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公開番号2024165807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082306
出願日2023-05-18
発明の名称故障診断システム、故障診断方法および故障診断プログラム
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人芳野国際特許事務所
主分類H01M 10/48 20060101AFI20241121BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システムを提供すること。
【解決手段】故障診断システムは、モータジェネレータ2に電力を供給するバッテリ50と、バッテリ50を冷却する冷却装置60と、バッテリ50のセルの温度を計測する第1温度センサ55と、バッテリパック40の周囲の温度を計測する第2温度センサ155と、バッテリ50の充放電時に流れる電流値を計測する電流センサ65と、制御部85、150と、を備える。制御部85、150は、電流センサ65により計測された電流値と、第1温度センサ55により計測されたセルの温度と、第2温度センサ155により計測された周囲の温度と、に基づいてセルの推定温度を演算し、第1温度センサ55により計測されたセルの温度と推定温度との差が閾値以上になると冷却装置60の故障が発生したと判定する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システムであって、
前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリと、
前記バッテリパックに設けられ前記バッテリを冷却する冷却装置と、
前記バッテリパックに設けられ前記バッテリが有するセルの温度を計測する第1温度センサと、
前記バッテリパックの周囲の温度を計測する第2温度センサと、
前記バッテリパックに設けられ前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測する電流センサと、
前記冷却装置の故障を判定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記電流センサにより計測された前記電流値と、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と、前記第2温度センサにより計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定することを特徴とする故障診断システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記電流センサにより計測された前記電流値と、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と、前記第2温度センサにより計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの温度の上昇値を演算し、直前の前記推定温度に前記上昇値を加算することにより現在の前記推定温度を演算することを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記電流センサにより計測された前記電流値に基づいて前記充放電時における前記バッテリの発熱量を演算し、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と、前記第2温度センサにより計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記バッテリの放熱量を演算し、前記発熱量から前記放熱量を減算することにより前記上昇値を演算することを特徴とする請求項2に記載の故障診断システム。
【請求項4】
前記直前の前記推定温度は、前記現在の前記推定温度に関するサンプリングに対して1つ前のサンプリングにより演算された推定温度であることを特徴とする請求項2に記載の故障診断システム。
【請求項5】
前記周囲の温度は、前記ハイブリッドシステムのエンジンにおける吸入空気の温度であることを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項6】
前記周囲の温度は、前記ハイブリッドシステムのエンジンにおける冷却水の温度であることを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項7】
前記冷却装置は、ファンであり、
前記ファンの回転数は、一定の回転数に固定されたことを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記故障が発生したと判定すると警報を通知することを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
【請求項9】
ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断方法であって、
前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリのセルの温度を計測するステップと、
前記バッテリパックの周囲の温度を計測するステップと、
前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測するステップと、
計測された前記電流値と、計測された前記セルの温度と、計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定するステップと、
を備えたことを特徴とする故障診断方法。
【請求項10】
ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システムのコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリのセルの温度を計測するステップと、
前記バッテリパックの周囲の温度を計測するステップと、
前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測するステップと、
計測された前記電流値と、計測された前記セルの温度と、計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定するステップと、
を実行させることを特徴とする故障診断プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システム、故障診断方法および故障診断プログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンとモータとバッテリとを併用するハイブリッドシステムは、低公害化と化石燃料の省資源化との要求に伴って、産業機械や自動車等のために開発されている。ハイブリッドシステムは、例えば化石燃料を使用し動力を発生する内燃式エンジンと、内燃式エンジンを補助するモータと、モータに電力を供給する例えばリチウムイオン電池等のバッテリと、を備えている。
【0003】
ハイブリッドシステムでは、例えばリチウムイオン電池を含むバッテリパックが、モータを駆動するための電源として用いられている。リチウムイオン電池等のバッテリの温度は、バッテリパックの周囲の温度だけではなく、バッテリの充放電時に流れる電流により発生するジュール熱などの影響を受ける。すなわち、リチウムイオン電池等のバッテリの温度は、バッテリが充放電を繰り返すことにより上昇する傾向にある。一方で、ハイブリッドシステムのモータが使用されて、バッテリが充放電を行う頻度および時間は、ハイブリッドシステムの使用者の使用状況および使用形態などに依存する。そのため、バッテリのセルの温度を計測する温度センサが計測した温度だけに基づいて、バッテリを冷却する冷却装置の故障を診断することは困難である。
【0004】
特許文献1には、通風用の間隔を空けて配列された複数の電池モジュールと、通風用の間隔に気体からなる冷却媒体を供給する供給通路を有する冷却媒体通路と、供給通路に冷却媒体を送り込むファン部とを備える電池パックが開示されている。特許文献1に記載された電池パックは、供給通路内の冷却媒体の温度を測定する第1の温度センサおよび第2の温度センサを備えている。第1の温度センサは、供給通路のファン部に近い位置に配置されている。第2の温度センサは、供給通路の第1の温度センサが配置された位置よりもファン部から離間した位置に配置されている。このように、特許文献1に記載された電池パックでは、複数の温度センサが供給通路に設けられている。そのため、電池パックの構造が複雑になるという点において、改善の余地がある。
【0005】
特許文献2には、少なくとも2つの冷却ファンを備えた電池パックの冷却ファン制御装置が開示されている。特許文献2に記載された電池パックの冷却ファン制御装置は、第1の冷却ファンの回転数指令と第2の冷却ファンの回転数指令との乖離が所定の閾値よりも大きく、かつ回転数指令が相対的に低い方の冷却ファンの実回転数が冷却ファンの回転数指令よりも所定量高いときに、冷却ファンのインペラの欠損が生じたと判定する。そのため、特許文献2に記載された電池パックの冷却ファン制御装置は、少なくとも2つの冷却ファンを備えた電池パックでないと適用されないという点において、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-192124号公報
特開2017-103128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を簡易的に診断することができる故障診断システム、故障診断方法および故障診断プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様は、ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システムであって、前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリと、前記バッテリパックに設けられ前記バッテリを冷却する冷却装置と、前記バッテリパックに設けられ前記バッテリが有するセルの温度を計測する第1温度センサと、前記バッテリパックの周囲の温度を計測する第2温度センサと、前記バッテリパックに設けられ前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測する電流センサと、前記冷却装置の故障を判定する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電流センサにより計測された前記電流値と、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と、前記第2温度センサにより計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、前記第1温度センサにより計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定することを特徴とする故障診断システムである。
【0009】
本発明の第2態様は、ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断方法であって、前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリのセルの温度を計測するステップと、前記バッテリパックの周囲の温度を計測するステップと、前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測するステップと、計測された前記電流値と、計測された前記セルの温度と、計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定するステップと、を備えたことを特徴とする故障診断方法である。
【0010】
本発明の第3態様は、ハイブリッドシステムに搭載されるバッテリパックが備える冷却装置の故障を診断する故障診断システムのコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、前記バッテリパックに設けられ前記ハイブリッドシステムのモータジェネレータに電力を供給するバッテリのセルの温度を計測するステップと、前記バッテリパックの周囲の温度を計測するステップと、前記バッテリの充放電時に流れる電流値を計測するステップと、計測された前記電流値と、計測された前記セルの温度と、計測された前記周囲の温度と、に基づいて前記セルの推定温度を演算し、計測された前記セルの温度と前記推定温度との差が閾値以上になると前記故障が発生したと判定するステップと、を実行させることを特徴とする故障診断プログラムである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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