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公開番号2024156466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070951
出願日2023-04-24
発明の名称燃料噴射装置
出願人日野自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F02M 61/10 20060101AFI20241029BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】初期噴射率を可変とするに際して、制御性及び消費電力を改善可能な燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射装置1は、制御室24aにおける燃料Fの圧力を調整するための調整機構10を備える。調整機構10は、第1燃料路7a及び第2燃料路7bによって制御室24aに連通された弁室27と、弁室27に収容され第1燃料路7a及び第2燃料路7bの開閉を行うためのコントロールバルブ4と、弾性部材41の弾性力に抗してコントロールバルブ4を移動させる第1ソレノイド5a及び第2ソレノイド5bと、を有する。第1ソレノイド5aは、第1移動量だけコントロールバルブ4を移動させて第1燃料路7aを開放させる。第2ソレノイド5bは、第1移動量よりも大きな第2移動量だけコントロールバルブ4を移動させて第1燃料路7a及び第2燃料路7bを開放させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンの燃焼室に向けて燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、
前記燃料の噴射孔が形成され、前記燃料が導入される本体と、
前記本体に収容され、前記噴射孔の開閉を行うための第1弁体と、
前記燃料が導入されることで当該燃料の圧力を前記第1弁体に付加する制御室と、
前記制御室における前記燃料の圧力を調整するための調整機構と、
を備え、
前記調整機構は、
前記制御室に連通すると共に前記燃料が流通する第1燃料路及び第2燃料路と、
前記第1燃料路及び前記第2燃料路の開口が形成された底面を有し、前記第1燃料路及び前記第2燃料路によって前記制御室に連通された弁室と、
前記弁室に収容され、前記底面に交差する第1方向に沿って移動することにより、前記第1燃料路及び第2燃料路の開閉を行うための第2弁体と、
前記底面に向けて前記第2弁体を付勢する弾性部材と、
前記弾性部材の弾性力に抗して前記第2弁体を磁力により前記底面から離れるように移動させる第1ソレノイド及び第2ソレノイドと、
を有し、
前記第1ソレノイドは、第1移動量だけ前記第2弁体を前記底面から離れるように移動させて前記第1燃料路を開放させ、
前記第2ソレノイドは、前記第1移動量よりも大きな第2移動量だけ前記第2弁体を前記底面から離れるように移動させて前記第1燃料路及び前記第2燃料路を開放させる、
燃料噴射装置。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記第2弁体は、前記第1方向に沿って配列され、前記第2燃料路に介在する第1部分及び第2部分を含み、
前記第2部分には、溝部が形成されており、
前記第1部分は、前記第2弁体の移動量が前記第2移動量未満であるときに、前記第2燃料路に介在して前記第2燃料路を閉塞し、
前記第2部分は、前記第2弁体の移動量が前記第2移動量となったときに、前記第2燃料路に介在し、前記溝部を前記第2燃料路に一致させて前記第2燃料路を開放する、
請求項1に記載の燃料噴射装置。
【請求項3】
前記第2弁体は、
前記第1方向に沿って延在する軸部と、
前記第1方向における前記底面側の前記軸部の一端部において前記軸部から突出するように前記軸部に設けられた第1フランジと、
前記第1方向における前記底面と反対側の前記軸部の一端部において前記軸部から突出するように前記軸部に設けられた第2フランジと、
を含み、
前記調整機構は、前記第1フランジと前記第2フランジとの間において、前記第1方向に沿って前記軸部に対して摺動可能に前記軸部に取り付けられたプレートを有し、
前記弾性部材は、
前記第1フランジと前記プレートとの間に介在された第1スプリングと、
前記第2フランジの前記第1フランジと反対側の面上に配置された第2スプリングと、
を含み、
前記第1ソレノイドは、前記第2スプリングの弾性力に抗して前記プレートを引き付けることにより、前記プレート及び前記第2弁体を移動させ、
前記第2ソレノイドは、前記第1スプリング及び前記第2スプリングの弾性力に抗して前記第2弁体を引き付けることにより、前記プレート及び前記第2弁体を移動させる、
