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公開番号
2024161955
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023077044
出願日
2023-05-09
発明の名称
燃焼器、及びガスタービン
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F02C
7/24 20060101AFI20241114BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】音響減衰器の製造コスト及び大型化を抑えつつも、音響減衰器の耐久性を高める。
【解決手段】音響減衰器は、内周側が音源空間を成す筒を形成する板の一部と、前記板の一部と共同して前記筒の外周側に音響空間を形成する音響カバーと、を有する。前記筒は、前記音響空間から前記音源空間に貫通する音響孔を有する。前記音響カバーは、前記音響孔から離れた位置で、前記音響空間を閉じる閉端を有する。前記音響空間は、前記音響空間中で前記音響孔の側の縁を含む孔側領域と、前記閉端を含む奥側領域と、を有する。前記音響カバーは、前記奥側領域を形成する部分の強度が、前記孔側領域を形成する部分の強度よりも高い。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
燃焼器軸線周りに筒状を成し、内周側が音源空間を成す筒と、
前記筒の燃焼器軸線に対する径方向内側に配置され、燃料を噴射可能なノズルと、
前記筒を形成する板の一部と、前記板の一部と共同して前記筒の外周側に音響空間を形成する音響カバーと、を有する音響減衰器と、
を備え、
前記筒は、前記音響空間から前記音源空間に貫通する音響孔を有し、
前記音響カバーは、前記音響孔から離れた位置で、前記音響空間を閉じる閉端を有し、
前記音響空間は、前記音響空間中で前記音響孔の側の縁を含む孔側領域と、前記閉端を含む奥側領域と、を有し、
前記音響カバーは、前記奥側領域を形成する部分の強度が、前記孔側領域を形成する部分の強度よりも高い、
燃焼器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響空間中で前記音響孔の側の前記縁から前記閉端までの、前記音響空間に沿った距離が空間長を成し、前記奥側領域は、前記音響孔の側の前記縁から前記空間長の半分より前記閉端の側の領域である、
燃焼器。
【請求項3】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記筒は、前記燃焼器軸線周りに筒状を成し、前記ノズルから噴射された燃料が内周側で燃焼可能な燃焼筒である、
燃焼器。
【請求項4】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記燃焼器軸線周りに筒状を成し、前記ノズルの外周側を覆う内筒と、
前記燃焼器軸線周りに筒状を成し、前記内筒の外周側を覆う外筒と、
前記燃焼器軸線周りに筒状を成し、前記内筒に接続され、前記ノズルから噴射された燃料が内周側で燃焼可能な燃焼筒と、
を有し、
前記筒は、前記外筒である、
燃焼器。
【請求項5】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響カバーは、前記奥側領域と前記孔側領域とを含む全領域にわたって、前記音響空間を画定する枠板を有し、
前記枠板中で前記奥側領域を形成する部分である奥側枠板部の板厚は、前記枠板中で前記孔側領域を形成する部分である孔側枠板部の板厚よりも厚い、
燃焼器。
【請求項6】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響カバーは、前記奥側領域と前記孔側領域とを含む全領域にわたって、前記音響空間を画定する枠板を有し、
前記枠板中で前記奥側領域を形成する部分である奥側枠板部を形成する材料は、前記枠板中で前記孔側領域を形成する部分である孔側枠板部を形成する材料よりも、疲労強度が高い、
燃焼器。
【請求項7】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響カバーは、前記奥側領域と前記孔側領域とを含む全領域にわたって、前記音響空間を画定する枠板と、前記枠板中で前記奥側領域を形成する部分である奥側枠板部に固定されている補強リブと、を有する、
燃焼器。
【請求項8】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響カバー、前記奥側領域と前記孔側領域とを含む全領域にわたって、前記音響空間を画定する枠板と、前記枠板中で前記奥側領域を形成する部分である奥側枠板部に固定されている補強板と、を有する、
燃焼器。
【請求項9】
請求項8に記載の燃焼器において、
前記補強板は、前記枠板の表面のうち、前記音響空間の縁を画定する内面に固定されている、
燃焼器。
【請求項10】
請求項1に記載の燃焼器において、
前記音響減衰器は、前記音響カバーと前記筒とを接合している第一溶接部を含む複数の溶接部を有し、前記音響減衰器の前記複数の溶接部中で、前記奥側領域を形成する部分の溶接脚長が、前記孔側領域を形成する部分の溶接脚長より長い、
燃焼器。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃焼器、この燃焼器を備えるガスタービンに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を生成可能な圧縮機と、圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成可能な燃焼器と、燃焼ガスで駆動可能なタービンと、を備える。
【0003】
燃焼器は、筒状を成し、内周側が燃焼空間を形成する筒と、燃焼空間内に燃料及び圧縮空気を噴射可能なバーナと、を有する。
【0004】
燃焼器では、燃焼空間内で燃料を燃焼させている際に、燃焼振動を発生することがある。このため、以下の特許文献1に記載の燃焼器は、前述の筒及びバーナの他に、音響減衰器としての音響デバイスを有する。この音響デバイスは、複数の領域を有し、複数の領域相互間での径方向の厚さが異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-148121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
音響減衰器は、燃焼振動で疲労するため、高い耐久性が要求される。一方で、音響減衰器の製造コストの上昇や、音響減衰器の大型化は望まれない。
【0007】
そこで、本開示は、音響減衰器の製造コスト及び大型化を抑えつつも、音響減衰器の耐久性を高めることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための一態様としての燃焼器は、
燃焼器軸線周りに筒状を成し、内周側が音源空間を成す筒と、前記筒の燃焼器軸線に対する径方向内側に配置され、燃料を噴射可能なノズルと、前記筒を形成する板の一部と、前記板の一部と共同して前記筒の外周側に音響空間を形成する音響カバーと、を有する音響減衰器と、を備える。前記筒は、前記音響空間から前記音源空間に貫通する音響孔を有する。前記音響カバーは、前記音響孔から離れた位置で、前記音響空間を閉じる閉端を有する。前記音響空間は、前記音響空間中で前記音響孔の側の縁を含む孔側領域と、前記閉端を含む奥側領域と、を有する。前記音響カバーは、前記奥側領域を形成する部分の強度が、前記孔側領域を形成する部分の強度よりも高い。
【0009】
音響空間内に流入した気体分子の振幅は、音響空間と音響孔との境の位置で最大である。この気体分子の振幅は、この位置から遠ざかるにつれて次第に小さくなり、閉端の位置で最小になる。一方、音響空間内の圧力の変動幅は、音響空間と音響孔との境の位置で最小である。この圧力の変動幅は、この位置から遠ざかるにつれて次第に大きくなり、閉端の位置で最大になる。圧力変動の周期は、数十~数百Hzの周期である。このため、筒の内周側で燃料を燃焼させていると、音響カバーは、次第に高サイクル疲労する。特に、音響空間中の閉端側の部分は、音響空間中の音響孔側の部分よりも、圧力変動幅が大きいため、音響カバー中で閉端側の部分は、音響空間中の音響孔側の部分よりも、高サイクル疲労が進行し易い。
【0010】
そこで、本態様における音響カバーでは、奥側領域を形成する部分の強度が、孔側領域を形成する部分の強度よりも高い。この結果、本態様では、音響減衰器の耐久性を高めることができる。しかも、本態様の音響カバーでは、奥側領域を形成する部分の強度のみが高いので、音響カバー全体の強度を高くするよりも、製造コストを抑えることができる上に、大型化を抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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