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公開番号2024166799
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083145
出願日2023-05-19
発明の名称正極活物質の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/505 20100101AFI20241122BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】優れたレート特性を有するO2型正極活物質の製造方法を開示する。
【解決手段】本開示のO2型構造を有する正極活物質の製造方法は、共沈法によって前駆体を得ること、前記前駆体とNa源とを反応させて、P2型構造を有するNa含有酸化物を得ること、及び、前記Na含有酸化物のNaの少なくとも一部をLiにイオン交換して、O2型構造を有するLi含有酸化物を得ること、を含み、共沈時の撹拌所要動力が、0.020W以上0.200W以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
O2型構造を有する正極活物質の製造方法であって、
共沈法によって前駆体を得ること、
前記前駆体とNa源とを反応させて、P2型構造を有するNa含有酸化物を得ること、及び
前記Na含有酸化物のNaの少なくとも一部をLiにイオン交換して、O2型構造を有するLi含有酸化物を得ること、
を含み、
共沈時の撹拌所要動力が、0.020W以上0.200W以下である、
製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
請求項1に記載の製造方法であって、
共沈時の滴下速度が、4ml/min以上20ml/min以下である、
製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の製造方法であって、
前記前駆体が、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む、
製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の製造方法であって、
遷移金属イオンと水溶液中で沈殿を形成し得るイオン源と、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む遷移金属化合物とを用い、前記共沈法によって、前記前駆体としての沈殿物を得ること、を含む、
製造方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法であって、
前記前駆体の表面をNa源で被覆して、複合体を得ること、及び、
前記複合体を焼成することで、前記Na含有酸化物を得ること、
を含み、
前記前駆体が、球状粒子であり、
前記複合体が、前記前駆体の表面の40面積%以上を前記Na源で被覆することによって得られるものであり、かつ
前記Na含有酸化物が、球状粒子である、
製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は正極活物質の製造方法を開示する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
正極活物質としてO2型構造を有するものが知られている。特許文献1に開示されているように、O2型構造を有する正極活物質は、P2型構造を有するNa含有酸化物のNaの少なくとも一部をLiにイオン交換することにより得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-186937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
O2型構造を有する正極活物質は、レート特性に関して改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
O2型構造を有する正極活物質の製造方法であって、
共沈法によって前駆体を得ること、
前記前駆体とNa源とを反応させて、P2型構造を有するNa含有酸化物を得ること、及び
前記Na含有酸化物のNaの少なくとも一部をLiにイオン交換して、O2型構造を有するLi含有酸化物を得ること、
を含み、
共沈時の撹拌所要動力が、0.020W以上0.200W以下である、
製造方法。
<態様2>
態様1の製造方法であって、
共沈時の滴下速度が、4ml/min以上20ml/min以下である、
製造方法。
<態様3>
態様1又は2の製造方法であって、
前記前駆体が、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む、
製造方法。
<態様4>
態様1~3のいずれかの製造方法であって、
遷移金属イオンと水溶液中で沈殿を形成し得るイオン源と、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む遷移金属化合物とを用い、前記共沈法によって、前記前駆体としての沈殿物を得ること、を含む、
製造方法。
<態様5>
態様1~4のいずれかの製造方法であって、
前記前駆体の表面をNa源で被覆して、複合体を得ること、及び、
前記複合体を焼成することで、前記Na含有酸化物を得ること、
を含み、
前記前駆体が、球状粒子であり、
前記複合体が、前記前駆体の表面の40面積%以上を前記Na源で被覆することによって得られるものであり、かつ
前記Na含有酸化物が、球状粒子である、
製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の方法によれば、O2型構造を有する正極活物質であって、優れたレート特性を有するものを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
O2型構造を有するNa含有酸化物の製造方法の流れの一例を示している。
実施例1、2、比較例1~3の各々の前駆体の外観SEM写真である。
前駆体の円形度と共沈時の撹拌所要動力との関係を示している。
実施例1、2、比較例1~3の各々の正極活物質の外観SEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示されるように、一実施形態に係るO2型構造を有する正極活物質の製造方法は、共沈法によって前駆体を得ること(S1)、前記前駆体とNa源とを反応させて、P2型構造を有するNa含有酸化物を得ること(S2)、及び、前記Na含有酸化物のNaの少なくとも一部をLiにイオン交換して、O2型構造を有するLi含有酸化物を得ること(S3)、を含む。ここで、共沈時の撹拌所要動力は、0.020W以上0.200W以下である。
【0009】
1.S1
S1においては、共沈法よって前駆体を得る。前駆体の化学組成は特に限定されるものではなく、後述のNa含有酸化物やLi含有酸化物の化学組成による。前駆体は、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含むものであってもよいし、少なくとも、Mnと、Ni及びCoのうちの一方又は両方と、を含むものであってもよいし、少なくともMnとNiとCoとを含むものであってもよい。前駆体は、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む塩であってもよい。例えば、前駆体は、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩及び酢酸塩のうちの少なくとも1種であってもよい。或いは、前駆体は、塩以外の化合物であってもよい。例えば、前駆体は、水酸化物であってもよい。前駆体は、水和物であってもよい。前駆体は、複数種類の化合物の組み合わせであってもよい。前駆体は、例えば、粒子状であってもよく、後述するように球状粒子であってもよい。前駆体からなる粒子の粒子径は、特に限定されるものではない。
【0010】
S1においては、遷移金属イオンと水溶液中で沈殿を形成し得るイオン源と、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む遷移金属化合物とを用い、共沈法によって、上記前駆体としての沈殿物を得てもよい。これにより、前駆体としての球状粒子が得られ易い。「遷移金属イオンと水溶液中で沈殿物を形成し得るイオン源」は、例えば、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム等のナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び、酸化ナトリウム等から選ばれる少なくとも1種であってもよい。遷移金属化合物は、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む上記の塩や水酸化物等であってよい。具体的には、S1においては、当該イオン源と当該遷移金属化合物とを各々溶液としたうえで、各々の溶液を滴下・混合することで前駆体としての沈殿物を得てもよい。この際、溶媒としては、例えば、水が用いられる。この際、塩基として各種ナトリウム化合物を用いてもよく、また、塩基性の調整のためにアンモニア水溶液等を加えてもよい。S1においては、例えば、Mn、Ni及びCoのうちの少なくとも1つの元素を含む遷移金属化合物の水溶液と、炭酸ナトリウムの水溶液とを準備し、各々の水溶液を滴下して混合することで、共沈法によって、前駆体としての沈殿物が得られる。
(【0011】以降は省略されています)

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