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公開番号
2024166654
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023082881
出願日
2023-05-19
発明の名称
廃スラッジ抜出し方法
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人
弁理士法人信友国際特許事務所
主分類
G21F
9/22 20060101AFI20241122BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】配管の閉塞と汚染水の発生量の抑制とが可能な廃スラッジ抜出し方法を提供する。
【解決手段】廃樹脂と廃液からなる廃スラッジが貯蔵されている貯蔵容器の廃液に注入管を介して水を注入する。そして、貯蔵容器で廃液に一部浸水している吸込管から、撹拌された廃スラッジを吸い込み、吸込管内の廃スラッジの濃度を計測する濃度計で、廃スラッジの濃度を計測する。さらに、吸込管の下流に接続された吐出管を介して移送された廃スラッジを、貯蔵容器の廃液内に設置された撹拌ノズルから吐出して、貯蔵容器内の廃スラッジを撹拌する。濃度計において、吸込管内の廃スラッジの濃度の流束分布の均一性を確認した後、吐出管から廃スラッジを抜出す。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
廃樹脂と廃液からなる廃スラッジが貯蔵されている貯蔵容器の前記廃液に注入管を介して水を注入し、
前記貯蔵容器で前記廃液に一部浸水している吸込管から、撹拌された前記廃スラッジを吸い込み、
前記吸込管内の前記廃スラッジの濃度を計測する濃度計で、前記廃スラッジの濃度を計測し、
前記吸込管の下流に接続された吐出管を介して移送された前記廃スラッジを、前記貯蔵容器の前記廃液内に設置された撹拌ノズルから吐出して、前記貯蔵容器内の前記廃スラッジを撹拌し、
前記濃度計において、前記吸込管内の前記廃スラッジの濃度の流束分布の均一性を確認した後、前記吐出管から前記廃スラッジを抜出す
廃スラッジ抜出し方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記吸込管と前記吐出管との間に配置されたポンプの駆動を制御して前記吸込管からの吸い込み量を調整する
請求項1に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項3】
前記吸込管、前記ポンプ、前記吐出管、および、前記貯蔵容器で、前記吸込管で吸い込んだ前記廃スラッジを循環させる
請求項2に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項4】
前記吐出管から前記注入管に前記吸込管で吸い込んだ前記廃スラッジを合流させて、前記撹拌ノズルから前記貯蔵容器内に前記廃スラッジを供給し、前記貯蔵容器内の前記廃スラッジを撹拌する
請求項3に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項5】
前記吸込管が前記廃スラッジで閉塞しない濃度、かつ、放射能濃度が許容値以下になるように、前記注入管から前記貯蔵容器に水を注入する
請求項1に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項6】
先端にエダクタが設置されている前記撹拌ノズルから前記廃スラッジを前記貯蔵容器内に供給する
請求項1に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項7】
前記吸込管の前記廃スラッジの濃度が、前記吸込管が前記廃スラッジで閉塞しない濃度の下限値に近づいた場合に、前記貯蔵容器内での前記廃スラッジの撹拌を弱めるまたは停止することにより、前記吸込管の前記廃スラッジの濃度を上げる
請求項1に記載の廃スラッジ抜出し方法。
【請求項8】
廃樹脂と廃液からなる廃スラッジが貯蔵されている貯蔵容器の前記廃液に注入管を介して水を注入し、
前記貯蔵容器で前記廃液に一部浸水している吸込管から、撹拌された前記廃スラッジを吸い込み、
前記吸込管内の前記廃スラッジの濃度を計測する濃度計で、前記廃スラッジの濃度を計測し、
前記吸込管の下流に接続された吐出管を介して移送された前記廃スラッジを、前記吐出管の下流に配置された脱水機に移送して、前記脱水機で前記廃スラッジから前記廃樹脂を分離し、
前記脱水機で分離された分離廃液を、配管を介して前記脱水機の下流側に配置された廃液貯蔵容器で保管し、
