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公開番号2024162379
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077821
出願日2023-05-10
発明の名称地山改良材の注入システム
出願人株式会社カテックス,ジオマシンエンジニアリング株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E21D 9/04 20060101AFI20241114BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】タンク内の地山改良材の残量をリアルタイムで計測することにより施工ミスを低減することができる地山改良材の注入システムを提供する。
【解決手段】本地山改良材の注入システムは、トンネル31の未掘削地山に複数の長尺鋼管32を打設し、長尺鋼管の内空を通じて長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔から地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させ地山を補強する工法において、地山改良材を注入する注入機1に地山改良材を供給するタンク4A、4B内に投入された地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定することによりタンク内の地山改良材の量を算出し、タンク内の地山改良材の残量が規定された量より少なくなった時に警告を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
トンネルの未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管の内空を通じて前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔から地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させ地山を補強する工法において、前記地山改良材を注入する注入機に前記地山改良材を供給するタンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定することにより前記タンク内の前記地山改良材の量を算出し、前記タンク内の前記地山改良材の残量が規定された量より少なくなった時に警告を行うことを特徴とする地山改良材の注入システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定することにより、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出し、注入作業の経過時間と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の比から前記地山改良材の減量バランスが規定の数値内にない場合に警告を行うことを特徴とする請求項1に記載の地山改良材の注入システム。
【請求項3】
前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより前記タンク内の前記地山改良材の量を算出する演算部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量の下限値を設定する設定部と、前記設定部で設定された前記下限値と前記タンク内の前記地山改良材の残量とを判定する判定部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量が前記下限値より少なくなった時に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の地山改良材の注入システム。
【請求項4】
複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出する演算部と、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の下限値を設定する第1設定部と、複数の前記タンク内の前記地山改良材の減量バランスの規定値を設定する第2設定部と、前記第1設定部で設定された前記下限値と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量とを判定するとともに、前記第2設定部で設定された前記規定値と前記地山改良材の減量バランスとを判定する判定部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量が前記下限値より少なくなった時および前記地山改良材の減量バランスが前記規定の数値内にない場合に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の地山改良材の注入システム。
【請求項5】
トンネルの未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管の内空を通じて前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔から地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させ地山を補強する工法において、前記地山改良材を注入する注入機に前記地山改良材を供給する複数のタンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定することにより、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出し、注入作業の経過時間と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の比から前記地山改良材の減量バランスが規定の数値内にない場合に警告を行うことを特徴とする地山改良材の注入システム。
【請求項6】
複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出する演算部と、複数の前記タンク内の前記地山改良材の減量バランスの規定値を設定する設定部と、前記設定部で設定された前記規定値と前記地山改良材の減量バランスとを判定する判定部と、前記地山改良材の減量バランスが前記規定の数値内にない場合に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする請求項5に記載の地山改良材の注入システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はトンネル掘削時の先行地山補強工法に用いられる地山改良材の注入システムに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
トンネル掘削に際し、トンネルの周囲の前方地山に長尺鋼管を打設し、この長尺鋼管内から地山改良材を注入して地山を改良する、いわゆる長尺鋼管フォアパイリングが知られている。
【0003】
例えば特許文献1に示す工法では、3m程度の複数本の鋼管を接続することで10~20m程度の長尺鋼管をトンネルの外周に複数打設し、長尺鋼管の打設後に各長尺鋼管内に地山改良材を注入する。長尺鋼管内に注入された地山改良材は、長尺鋼管の外周に設けられた複数の吐出孔を通じて長尺鋼管周辺の地山の空隙や亀裂に浸透して固結することで、地山を補強する。この地山改良材としては改良効果や施工性の面からウレタン系地山改良材が広く用いられている。このウレタン系地山改良材においては、2液を混合して使用されるものが多く、ウレタン系地山改良材の注入機にはウレタン系地山改良材を供給する2つのタンクが付属している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平08-121073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
