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公開番号2024168299
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023084848
出願日2023-05-23
発明の名称ブラインド用回転伝達装置及びブラインド
出願人株式会社ニチベイ
代理人個人,個人
主分類E06B 9/322 20060101AFI20241128BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】コンパクトな構成で、部品強度の低下を抑制できるブラインド用回転伝達装置を提供する。
【解決手段】ブラインド用回転伝達装置1は、入力部21が所定量回転した後に入力部21と出力部22とを連結する空転機構23を備える。空転機構23は、回転方向に対して入力部21側と係合可能な入出力用第1爪部49と、伝達用第1爪部50とを内周面に有する第1空転部材47と、回転方向に対して出力部22側と係合可能な入出力用第2爪部53と、伝達用第2爪部54とを外周面に有する第2空転部材48とを備える。第1空転部材47と第2空転部材48とは、所定量相対回転した後に伝達用第1爪部50と伝達用第2爪部54とが回転方向に対して係合するように、回転軸の軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転力が入力される入力部と、前記回転力が出力される出力部と、前記入力部と前記出力部との間に介在され、前記入力部が所定量回転した後に前記入力部と前記出力部とを連結する空転機構とを備えるブラインド用回転伝達装置であって、
前記空転機構は、
前記入力部の回転方向に対して前記入力部側及び前記出力部側の何れか一方と係合可能な入出力用第1爪部と、伝達用第1爪部とを内周面に有し、前記入出力用第1爪部及び前記伝達用第1爪部が前記内周面から径内方に突出した1つ以上の第1空転部材と、
前記回転方向に対して前記入力部側及び前記出力部側の何れか他方と係合可能な入出力用第2爪部と、伝達用第2爪部とを外周面に有し、前記入出力用第2爪部及び前記伝達用第2爪部が前記外周面から径外方に突出した1つ以上の第2空転部材と、を備え、
前記第1空転部材と前記第2空転部材とは、所定量相対回転した後に前記伝達用第1爪部と前記伝達用第2爪部とが前記回転方向に対して係合するように、回転軸の軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置される、ブラインド用回転伝達装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記入力部及び前記出力部の何れか一方は、前記軸方向に対して少なくとも一部が前記第1空転部材と重複するように配置され、前記回転方向に対して前記第1空転部材の前記入出力用第1爪部と係合可能な第1係合爪部を外周面に径外方に突出して有し、
前記入力部及び前記出力部の何れか他方は、前記軸方向に対して少なくとも一部が前記第2空転部材と重複するように配置され、前記回転方向に対して前記第2空転部材の前記入出力用第2爪部と係合可能な第2係合爪部を内周面に径内方に突出して有する、請求項1に記載のブラインド用回転伝達装置。
【請求項3】
前記第1空転部材と前記第2空転部材とは、交互に重複して配置されるように各々複数である、請求項1又は2に記載のブラインド用回転伝達装置。
【請求項4】
前記入出力用第1爪部は、前記軸方向一方側において、前記内周面に複数配置され、
前記伝達用第1爪部は、前記軸方向他方側において、前記内周面に複数配置され、
前記入出力用第1爪部と前記伝達用第1爪部とは、前記内周面の周方向に対して重複しないように、前記内周面の周方向に等間隔に前記内周面に配置される、請求項3に記載のブラインド用回転伝達装置。
【請求項5】
隣接する前記第1空転部材のうち、一方の前記第1空転部材は、前記軸方向一端側において、内縁部に前記軸方向の他端側に凹んだ円環状の段部を有し、
隣接する前記第1空転部材のうち、他方の前記第1空転部材は、前記軸方向他端側において、内縁部に前記軸方向の一端側に凹んだ円環状の段部を有し、
一方の前記第1空転部材と他方の前記第1空転部材とが接触した状態において、一方の前記第1空転部材の段部と他方の前記第1空転部材の段部とによって凹部が形成されており、
前記第2空転部材は、前記凹部に沿って摺動可能な凸部を有する、請求項3に記載のブラインド用回転伝達装置。
【請求項6】
回転力が入力される入力部と、前記回転力が出力される出力部と、前記入力部と前記出力部との間に介在され、前記入力部が所定量回転した後に前記入力部と前記出力部とを連結する空転機構とを備えるブラインド用回転伝達装置であって、
前記空転機構は、前記入力部が所定量回転した後に該回転を前記出力部に伝達するように前記入力部及び前記出力部に係合可能な爪部を有し、前記爪部は、前記入力部の回転方向に対して前記入力部と係合可能な入力部側爪部と、前記回転方向に対して前記出力部と係合可能な出力部側爪部とを有する空転部材を備え、
前記入力部と前記空転部材とは、回転軸の軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置されるとともに、前記出力部と前記空転部材とは、前記軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置される、ブラインド用回転伝達装置。