前記廃液貯蔵容器内の分離廃液を、送水機を用いて前記貯蔵容器の前記廃液内に設置された撹拌ノズルから吐出して、前記貯蔵容器内の前記廃スラッジを撹拌し、
前記濃度計において、前記吸込管内の前記廃スラッジの濃度の流束分布の均一性を確認した後、前記吐出管から前記廃スラッジを抜出す
廃スラッジ抜出し方法。
【請求項9】
前記分離廃液を前記廃液貯蔵容器から前記注入管に移送し、前記注入管から前記撹拌ノズルを用いて前記貯蔵容器内に前記分離廃液を供給する
請求項8に記載の廃スラッジ抜出し方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所等における貯蔵容器からの廃スラッジ抜出し方法に係わる。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、貯蔵容器には、原子炉の運転によって生じた、放射性を帯びた廃スラッジが貯蔵される。廃スラッジは、長年にわたり、徐々に貯蔵され、かつ放射能が減衰され、貯蔵容器内一杯に貯蔵される。貯蔵容器には、貯蔵された廃スラッジを抜出し、減容固化処理、または焼却処理等の処理処分をするため、廃スラッジ抜出装置が設置される。貯蔵容器内の廃スラッジは、重量差により、底部に廃樹脂、上部に廃液の二重層になって溜まる。従って、抜出し時には、貯蔵容器内に撹拌機を挿入して、廃液と廃樹脂等を混合して廃スラッジの抜出しを行っている。
廃スラッジ抜出し方法としては、貯蔵容器内の廃スラッジ濃度を連続的に調整しながら廃スラッジを連続的に排出し、かつ抜出用配管の閉塞を防止する技術が提案されている(特許文献1を参照)。また原子力発電所により、貯蔵容器の大きさや形状が異なることから、適用性に重点を置き、静的機器のエジェクタを組合わせた樹脂抜出し装置や抜出し方法が提案されている(非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-96697号公報
【非特許文献】
【0004】
Sensitivity analysis of waste resin agitation and extraction in a mock-up test
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の方法では、貯蔵容器内の噴射ノズルから液体を注入して抜出ノズル付近を局部的に撹拌する。しかしながら、廃樹脂と廃液の混合液である廃スラッジは、非ニュートン流体であることが知られている。非ニュートン流体は粒子径等によりせん断速度に対する粘性係数の変化が非常に大きい場合がある。このため、噴射流れにより局部的に撹拌された領域内で、廃スラッジの流れが一様でない場合、均一の廃スラッジ濃度に調整できず、撹拌された領域内で粘性が大きい箇所が生じる。このため、粘性の高い廃スラッジによって抜出しノズルや廃スラッジ抜出し用配管が閉塞する可能性がある。
また、非特許文献1に記載の装置および方法では、貯蔵容器の外部からの駆動水によりエジェクタを作動させるため、廃スラッジを抜出すために多量の水が必要になる。この駆動水が貯蔵容器内の廃スラッジと混合し排出されるため、汚染水量が増加する。
【0006】
上述した問題の解決のため、本発明においては、配管の閉塞と汚染水の発生量の抑制とが可能な廃スラッジ抜出し方法を提供する。
【0007】
また、本発明の上記の目的及びその他の目的と本発明の新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の廃スラッジ抜出し方法は、廃樹脂と廃液からなる廃スラッジが貯蔵されている貯蔵容器の廃液に注入管を介して水を注入する。そして、貯蔵容器で廃液に一部浸水している吸込管から、撹拌された廃スラッジを吸い込み、吸込管内の廃スラッジの濃度を計測する濃度計で、廃スラッジの濃度を計測する。さらに、吸込管の下流に接続された吐出管を介して移送された廃スラッジを、貯蔵容器の廃液内に設置された撹拌ノズルから吐出して、貯蔵容器内の廃スラッジを撹拌する。濃度計において、吸込管内の廃スラッジの濃度の流束分布の均一性を確認した後、吐出管から廃スラッジを抜出す。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、配管の閉塞と汚染水の発生量の抑制とが可能な廃スラッジ抜出し方法を提供することができる。
【0010】
なお、上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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