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公開番号2024171078
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087955
出願日2023-05-29
発明の名称車両用制御装置
出願人株式会社ジェイテクト,トヨタ自動車株式会社,株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類H02P 5/74 20060101AFI20241204BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】異常時に適切に対応することができる車両用制御装置を提供する。
【解決手段】車両用制御装置は、複数系統の制御回路(41A,51Aの組、42A,52Aの組)を有する。各制御回路は、反力モータおよび転舵モータが、各々有する複数系統の巻線群に対する給電を系統ごとに独立して制御する。各制御回路は、自系統以外の他系統の制御回路の動作状態に応じて切り替えられる駆動モードでモータを駆動する。駆動モードは、自系統以外の他系統の制御回路の動作状態が異常であるとき、自系統の巻線群に対する給電を停止する自系統停止モードを含む。制御回路は、自系統以外の他系統の制御回路の動作状態が異常である場合であっても、自己の動作状態が、安全上問題がないとされる特定の動作状態であるときには、駆動モードを自系統停止モードに遷移させない。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数系統の巻線群を有するモータに発生させるべきトルクに応じた電流指令値を演算するとともに、演算される前記電流指令値に基づき、複数系統の前記巻線群に対する給電を系統ごとに独立して制御するように構成される複数系統の制御回路を有し、
前記制御回路は、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態に応じて切り替えられる駆動モードで前記モータを駆動するように構成され、
前記駆動モードは、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常であるとき、自系統の前記巻線群に対する給電を停止する自系統停止モードを含み、
前記制御回路は、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常である場合であっても、自己の動作状態が、安全上問題がないとされる特定の動作状態であるときには、前記駆動モードを前記自系統停止モードに遷移させないように構成される車両用制御装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御回路は、車両電源のオンに伴い、起動処理およびイニシャルチェックを実行するとともに、自系統以外の他系統の前記制御回路と同期して前記モータの駆動を制御する観点から他系統の前記制御回路の動作状態を監視するように構成され、
前記特定の動作状態は、前記起動処理または前記イニシャルチェックを実行している状態である請求項1に記載の車両用制御装置。
【請求項3】
複数の前記制御回路は、前記駆動モードを相互に同期させるとともに、車両を制御するように構成される車両制御装置と通信するように構成され、
前記制御回路は、前記モータの駆動を制御している場合において、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常であるとき、前記駆動モードを前記自系統停止モードに遷移させるとともに、前記の同期を通じて複数の前記制御回路の前記駆動モードが、すべて前記自系統停止モードに遷移したとき、その旨示す報知信号を前記車両制御装置に送信するように構成される請求項1または請求項2に記載の車両用制御装置。
【請求項4】
前記モータは、
2系統の巻線群を有する反力モータであって、転舵輪との間の動力伝達が分離されたステアリングホイールに付与される操舵反力を発生するように構成される反力モータと、
2系統の巻線群を有する転舵モータであって、前記転舵輪を転舵させるための転舵力を発生するように構成される転舵モータと、を含み、
複数の前記制御回路は、
前記反力モータに対する給電を制御するように構成される第1の反力制御回路と、
前記反力モータに対する給電を制御するように構成される第2の反力制御回路と、
前記転舵モータに対する給電を制御するように構成される第1の転舵制御回路と、
前記転舵モータに対する給電を制御するように構成される第2の転舵制御回路と、を含み、
前記第1の反力制御回路と前記第1の転舵制御回路とが互いに動作状態を監視する関係にある一方、
前記第2の反力制御回路と前記第2の転舵制御回路とが互いに動作状態を監視する関係にある請求項1または請求項2に記載の車両用制御装置。
【請求項5】
前記モータは、
1系統の巻線群を有する反力モータであって、転舵輪との間の動力伝達が分離されたステアリングホイールに付与される操舵反力を発生するように構成される反力モータと、
1系統の巻線群を有する転舵モータであって、前記転舵輪を転舵させるための転舵力を発生するように構成される転舵モータと、を含み、
複数の前記制御回路は、
前記反力モータに対する給電を制御するように構成される反力制御回路と、
前記転舵モータに対する給電を制御するように構成される転舵制御回路と、を含む請求項1または請求項2に記載の車両用制御装置。
【請求項6】
前記モータは、ステアリングホイールの操作を補助するためのアシスト力を発生するように構成されるアシストモータであって、
