は、主軸の軸方向における主軸の機械座標が原点寸法の位置であり、且つ、主軸の軸方向と直交する方向における主軸の機械座標が0の位置である。主軸の軸方向の原点寸法の位置は工作機械の構造に応じて決まる。準備位置は、工具を保持する工具ホルダをマガジンのグリップアームに把持する準備のため主軸を配置する位置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3044782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
主軸は復帰位置から機械原点に一旦移動してから準備位置に移動するので、工具交換時間が長くなるという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、工具交換時間を短縮できる数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様によれば、工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、前記ワークの加工終了時における前記主軸の位置である終了位置から、前記終了位置に対して前記主軸の軸方向に離れた位置であり、前記主軸に装着した装着工具が前記ワークに衝突しない第一復帰位置、前記装着工具を前記マガジンの前記収納部に収納する収納位置、及び、前記第一復帰位置及び前記収納位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記収納位置から離れた位置である準備位置の各位置を、前記第一復帰位置、前記準備位置、前記収納位置の順に前記主軸を経由させた後、前記収納位置に対して前記軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、且つ前記装着工具が前記収納部に残り前記主軸から抜ける抜き位置へ、前記主軸を移動する収納制御部を備え、前記工作機械は、少なくとも前記軸方向及び前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部を備えており、前記収納制御部は、前記軸方向における前記主軸の前記終了位置から前記第一復帰位置への移動を指示する第一指示部と、前記軸方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第二指示部と、前記第一直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第三指示部と、前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記収納位置への移動を指示する第四指示部と、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したか否かを判断する第一判断部と、計時開始から所定時間が経過したか否かを判断する第二判断部と、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第三判断部とを備え、前記第一指示部による指示の出力が開始又は完了した場合、或いは前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、前記所定時間が経過したと前記第二判断部が判断した場合に前記第三指示部による指示の出力を開始し、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断部が判断した場合に前記第四指示部による指示の出力を開始することを特徴とする数値制御装置が提供される。
【0007】
第一直交方向における主軸の準備位置から収納位置への移動は、第三判断部が、主軸が軸方向において準備位置に到達したと判断した場合に行われる。故に収納制御部は、主軸の第一直交方向への移動において、主軸を第一復帰位置から準備位置へ移動させる指示と、準備位置から収納位置へ移動させる指示を連続して出力できるように、第三指示部による指示の出力を、所定時間の経過を待ってから行う。これにより主軸は、第一直交方向において、準備位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の収納位置へ向けて移動を継続することができるので、第一直交方向において、第一復帰位置から収納位置へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置は、工具交換時間を短縮することができる。
【0008】
第一態様において、前記収納制御部は、前記第一指示部による指示の出力が完了した場合に前記第二指示部による指示の出力を開始してもよい。収納制御部は、主軸の軸方向への移動において、主軸を終了位置から第一復帰位置へ移動させる指示と、第一復帰位置から準備位置へ移動させる指示を連続して出力する。これにより主軸は、軸方向において、第一復帰位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の準備位置へ向けて移動を継続することができる。例えば、第一指示部による指示の出力が完了し、主軸が第一復帰位置に到達したことをインポジションチェックによって確認してから第二指示部による指示が出力される場合と比べ、主軸は、軸方向において、終了位置から準備位置へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置は、工具交換時間を短縮することができる。
【0009】
第一態様において、前記収納制御部は、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始するものであり、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置を通過してから前記準備位置に到達するまでにかかる第一時間と、前記主軸が前記第一直交方向における前記第一復帰位置から前記準備位置へ向けての移動において前記主軸が前記第一直交方向に移動する速度である第二移動速度から停止状態へ向けて減速を開始する直前までにかかる第二時間とに基づいて前記所定時間を演算する演算部を備え、前記演算部は、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第一移動距離と、前記主軸が前記軸方向に移動する速度である第一移動速度と、前記軸方向への移動において前記主軸が前記第一移動速度から停止状態となるまでの減速にかかる時間である第一減速時間とに基づいて前記第一時間を演算し、更に、前記主軸が前記第一直交方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第二移動距離と、前記第二移動速度とに基づいて前記第二時間を演算してもよい。主軸が軸方向において第一復帰位置を通過して準備位置に至るまでにかかる第一時間から、主軸が第一直交方向において第一復帰位置から準備位置に向けて移動し、準備位置にて停止する場合の減速を開始するタイミングまでにかかる第二時間を求め、その差分によって、所定時間を求めることができる。故に主軸は、第一直交方向において、第一復帰位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の準備位置へ向けて移動を継続することができる。
【0010】
第一態様において、前記工作機械の前記位置検出部は更に、前記軸方向に対して直交し、且つ前記第一直交方向に対して直交する第二直交方向における前記主軸の位置を検出し、前記収納制御部は、前記第二直交方向における前記主軸の前記第一復帰位置から前記準備位置への移動を指示する第五指示部と、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第四判断部とを備え、前記演算部は、前記主軸が前記第一直交方向において前記第一復帰位置から前記準備位置まで移動する距離である第三移動距離と、前記主軸が前記第一直交方向に移動する速度である第三移動速度と、前記軸方向への移動において前記主軸が前記第一移動速度から停止状態となるまでの減速にかかる時間である第二減速時間とに基づいて、前記主軸が前記第二直交方向において前記第一復帰位置を通過してから前記準備位置に到達するまでにかかる第三時間を演算し、且つ、前記第二時間と、前記第三時間とに基づいて前記所定時間を演算し、前記収納制御部は、前記主軸が前記軸方向において前記第一復帰位置に到達したと前記第一判断部が判断した場合に前記所定時間の計時を開始し、前記所定時間が経過したと前記第二判断部が判断した場合に前記第三指示部による指示の出力を開始し、前記第三指示部による指示の出力が完了し、且つ、前記主軸が前記軸方向において前記準備位置に到達したと前記第三判断部が判断し、更に、前記主軸が前記第二直交方向において前記準備位置に到達したと前記第四判断部が判断した場合に前記第四指示部による指示の出力を開始してもよい。主軸は、軸方向への移動よりも第二直交方向への移動に時間がかかる場合がある。故に演算部は、主軸が第二直交方向において第一復帰位置を通過して準備位置に至るまでにかかる第三時間と、第二時間とに基づいて、所定時間を演算する。よって主軸は、第一直交方向において、準備位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の収納位置へ向けて移動を継続することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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