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公開番号2024166519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023082669
出願日2023-05-19
発明の名称ノイズ除去装置、ノイズ除去方法およびプログラム
出願人三菱電機エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人山王内外特許事務所
主分類G06V 10/30 20220101AFI20241122BHJP(計算;計数)
要約【課題】 三次元の点群データで表される物体とその背景との境界部分またはその周辺に発生するノイズを除去することができる、ノイズ除去装置を提供する。
【解決手段】 ノイズ除去装置(1)は、対象領域の点群データを取得するデータ取得部(11)と、対象領域にボクセル(100)を設定するボクセル設定部(12)と、ボクセル(100)の点密度を算出する点密度算出部(13)と、法線ベクトル(102)を算出する法線ベクトル算出部14と、部分平面(101)同士の法線ベクトル(102)の差に基づいて、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかに対応する点群データを推定する推定部(15)と、これらのいずれかと推定された点群データと点密度に基づいて、点群データがノイズであるか否かを判定するノイズ判定部(16)と、ノイズと判定された点群データを除去するノイズ除去部(17)と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
センサにより計測された対象領域の三次元点の集合である点群データを取得するデータ取得部と、
前記対象領域に複数のボクセルを設定するボクセル設定部と、
前記ボクセル内の前記三次元点の密度である点密度を算出する点密度算出部と、
複数の前記三次元点を含む部分平面の法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出部と、
前記ボクセル内の前記部分平面同士の前記法線ベクトルの差に基づいて、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかに対応する前記点群データを推定する推定部と、
前記物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかと推定された前記点群データと、前記点密度とに基づいて、当該ボクセル内の前記点群データがノイズであるか否かを判定するノイズ判定部と、
ノイズと判定された前記点群データを除去するノイズ除去部と、を備えた
ことを特徴とするノイズ除去装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記推定部は、前記ボクセル内の前記部分平面同士の前記法線ベクトルの差が推定閾値を超える場合、当該ボクセル内の前記点群データが前記物体の厚み部分に対応すると推定し、前記法線ベクトルの差が前記推定閾値以下である場合は、当該ボクセル内の前記点群データが前記物体のエッジまたは面に対応すると推定する
ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
【請求項3】
前記ノイズ判定部は、前記点群データが前記物体の厚み部分に対応すると推定された前記ボクセルの前記点密度が、当該ボクセルに隣接するか、隣接するものを含む周辺の前記ボクセルの前記点密度よりも第1判定閾値以上低い場合に、前記物体の厚み部分に対応すると推定された前記ボクセル内の前記点群データをノイズと判定し、前記点群データが前記物体のエッジまたは面のいずれかと推定された前記ボクセルの前記点密度が第2判定閾値よりも低い場合、前記物体のエッジまたは面のいずれかと推定された前記ボクセル内の前記点群データをノイズと判定する
ことを特徴とする請求項2に記載のノイズ除去装置。
【請求項4】
前記ボクセル内の前記点群データの計測精度に関する計測精度関連情報の分布を算出し、前記三次元点の分布に基づいて前記ボクセル内の前記三次元点の重み付けを行い、重みに応じて前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出する重心算出部、を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のノイズ除去装置。
【請求項5】
前記重心算出部は、前記物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかと推定されたボクセル内の当該点群データの重心を算出し、前記ボクセル内で重心から一定の範囲内に存在しない前記点群データを間引く
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
【請求項6】
前記重心算出部は、前記ボクセル設定部が設定した前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出し、前記ボクセル内で重心から一定の範囲内に存在しない前記点群データを間引き、
前記重心算出部により間引き処理が行われた前記点群データを用いて、前記点密度算出部、前記法線ベクトル算出部、前記推定部、前記ノイズ判定部および前記ノイズ除去部による一連の処理が行われる
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
【請求項7】
前記重心算出部は、測距距離データの分布に基づいて、前記ボクセル内の前記三次元点に重み付けを行い、重みに応じて前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
【請求項8】
前記重心算出部は、反射強度データの分布に基づいて、前記ボクセル内の前記三次元点に重み付けを行い、重みに応じて前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
【請求項9】
前記重心算出部は、RGBデータの分布に基づいて、前記ボクセル内の前記三次元点に重み付けを行い、重みに応じて前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
【請求項10】
前記重心算出部は、前記三次元点を含む平面を推定し、推定した平面と前記ボクセル内の前記三次元点との距離の分布に基づいて、前記ボクセル内の前記三次元点に重み付けを行い、重みに応じて前記ボクセル内の前記点群データの重心を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ノイズ除去装置、ノイズ除去方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