前記アシストモータは、第1系統の巻線群および第2系統の巻線群を有し、
複数の前記制御回路は、前記第1系統の巻線群に対する給電を制御するように構成される第1のアシスト制御回路と、
前記第2系統の巻線群に対する給電を制御するように構成される第2のアシスト制御回路と、を含む請求項1または請求項2に記載の車両用制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用制御装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、つぎのような車両用制御装置が知られている。たとえば特許文献1のモータ駆動システムは、反力トルクを発生する反力アクチュエータと、転舵トルクを発生する転舵アクチュエータとを有している。反力アクチュエータと、転舵アクチュエータとは、各々モータとして機能するものであって、2系統の巻線を有している。また、反力アクチュエータと、転舵アクチュエータとは、各々、2系統のモータ駆動部と、2系統の制御演算部とを備えている。各制御演算部は、自系統のモータ駆動部を介して、自系統の巻線に対する通電を制御する。
【0003】
各系統の制御演算部は、相互に通信可能である。制御演算部は、協調駆動モード、復帰可能モード、および故障確定モードを有する。協調駆動モードは、自系統の制御演算部と他系統の制御演算部とが、通信により互いに授受される情報を共通に使用する駆動モードである。復帰可能モードは、2系統の制御演算部のうちいずれか一方に異常が発生した場合、異常系統の制御演算部に正常復帰の可能性があるとき、正常系統の制御演算部が異常系統の制御演算部から取得される情報を使用しない駆動モードである。故障確定モードは、2系統の制御演算部のうちいずれか一方の故障が確定したとき、正常系統の制御演算部が対応するモータ駆動部にトルクを発生させる駆動モードである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-075182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような車両用制御装置には、つぎのような懸念がある。たとえば、各制御演算部の動作状態あるいは制御仕様によっては、反力アクチュエータと転舵アクチュエータとを適切に制御することが困難となる異常の発生が懸念される。車両用制御装置には、異常時に適切に対応することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し得る車両用制御装置は、複数系統の巻線群を有するモータに発生させるべきトルクに応じた電流指令値を演算するとともに、演算される前記電流指令値に基づき、複数系統の前記巻線群に対する給電を系統ごとに独立して制御するように構成される複数系統の制御回路を有する。前記制御回路は、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態に応じて切り替えられる駆動モードで前記モータを駆動するように構成される。前記駆動モードは、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常であるとき、自系統の前記巻線群に対する給電を停止する自系統停止モードを含む。前記制御回路は、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常である場合であっても、自己の動作状態が、安全上問題がないとされる特定の動作状態であるときには、前記駆動モードを前記自系統停止モードに遷移させないように構成される。
【0007】
この構成によれば、制御回路は、自系統以外の他系統の制御回路の動作状態が異常である場合であっても、自己の動作状態が、安全上問題がないとされる特定の動作状態であるときには、駆動モードを自系統停止モードに遷移させない。このため、制御回路は、自己の動作状態に応じて、自系統以外の他系統の制御回路の異常に適切に対応することができる。
【0008】
上記の車両用制御装置において、前記制御回路は、車両電源のオンに伴い、起動処理およびイニシャルチェックを実行するとともに、自系統以外の他系統の前記制御回路と同期して前記モータの駆動を制御する観点から他系統の前記制御回路の動作状態を監視するように構成されてもよい。この場合、前記特定の動作状態は、前記起動処理または前記イニシャルチェックを実行している状態であってもよい。
【0009】
この構成によるように、起動処理およびイニシャルチェックの実行中は、安全上問題がないとされる。このため、自系統以外の他系統の制御回路の動作状態が異常である場合であっても、駆動モードを自系統停止モードに遷移させないようにすることが可能である。
【0010】
上記の車両用制御装置において、複数の前記制御回路は、前記駆動モードを相互に同期させるとともに、車両を制御するように構成される車両制御装置と通信するように構成されてもよい。この場合、前記制御回路は、前記モータの駆動を制御している場合において、自系統以外の他系統の前記制御回路の動作状態が異常であるとき、前記駆動モードを前記自系統停止モードに遷移させるとともに、前記の同期を通じて複数の前記制御回路の前記駆動モードが、すべて前記自系統停止モードに遷移したとき、その旨示す報知信号を前記車両制御装置に送信するように構成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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