【請求項7】
請求項1又は6に記載のブラインド用回転伝達装置を備える、ブラインド。
【請求項8】
遮蔽材を昇降動作させる第1駆動系と、前記遮蔽材を回転動作させる第2駆動系とを備え、前記第1駆動系に前記ブラインド用回転伝達装置が含まれる、請求項7に記載のブラインド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド用回転伝達装置及びブラインドに関する。特に、空転機構を有するブラインド用回転伝達装置、及びその回転伝達装置を備えるブラインドに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、スラットの昇降及び傾動を行うために回転駆動するシャフトと、スラットを昇降させるための昇降ドラムと、スラットを傾動させるための傾動ドラムと、シャフトが一定の空転をした後にシャフトと昇降ドラムとを連結する空転装置とを備えたブラインドが開示されている。このようなブラインドによれば、スラットを昇降させずに傾動させることができるため、例えば、スラットを最下限位置まで下降させて傾動させる際に、スラットが僅かに上昇してスラット下端と床面との間に隙間が生じてしまうことを解消することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公昭60-54475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のブラインドが備える空転装置は、シャフトの軸方向に順次に配列される第1の空転ドラム、第2の空転ドラム及び第3の空転ドラムを有している。各空転ドラムには、シャフトの軸方向に突出する突起が形成されている。これらの突起が互いに係合することにより、第1の空転ドラムが所定量回転すると第2の空転ドラムが回転を開始し、第2の空転ドラムが所定量回転すると第3の空転ドラムが回転を開始する。
【0005】
しかしながら、従来の空転装置のように互いに係合する突起が空転ドラムから軸方向に突出する構成とした場合、空転ドラムの数を増やして多段にする程、軸方向であるスラスト方向において、ドラム間のクリアランスが大きくなりやすい。その結果、ドラムの回転時に突起にかかる荷重の荷重中心点と突起の付け根との間の距離が大きくなることで、突起の付け根に加わる曲げ応力が増加することになる。これにより、部品の破損が起こりやすくなって、伝達可能トルクに耐えられる部品強度が低下するため、必要な伝達可能トルクを確保することが難しく、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成で、部品強度の低下を抑制できるブラインド用回転伝達装置及びブラインドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、隣接する空転ドラム同士が重なる構成とすることで、上記の課題を解決できると考え、これに基づいて、以下のような新たなブラインド用回転伝達装置及びブラインドを発明するに至った。
【0008】
(1)本発明によるブラインド用回転伝達装置は、回転力が入力される入力部と、前記回転力が出力される出力部と、前記入力部と前記出力部との間に介在され、前記入力部が所定量回転した後に前記入力部と前記出力部とを連結する空転機構とを備えるブラインド用回転伝達装置であって、前記空転機構は、前記入力部の回転方向に対して前記入力部側及び前記出力部側の何れか一方と係合可能な入出力用第1爪部と、伝達用第1爪部とを内周面に有し、前記入出力用第1爪部及び前記伝達用第1爪部が前記内周面から径内方に突出した1つ以上の第1空転部材と、前記回転方向に対して前記入力部側及び前記出力部側の何れか他方と係合可能な入出力用第2爪部と、伝達用第2爪部とを外周面に有し、前記入出力用第2爪部及び前記伝達用第2爪部が前記外周面から径外方に突出した1つ以上の第2空転部材と、を備え、前記第1空転部材と前記第2空転部材とは、所定量相対回転した後に前記伝達用第1爪部と前記伝達用第2爪部とが前記回転方向に対して係合するように、回転軸の軸方向に対して少なくとも一部が重複するように配置される。
【0009】
(2)上記(1)において、前記入力部及び前記出力部の何れか一方は、前記軸方向に対して少なくとも一部が前記第1空転部材と重複するように配置され、前記回転方向に対して前記第1空転部材の前記入出力用第1爪部と係合可能な第1係合爪部を外周面に径外方に突出して有し、前記入力部及び前記出力部の何れか他方は、前記軸方向に対して少なくとも一部が前記第2空転部材と重複するように配置され、前記回転方向に対して前記第2空転部材の前記入出力用第2爪部と係合可能な第2係合爪部を内周面に径内方に突出して有するのが好ましい。
【0010】
(3)上記(1)又は(2)において、前記第1空転部材と前記第2空転部材とは、交互に重複して配置されるように各々複数であるのが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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