請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料噴射装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃料噴射装置が記載されている。この燃料噴射装置は、噴孔を開閉するニードル弁を開駆動させる電磁吸引力を通電に応じて発生する第1及び第2電磁ソレノイドを有している。これら第1及び第2電磁ソレノイドへの通電制御を行う電子制御装置は、噴射初期の噴射率の増加速度を最大とするときにはニードル弁の開駆動中に第1及び第2電磁ソレノイドへの通電を維持する。また、電子制御装置は、噴射初期の噴射率の増加速度を抑制するときにはニードル弁の開駆動中に第2電磁ソレノイドへの通電を維持したまま、第1電磁ソレノイドへの通電を停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-307758号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の燃料噴射装置のように、当該技術分野にあっては、噴射初期の噴射率(初期噴射率)を可変とする要求がある。これに対して、特許文献1に記載の燃料噴射装置では、第1ソレノイド及び第2ソレノイドの両方に使用する場合と、第2ソレノイドのみを使用する場合とで、初期噴射率の可変化を図っている。しかし、特許文献1に記載の燃料噴射装置では、初期噴射率の増加速度を最大とする場合には、第1ソレノイド及び第2ソレノイドの両方に通電を行う必要があることから、制御性及び消費電力に改善の余地がある。
【0005】
本開示は、初期噴射率を可変とするに際して、制御性及び消費電力を改善可能な燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る燃料噴射装置は、エンジンの燃焼室に向けて燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、燃料の噴射孔が形成され、燃料が導入される本体と、本体に収容され、噴射孔の開閉を行うための第1弁体と、燃料が導入されることで当該燃料の圧力を第1弁体に付加する制御室と、制御室における燃料の圧力を調整するための調整機構と、を備え、調整機構は、制御室に連通すると共に燃料が流通する第1燃料路及び第2燃料路と、第1燃料路及び第2燃料路の開口が形成された底面を有し、第1燃料路及び第2燃料路によって制御室に連通された弁室と、弁室に収容され、底面に交差する第1方向に沿って移動することにより、第1燃料路及び第2燃料路の開閉を行うための第2弁体と、底面に向けて第2弁体を付勢する弾性部材と、弾性部材の弾性力に抗して第2弁体を磁力により底面から離れるように移動させる第1ソレノイド及び第2ソレノイドと、を有し、第1ソレノイドは、第1移動量だけ第2弁体を底面から離れるように移動させて第1燃料路を開放させ、第2ソレノイドは、第1移動量よりも大きな第2移動量だけ第2弁体を底面から離れるように移動させて第1燃料路及び第2燃料路を開放させる。
【0007】
この燃料噴射装置では、本体に収容された第1弁体が、制御室内の燃料の圧力が付加されることで、燃料の噴射孔が閉塞されている状態とされる。また、調整機構が、制御室内の燃料の圧力を低減させることで、第1弁体の押圧力が低減されて第1弁体による噴射孔の閉塞が解除され、燃料噴射が行われる。調整機構は、第1燃料路及び第2燃料路によって制御室に連通する弁室と、弁室に収容されて第1燃料路及び第2燃料路の開閉を行うための第2弁体を有する。したがって、第2弁体が第1燃料路のみを開放し、第1燃料路を介して制御室から弁室に燃料を導出させて制御室内の圧力を低減させる場合と、第2弁体が第1燃料路及び第2燃料路の両方を開放し、第1燃料路及び第2燃料路を介して制御室から弁室に燃料を導出させて制御室内の圧力を低減させる場合とで、初期噴射率が可変とされる。特に、この調整機構では、第1ソレノイドが、第1移動量だけ第2弁体を移動させて第1燃料路を開放させ、第2ソレノイドが、第1移動量よりも大きな第2移動量だけ第2弁体を移動させて第1燃料路及び第2燃料路を開放させる。つまり、この燃料噴射装置では、第1ソレノイド及び第2ソレノイドのいずれか一方の通電により、初期噴射率が可変とされる。よって、制御性が向上されると共に、消費電力が低減される。
【0008】
本開示に係る燃料噴射装置では、第2弁体は、第1方向に沿って配列され、第2燃料路に介在する第1部分及び第2部分を含み、第2部分には、溝部が形成されており、第1部分は、第2弁体の移動量が第2移動量未満であるときに、第2燃料路に介在して第2燃料路を閉塞し、第2部分は、第2弁体の移動量が第2移動量となったときに、第2燃料路に介在し、溝部を第2燃料路に一致させて第2燃料路を開放してもよい。
【0009】
この場合、第2弁体の第1方向に沿った移動量の増減に応じて、第1燃料路のみが開放された状態と、第1燃料路及び第2燃料路が開放された状態とを、簡単な構成により容易に切り替えることが可能となる。
【0010】
本開示に係る燃料噴射装置では、第2弁体は、第1方向に沿って延在する軸部と、第1方向における底面側の軸部の一端部において軸部から突出するように軸部に設けられた第1フランジと、第1方向における底面と反対側の軸部の一端部において軸部から突出するように軸部に設けられた第2フランジと、を含み、調整機構は、第1フランジと第2フランジとの間において、第1方向に沿って軸部に対して摺動可能に軸部に取り付けられたプレートを有し、弾性部材は、第1フランジとプレートとの間に介在された第1スプリングと、第2フランジの第1フランジと反対側の面上に配置された第2スプリングと、を含み、第1ソレノイドは、第2スプリングの弾性力に抗してプレートを引き付けることにより、プレート及び第2弁体を移動させ、第2ソレノイドは、第1スプリング及び第2スプリングの弾性力に抗して第2弁体を引き付けることにより、プレート及び第2弁体を移動させてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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