現実空間に対応する三次元画像である環境地図を生成するための技術として、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)が知られている。SLAMは、自己位置の推定と環境地図の生成を同時に行う技術である。SLAMに関する従来の技術として、例えば、特許文献1に記載される三次元データ処理装置がある。この三次元データ処理装置は、対象物の表面に照射されたレーザの反射光を受光し、その反射点の位置データの集合である点群データを生成して、点群データの位置データにおけるピクセルの法線を導出し、この法線に基づいてピクセルの輝度を演算し、ピクセルの位置データおよび輝度に基づいて対象物の三次元画像を構成するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-141758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SLAMには、三次元の点群データを取得する際の誤差に加え、点群データに施す処理のアルゴリズムに起因した誤差もある。これらの誤差が発生すると、点群データによって三次元画像表示された物体には、物体とその背景との境界部分またはその周辺にノイズが発生する、という課題があった。例えば、上記誤差による点群データが、三次元画像表示された建物とその背景との境界部分に発生することにより、三次元画像において、建物の壁が実際よりも厚く表示され、建物を正確に復元することができない場合がある。また、上記誤差による点群データは、物体とその背景との境界部分に沿って浮遊ノイズのように現れることもある。
【0005】
なお、特許文献1に記載の三次元データ処理装置は、点群データの位置データにおけるピクセルの法線に基づいて演算したピクセルの輝度を用いて、ユーザの移動に伴って変化する対象物の観察角度に同期して変化する鏡面反射成分を除去するものである。従って、三次元画像における輝度に関するノイズを除去することはできるが、物体とその背景との境界部分に発生する不要な点群データを除去することはできない。
【0006】
本開示は上記課題を解決するものであり、三次元の点群データによって表される物体とその背景との境界部分またはその周辺に発生するノイズを除去することができる、ノイズ除去装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るノイズ除去装置は、センサにより計測された対象領域の三次元点の集合である点群データを取得するデータ取得部と、対象領域に複数のボクセルを設定するボクセル設定部と、ボクセル内の三次元点の密度である点密度を算出する点密度算出部と、複数の三次元点を含む部分平面の法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出部と、ボクセル内の部分平面同士の法線ベクトルの差に基づいて、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかに対応する点群データを推定する推定部と、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかと推定された点群データと、点密度とに基づいて、当該ボクセル内の点群データがノイズであるか否かを判定するノイズ判定部と、ノイズと判定された点群データを除去するノイズ除去部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、センサにより計測された対象領域の三次元点の集合である点群データを取得し、対象領域に複数のボクセルを設定し、ボクセル内の三次元点の密度である点密度を算出し、複数の三次元点を含む部分平面の法線ベクトルを算出し、ボクセル内の部分平面同士の法線ベクトルの差に基づいて、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかに対応する点群データを推定し、物体の厚み部分、エッジまたは面のいずれかと推定された点群データと、点密度とに基づいて、当該ボクセル内の点群データがノイズであるか否かを判定し、ノイズと判定された点群データを除去するものである。これにより、本開示に係るノイズ除去装置は、三次元の点群データによって表される物体とその背景との境界部分またはその周辺に発生するノイズを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係るノイズ除去装置の構成例を示すブロック図である。
ボクセルおよび点群データに関する処理の概要を示す概要図である。
ノイズ判定処理の概要を示す概要図である。
SLAMによる三次元画像の生成処理の概要を示す概要図である。
ノイズ除去した点群データを用いて生成された三次元画像の例を示す画面図である。
実施の形態1に係るノイズ除去方法を示すフローチャートである。
図7Aおよび図7Bは、実施の形態1に係るノイズ除去装置の機能を実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施の形態2に係るノイズ除去装置の構成例を示すブロック図である。
測距距離データの分布を用いたボクセルの重心算出処理の概要を示す概要図である。
反射強度データの分布を用いたボクセルの重心算出処理の概要を示す概要図である。
RGBデータの分布を用いたボクセルの重心算出処理の概要を示す概要図である。
推定平面との距離の分布を用いたボクセルの重心算出処理の概要を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るノイズ除去装置1の構成例を示すブロック図である。図1において、ノイズ除去装置1は、センサ2を用いたSLAMにより取得された対象領域の三次元の点群データにおけるノイズを除去する。
特に、ノイズ除去装置1は、対象領域における点群データによって表される物体とその背景との境界部分またはその周辺に発生するノイズを除去するものである。
物体とその背景との境界部分またはその周辺に発生するノイズには、例えば、三次元画像における物体の厚み(例えば、建物の壁等)を実際よりも厚く表示させてしまうものがある。このノイズは、物体とその背景との境界部分に本来存在しない、不要な三次元点が多数発生したことによるものである。また、ノイズには、物体とその背景との境界部分に沿って発生する浮遊ノイズもある。
これらのノイズは、例えば、SLAMで点群データを取得するときに生じた誤差または点群データに施す処理のアルゴリズムに起因した誤差により発生する。このため、ノイズは、SLAMによる三次元画像の生成において不可避的に生じる。
(【0011】以降は省略されています)

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