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公開番号2024149020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062658
出願日2023-04-07
発明の名称水素エンジンの制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20241010BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】未燃水素による空燃比センサの出力のずれを補償する。
【解決手段】水素エンジン10の空燃比制御を行うECU21は、筒内圧センサ18の検出結果に基づき燃焼圧の変動量を算出する処理と、排気中の未燃水素による空燃比センサ20の出力のリッチずれを補正するための補正量を燃焼圧の変動量に基づき算出する処理と、を行う処理回路23を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
筒内圧センサ及び空燃比センサを備える水素エンジンの制御装置であって、
前記筒内圧センサの基づき燃焼圧の変動量を算出する処理と、
排気中の未燃水素による前記空燃比センサの出力のリッチずれを補正するための補正量を前記変動量に基づき算出する処理と、
を行う処理回路を備える
水素エンジンの制御装置。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記処理回路は、前記水素エンジンの負荷率が小さいときには、同負荷率が大きいときよりも、前記変動量に対する前記補正量の絶対値の比が大きくなるように前記補正量を算出する請求項1に記載の水素エンジンの制御装置。
【請求項3】
前記水素エンジンは、排気中のNOx濃度を検出するNOxセンサを備えており、
前記処理回路は、前記NOx濃度の変動が既定値以下である場合に、前記補正量の算出を行う
請求項1に記載の水素エンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水素エンジンの制御装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、排気通路における触媒の上流側及び下流側にそれぞれ空燃比センサが設置されたエンジンが記載されている。そして、特許文献1には、触媒下流側の空燃比センサの出力に基づき、リッチ燃焼時に生成される水素による触媒上流側の空燃比センサの出力ずれを補償することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-185512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素ガスを燃料とする水素エンジンとして、空燃比センサを備えるものがある。水素エンジンでは、水素が燃焼室で燃焼し切らずに排気通路に排出される場合がある。そのため、上記水素エンジンにおいても、未燃水素の影響で空燃比センサの出力にずれが生じる可能性がある。こうした水素エンジンにおいて、特許文献1に記載の方法で未燃水素による空燃比センサの出力ずれを補償することが考えられる。しかしながら、そのためには、出力ずれを補償する空燃比センサとは別に、未燃水素の影響を受けない空燃比センサを設置する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する水素エンジンの制御装置は、筒内圧センサ及び空燃比センサを備える水素エンジンの制御装置であって、処理回路を備えており、前記処理回路は、前記筒内圧センサの基づき燃焼圧の変動量を算出する算出処理と、排気中の未燃水素による前記空燃比センサの出力のリッチずれを補正するための補正量を前記変動量に基づき算出するように構成されている。
【発明の効果】
【0006】
未燃水素による空燃比センサの出力のずれを補償できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
水素エンジンの制御装置の一実施形態の構成を模式的に示す図である。
上記制御装置が実行する補償ルーチンのフローチャートである。
燃焼圧変動量及びエンジン負荷率と未燃水素濃度との関係を示すグラフである。
未燃水素濃度とリーン補正量との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、水素エンジンの制御装置の一実施形態を、図1~図4を参照して詳細に説明する。本実施形態の制御装置が制御する水素エンジンは、車両に搭載されている。
<水素エンジン及びその制御装置の構成>
図1に示す水素エンジン10は、吸気通路11、燃焼室12、及び排気通路13を備えている。吸気通路11には、エアフローメータ14、及びスロットルバルブ15が設置されている。エアフローメータ14は、吸入空気量GAを検出するセンサである。スロットルバルブ15は、燃焼室12に導入される空気の量を調整するためのバルブである。燃焼室12には、インジェクタ16、点火装置17、及び筒内圧センサ18が設置されている。インジェクタ16は、吸気通路11を通じて燃焼室12に導入された空気中に水素ガスを噴射する。点火装置17は、水素ガスと空気との混合気を火花放電により点火する。筒内圧センサ18は、燃焼室12の内圧である筒内圧Pを検出するセンサである。排気通路13には、NOxセンサ19及び空燃比センサ20が設置されている。NOxセンサ19は、排気通路13内の排気のNOx(窒素酸化物)の濃度を検出するセンサである。空燃比センサ20は、燃焼室12で燃焼した混合気の空燃比λを検出するためのセンサである。
【0009】
水素エンジン10は、制御装置としてのECU(電子制御ユニット)21により制御されている。ECU21は、水素エンジン10の制御用のプログラム及びデータが記憶された記憶装置22を備えている。また、ECU21は、記憶装置22から読み込んだプログラムを実行する処理回路23を備えている。ECU21には、上述のエアフローメータ14、NOxセンサ19及び空燃比センサ20の出力が入力されている。さらに、ECU21には、上記以外のセンサ、例えばクランク角を検出するクランク角センサ24や、アクセルペダル操作量ACCを検出するアクセルペダルセンサ25の出力も入力されている。なお、ECU21は、クランク角センサ24の出力に基づき、水素エンジン10の出力軸の回転速度であるエンジン回転速度NEを算出している。
【0010】
<空燃比制御>
ECU21は、水素エンジン10の制御の一環として、空燃比制御を行っている。空燃比制御は、スロットルバルブ15の開口率であるスロットル開度TA、及びインジェクタ16の水素ガス噴射量Qの操作を通じて行われる。
(【0011】以降は省略されています)

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