地山改良材を供給する2つのタンクには開閉自在の蓋が付いており、通常の注入作業中にはトンネル内の湧水や塵埃がタンク内の地山改良材に混入することを避けるためにこの蓋は締められており、注入機を操作する作業員が地山改良材の注入量に応じて地山改良材のタンクへの投入時期を判断し、地山改良材をタンクに補充している。
【0006】
しかしながら、この方式では地山改良材のタンクへの補充は作業者の判断に委ねられており、補充を忘れた場合には2液の地山改良材のいずれか片方が地山内に注入されないことなり、所定の地山改良効果が得られないという施工ミスが発生する。
また、注入機の配管の閉塞や注入機に設置されたポンプの不具合により2液の地山改良材の配合バランスが所定の配合比から逸脱したまま地山内に注入され、その結果所定の地山改良効果が得られないという施工ミスが発生する。
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みなされたものであり、タンク内の地山改良材の残量をリアルタイムで計測することにより施工ミスを低減することができる地山改良材の注入システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の通りである。
1.トンネルの未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管の内空を通じて前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔から地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させ地山を補強する工法において、前記地山改良材を注入する注入機に前記地山改良材を供給するタンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定することにより前記タンク内の前記地山改良材の量を算出し、前記タンク内の前記地山改良材の残量が規定された量より少なくなった時に警告を行うことを特徴とする地山改良材の注入システム。
2.複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定することにより、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出し、注入作業の経過時間と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の比から前記地山改良材の減量バランスが規定の数値内にない場合に警告を行うことを特徴とする上記1.に記載の地山改良材の注入システム。
3.前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより前記タンク内の前記地山改良材の量を算出する演算部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量の下限値を設定する設定部と、前記設定部で設定された前記下限値と前記タンク内の前記地山改良材の残量とを判定する判定部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量が前記下限値より少なくなった時に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする上記1.に記載の地山改良材の注入システム。
4.複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出する演算部と、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の下限値を設定する第1設定部と、複数の前記タンク内の前記地山改良材の減量バランスの規定値を設定する第2設定部と、前記第1設定部で設定された前記下限値と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量とを判定するとともに、前記第2設定部で設定された前記規定値と前記地山改良材の減量バランスとを判定する判定部と、前記タンク内の前記地山改良材の残量が前記下限値より少なくなった時および前記地山改良材の減量バランスが前記規定の数値内にない場合に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする上記2.に記載の地山改良材の注入システム。
5.トンネルの未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管の内空を通じて前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔から地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させ地山を補強する工法において、前記地山改良材を注入する注入機に前記地山改良材を供給する複数のタンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定することにより、複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出し、注入作業の経過時間と複数の前記タンク内の各前記地山改良材の残量の比から前記地山改良材の減量バランスが規定の数値内にない場合に警告を行うことを特徴とする地山改良材の注入システム。
6.複数の前記タンク内に投入された前記地山改良材の液面の高さをそれぞれ電子データの形式で測定する測定部と、前記液面の高さにより複数の前記タンク内の各前記地山改良材の量を算出する演算部と、複数の前記タンク内の前記地山改良材の減量バランスの規定値を設定する設定部と、前記設定部で設定された前記規定値と前記地山改良材の減量バランスとを判定する判定部と、前記地山改良材の減量バランスが前記規定の数値内にない場合に警告を行う警告手段と、を備えたことを特徴とする上記5.に記載の地山改良材の注入システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地山改良材を供給するタンク内に投入された地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定することによりタンク内の地山改良材の量をリアルタイムで算出することが可能となり、タンク残量が規定された量より少なくなった場合に警告を発することで地山改良材をタンク内に補充することを忘れることがない。その結果、地山改良材を所定の配合バランスで地山内に注入することができ、確実な地山改良効果が発揮される。
【0010】
他の本発明によれば、地山改良材を供給する複数のタンク内に投入された地山改良材の液面の高さを電子データの形式で測定することにより各タンク内の地山改良材の量をリアルタイムで算出することが可能となり、各タンク内の地山改良材の減量バランスが規定の数値内にない場合に警告を発することで減量バランスの異常の有無を確認することができる。その結果、地山改良材を所定の配合バランスで地山内に注入することができ、確実な地山改良効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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